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第五話 デスマスク出陣その六
「なっ!?」
「誰だ!」
「何処から来やがった!」
「その前に歴史の記念碑を壊すような無粋な真似は止めろよ」
 敵を吹き飛ばしたその者の言葉だった。
「御前等は戦うが仕事なんだろ?御前等の神様の為によ」
「貴様、その聖衣は」
「まさか」
「ああ、そのまさかだよ」
 太陽の黄金色の光をそのまま反射させて立っている。背には白いマントをたなびかせるその男は。最早誰なのか言うまでもなかった。
「デスマスク!」
「キャンサーの黄金聖闘士!」
「ああ、その通りだ」
 デスマスクは不敵な笑みを浮かべて彼等の前に立っていた。見ればいるのは彼だけだ。
「俺の名前は覚えておけよ。勲章になるぜ」
「勲章?そうだな」
 彼等のうちの一人がデスマスクのその言葉に表情を鋭くさせた。
「黄金聖闘士を倒せば我等にも」
「栄誉が与えられる」
「この上ない栄光が」
「おう、俺を倒せればな」
 デスマスクは不敵な笑みを浮かべ続けながら彼等に言葉を返す。
「そうなるな。ただし」
「ただし。何だ?」
「何が言いたい」
「御前等に俺が倒せるかってことだよ」
 デスマスクが言うのはそこであった。
「雑兵にな。どうだよそこは」
「ふざけるな」
「我等とてアーレス様の戦士」
 デスマスクのその挑発めいた言葉に一斉にいきり立つ。
「聖闘士なぞに遅れは取らぬ」
「覚悟しろ、この数なら」
「悪いが数は問題にならねえんだよ」
 しかしデスマスクの余裕は変わらない。またこう言葉を返すだけだった。
「御前等程度じゃな」
「我等が烏合の衆というのか!」
「聞き捨てならんぞ!」
「烏合の衆も何もその通りだろうが」
 デスマスクは口の両端をわざと歪めて笑ってみせて彼等を挑発してきた。
「雑兵が偉そうに能書き垂れてるんじゃねえ」
「貴様ァ!」
「もう許さん!」
 それを聞いてインプ達はさらに激昂するのだった。
「最早ここで倒してくれる!」
「その首アーレス様の手土産に!」
「だからそんなのできるわけねえって言ってるだろうが」
 彼等が一斉に向かって来てもデスマスクは平然としている。そのうえでまた彼等に告げてきた。
「あんまり数多いから纏めて相手にしてやるぜ」
「ほざくな!」
「聖闘士ごときか!」
「聖闘士ごときか。じゃあ地獄にいるアーレスに伝えておきな!」
 言いながら右手を掲げてきた。
「本来なら拳で始末してやるけれどよ。今回は特別だ!」
「むっ!」
「喰らえこのデスマスクの奥義!」
 言いながらその右手を前に出して人差し指を出してきた。そこから白い光を放ちインプ達を全て包み込んでしまった。
「積尸気冥界波!」
「何っ、積尸気冥界波だと!」
「まさかそれは!」
「そうよ、このデスマスクの星座キャンサーの中にある積尸気は冥界のこと。つまりキャンサーは死を司る!」
 このことを言うのだった。
「だからこそ使える技だ。覚悟しやがれ!」
「た、魂が!」
「こ、この世から!」
「さあ、全員そのまま地獄へ戻りな!」
 またインプ達に対して叫ぶ。
「うざいからよ!」
「うわああああああーーーーーーーーっ!」
 叫び声と共に彼等はその魂を乖離させられそのままそれを消えさせていく。デスマスクの積尸気冥界波により一斉にその魂を冥界に送られたのだった。
「へっ、他愛のねえ」
 デスマスクは彼等がそのまま地に倒れ伏しそのまま動けなくなったのを見届けてまた余裕の笑みを浮かべてみせたのだった。
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