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第七十七話 最後の八大公その二
「インドであります」
「それではだ。すぐに向かうがいい」
「畏まりました。それでは」
「無論共も連れて行くのだ」
「はい」
 それにも応えるのだった。
「その人選もまた」
「とはいっても」
 ここで少し苦笑いになるエリスだった。
「今のところ生き残っている者だけだがな」
「残念ながら」
「しかし」
 ここでまた言うエリスだった。
「それも間も無く終わる」
「間も無くといいますと」
「それは」
「すぐにわかる。まずはだ」
 それから先は今は言わないエリスだった。思わせぶりな笑みを見せるだけである。そうしてそのうえでそのリーヴェに対して言葉を続けた。
「インドへだ。よいな」
「わかっております。それでは」
 こうしてリーヴェはインドに出陣することになった。インドでの戦いがはじまろうとしていた。
 ムウ達はインドに辿り着いた。そこはニューデリーだった。
「うわ、噂以上に」
「凄い街ですね」
「人も多いですけれど」
 青銅の面々がそのニューデリーの街を見回してそれぞれ言う。
「牛もいますし」
「ヨガをしている人とか」
「独特ですね」
 まさに異文化を見ての言葉だった。少なくとも聖域のあるアテネとは全く違っていた。
「笛を吹いてコブラを操ってる人もいますし」
「これがインドなんですね」
「カレーの国ですか」
「こら、あまりきょろきょろするんじゃないよ」
 シャイナがこう彼女達を注意する。今は聖域の外なので仮面ではない。しかしムウはそれを見てはならない為かなり濃いサングラスをかけている。
 それで実質見えないようになっている。それでセブンセンシズで周りを見ているのだった。
 そのムウがだ。ふと言うのだった。
「それにしても」
「それにしても?」
 先頭をいく彼に応えたのは魔鈴だった。
「何かあったのかい?」
「いえ、この街のことです」
 彼もこのニューデリーのことを話すのだった。
「この街は確かに凄い街ですね」
「ああ、そうだね」
 それは魔鈴も認めるところだった。
「何かね。秩序だっていないっていうかね」
「カオスですね。ですが」
「それがいいっていうんだね」
「はい、独特の趣があります」
 こう言うのである。
「これがインドなのですね」
「そうだね。これがね」
「インドなんだね」
 魔鈴だけでなくシャイナもそれに応えてきた。
「一見するととんでもない国だけれどな」
「それから感じ取ることができるね」
 そういう国だというのであった。インドは。
「それじゃあまずは」
「どうするんだい?」
「何か食べましょう」
 ムウの提案はこれであった。
「とりあえず着きましたし」
「じゃあカレーですね」
「それですよね、やっぱり」
「インドですから」
 青銅の者達は笑顔でこの料理を出してきたのだった。
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