ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第六話 恐怖軍団その三
「悪いがな。もうわかっていたんだよ」
「わかっていた!?馬鹿な」
「馬鹿なじゃねえんだよ。言っただろ、黄金聖闘士だってな」
 背中合わせになっている。そこから左に顔を向けてリィナを見ている。表情には相変わらずの余裕があった。
「伯爵だか何だか知らねえけれどな。そんな前座みてえな技でこのデスマスクは倒せねえぞ」
「くっ、リィナ!」
「気をつけろ!」
 サムソンとアトロムが同時にリィナに叫ぶ。
「来るぞ!」
「一撃が!」
「死にな」 
 振り向きざまに左手から横に手刀を放つ。しかしリィナは姿を消した。それでデスマスクの動きをかわしたのだった。
「くっ!」
「まあ今のはかわせて当たり前だな」
 今の手刀をかわせても動じてはいなかった。
「仮にも狂闘士ならな」
「だが。何という速さと威力だ」
「やはり黄金聖闘士。尋常なものではない」
「これが黄金聖闘士」
 リィナはデスマスクの正面に姿を現わした。ダメージこそ受けてはいないがその顔には冷や汗が流れている。
「私も。油断できません」
「油断?油断しても同じなんだよ」
 首を鳴らすようにして動かしながらリィナに告げる。
「御前等程度じゃ幾らいても俺は倒せねえんだよ」
「おのれ、言わせておけば!」
「やはりここで我々が!」
「確かに。ここは」
 ユニがここで言うのだった。
「ユニ様」
「それではここは」
「リィナ、私も参加しましょう」
「ユニ様、それは」
「私だけではありません」
 ユニはさらにリィナに言う。
「サムソン、ロファール、アトロム」
「はっ」
「ではユニ様」
「そうです。やはりここは」
 ユニは真剣だった。最早これしかない、追い詰められたものがその顔にあった。
「五人で。かからなければ」
「最初からそうしておけばいいんだよ」
 今度は右手を動かして鳴らしている。
「じゃあさっさと来な。早くな」
「キャンサー、その実力はやはり見事です」
 ユニは四人を後ろに従えながらデスマスクに言う。
「だからこそ。我等は」
「弱い奴は数なきゃ勝てないってな」
「何っ!?」
「言っておくぜ。御前等が何人いようが俺には勝てないんだよ」
 傲然とした態度で言い切ってきた。
「黄金聖闘士と御前等じゃそこまで実力差があるということだよ。それわかってかかって来るんだろうな」
「貴様!」
「まだ言うか!」
 またサムソンとアトロムが激昂する。しかしデスマスクはそれを見てもやはり態度を変えない。
「だから何度でも言ってやるって言ってるだろ。御前等馬鹿か?」
「くっ、最早容赦はならん」
「だったら来いよ。俺は手加減は一切しねえぜ」
 不敵な笑みのその周りに。青い燐が起こっていく。それは粉のようだがそれでいて。何処か人の魂のようにくらいでもいた。
「御前等に対してはな。一撃で仕留めてやるぜ」
「ならば・・・・・・見せてもらいましょう」
 ユニが意を決した顔でデスマスクに応えてきた。
「貴方のその一撃を。今から」
「来な」
 右手で手招きさえしてみせる。
「五人まとめて冥界に送り返してやるさ」
「ならば今こそここで」
 ロファールが身構える。
小説・詩ランキングsite_access.php?citi_id=254078182&size=200


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。