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第三話 ローマへその二
「御前のその力でだ」
「わかりました。それでは」
「サガ、アイオロス」
 二人にも声をかける。
「御前達はこれまで通り全ての聖闘士達の指揮にあたれ」
「はっ」
「わかりました、教皇」
「今は聖域に残るのだ。八大公が出撃したとはいえ」
 シオンはまた言葉を続ける。
「多くの狂闘士達がいる。だからだ」
「わかりました。では我々は今は」
「この聖域に残りましょう」
「頼むぞ。では御前達は」
「はっ」
 ムウ達八人がまたシオンの言葉に応える。
「すぐにローマに向かえ。いいな」
「わかりました」
「それでは今より」
 こうして八人の黄金聖闘士達がローマに向かうことになった。その前に彼等は準備を整えそれから会合の時間を持った。これには全ての黄金聖闘士が集まっていた。無論サガやアイオロスもである。これはアイオロスが提唱したのであり彼等が出るのも当然のことだった。
 場所は双児宮だった。そこに十一人の黄金聖闘士が集まっている。宮殿の外の庭に大きな円卓を置きそこに座っていた。テーブルの上には様々な料理が置かれている。
 皆私服姿だ。それぞれラフな格好だ。アルデバランがそこに鉄の串に突き刺した大きな牛肉の塊を持って来た。それを切っていって皿に置いていっている。
「シェラスコだ」
 アルデバランは笑顔と共に一同に述べる。
「俺の故郷の料理でな。美味いぞ」
「ほう、御前料理ができたのか」
 デスマスクはその牛肉を見て楽しそうな声をあげていた。顔には笑みがある。
「しかもかなり美味そうだな」
「こう見えても料理には自信があってな」
 アルデバランもまんざらではない笑みを浮かべていた。その笑みで応えるのだった。
「特に肉料理は得意だ」
「そうなのか」
「デスマスク、御前もかなり美味いな」
「特にパスタは好きだぜ」
 見ればテーブルにはスパゲティにラザニア、マカロニグラタンがある。どうやらこれ等はデスマスクが作ったものらしい。
「お袋が得意でな。見よう見まねで作っているうちにな」
「そういうことか」
「シュラ、このパエリアは御前のだよな」
 デスマスクはシュラに顔を向ける。シーフードのパエリアとガスパチョが置かれていた。
「そうだ。俺も料理はする」
「切るのはその手でですか?」
「いや」
 アフロディーテのその言葉には首を横に振る。
「ちゃんと包丁を使っている。安心しろ」
「そうですか」
「このパエリアは炭火で焼いている」
 どうやらこれはシュラのこだわりらしい。
「美味くない筈がない」
「それは期待させて頂きます」
「この薔薇を使ったエティックス=グルガやクラーブラックスは」
 前者は胡瓜の酢漬け、後者は生鮭の押し漬けであった。どちらにも紅の薔薇がふんだんに使われている。
「はい、私です」
 アイオリアの言葉にそのアフロディーテが答える。
「薔薇は食べられますので。他には薔薇のプティングも作っておきました」
「薔薇のプティングもか」
「実に興味深い話だ」
 カミュが述べた。
「私もデザートは作るが」
「御前はフランス人だったな」
「そうだ」
 カミュはアイオリアの言葉に応えた。
「一応料理は心得ているつもりだ」
「これですね」
 ムウが言った。
「子羊のソテーにブイヤベース」
「フランス料理だ」
 やはりこれだった。
「とりあえず作ってみた。食べてみてくれ」
「私も料理はします」
 シャカもここにいた。私服は彼だけがインドのそれであった。洋服ではなかった。
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