ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第八十三話 カルカッタにてその三
「御前は今回はどう戦うつもりなのだ?」
「そうですね。ここはです」
「うむ」
「小細工はしないことです」
 これが今回のムウの判断だった。
「今回はです」
「小細工はか」
「相手はルキフグス、狂闘士の中で最大の知恵者です」
「トラキアの頭脳だ」
「そうした相手に下手に仕掛けてもです」
「何にもなりはしないか」
「かえって付け込まれます」
 こうまで言うのだった。
「下手な策を弄するよりはです」
「正面からだな」
「攻めます」
 また言う彼だった。
「正面から堂々とです。如何でしょうか」
「わかった」
 それに頷くアイオロスだった。
「それではだ」
「それで宜しいのですね」
「いいと思う」
 彼もそれでいいとしたのだった。
「どのみち何をしても結局はだ」
「結局は」
「正面から戦うことになる」
「そうなりますか」
 こうアイオロスに問うムウだった。
「やはり」
「そう思う」
 アイオロスは静かにムウに返した。こう。
「ルキフグスに下手な策を仕掛けても読まれてそうなってしまう」
「その通りです。それでは」
「明日の朝早くだな」
「はい、この村を発ち」
「カルカッタに入るとしよう」
「それでは」
 こうして二人はこれからのことを決めた。そうして次の日朝一番にホテルを出てカルカッタに向かった。その郊外でもう彼等が待っていた。
「来られましたね」
「ルキフグスだな」
「はい」
 リーヴェがいた。そのうえでアイオロスの言葉に応える。聖闘士達は既に全員聖衣を着けている。そしてリーヴェもまた同じであった。 
 あの赤い戦衣を着て。そのうえで立っているのであった。
 だが今は彼一人だ。その彼がアイオロスに応えてきたのである。
「そういう貴方は」
「アイオロスだ」
 自身の名前を名乗った。
「サジタリアスのアイオロスだ」
「そうでしたね。サジタリアスでしたね」
「この名前は知っているな」
「勿論です」
 微笑んでその言葉に頷くリーヴェだった。
「お話は聞いております」
「これまでの戦いのことだな」
「そうです」
 まさにそれであった。
「それはもう聞いています」
「そうだったか」
「そしてその御力も」
 それもだというのだ。
「これまで三つの戦場で貴方に多くの同志達を倒されています」
「それもわかっているのだな」
「勿論です。そして狂闘士の掟はです」
 それも話に出すのだった。
「同胞の仇は何があっても取る」
「それか」
「そうです。そしてそれは」
 今度はムウに顔を向ける。そうして言うのだった。
小説・詩ランキングsite_access.php?citi_id=254078182&size=200


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。