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第二話 黄金集結その五
「魔神達の姿を形どった衣こそがだ」
「戦衣」
「我等の聖衣と同じように」
「戦衣を纏う狂闘士達は皆同志達だがその爵位により階級が分けられてもいる」
「爵位」
「貴族の階級があるな」
 シオンはこう説明した。
「上から公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、公子」
 こう告げていく。
「おおまかに分けてこれがそれぞれ三人ずついる」
「三人ずつですか」
「そうだ。それで合計十八人、四つの軍団にいる」
「四つの軍団と申しますと確か」
 サガは知っているアーレスの狂闘士達の知識について述べた。
「火、炎、災難、恐怖の四つだ」
「そしてその四つの軍団を率いるのが」
「狂闘士達の中の頂点に立つ八大公だ」
「彼等が狂闘士達を率いているのですか」
「わかり易く言えば御前達と同じだ」
「我々と同じ」
 こう言われるとわかるのだった。八大公は聖域で言うならば黄金聖闘士と同じなのだ。こう言えば安易にわかることだった。
「これでわかるな。八大公に対抗できるのは」
「我々のみだと」
「今回の戦いでは白銀及び青銅の聖闘士達には主に聖域の警護を命じる」
「聖域の。では我等で」
「御前達で彼等の主な相手を頼む。わかったな」
「わかりました。それでは」
 こうして今回の戦いのことまでわかった。何もかもがわかったのだ。しかしであった。まだ彼等は全てを知ってはいなかった。これからの戦いのことが。
 アーレスの宮殿。エリスはそこに戻っていた。その周りには多くの狂闘士達が集っていた。エリスは控える彼等を前にして言うのだった。
「黄金聖闘士達が集まった」
「はい」
 彼等はエリスの言葉に頷く。
「これで黄金聖闘士は全員揃ったことになる」
「全員ですか」
「ライブラの童虎」
 エリスはその名を告げた。
「奴もいる。これで十二人だ」
「十二人」
「そして白銀及び青銅の聖闘士達だ。その勢力はかつてのハーデス様との聖戦にも匹敵する」
「あのハーデス様との時よりも」
「それでは。かなりの力が」
 皆そのことを知り顔を曇らせる。その彼等に対してエリスはさらに告げるのだった。
「左様。従って迂闊に攻めることはできんぞ」
「ではどうすれば」
「案ずることはない。狂闘士は戦皇アーレス様の戦士」
 狂闘士ならば誰もがわかっていることをあえて告げた。
「敵と戦い、それを滅ぼす為だけの戦士だ。そうであろう」
「その通りでございます」
「アーレス様の為に」
「そう。だからその力はかなりのものだ」
 こうも言ってみせた。彼等に対して。
「例え黄金聖闘士がいようとも八大公もおる。勝つのは我等よ」
「ではエリス様」
「次の行動は」
「ローマよ」
 古におけるローマ帝国の都にして今も繁栄する街だ。その名を告げた。
「ローマに兵を進める。そこで彼奴等を迎え撃つ」
「わかりました」
「ではその指揮官は」
「八大公よ」
 ここでエリスは。八大公の名を口にした。
「おるか」
「こちらに」
「お側に」
 エリスのその問いに応えるかのように彼女の後ろから八つの影が姿を現わした。それは禍々しく輝く赤い戦衣を着ていた。
「御前達が行くのだ」
「我等全員でですか」
「それはまた大儀な」
「大儀ではない」
 エリスは真剣な顔で彼等に対して告げた。
「一つ言っておこう」
「何でしょうか」
「黄金聖闘士達を倒さなければ我等の勝利はない」
 鋭い声で彼等にまた告げる。
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