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第二話 黄金集結その四
「ではここにいる我等で」
「参ることにしよう」
 こうして彼等は教皇の間まで共に入ることになった。一同はサガとアイオロスを中心として横一列に並びそれぞれ片膝をつき拝謁するのだった。シオンは彼等の拝謁を受けた後で厳かな声で告げた。
「よくぞ集まった」
「はっ」
 サガが彼等を代表して応える。
「まずは顔を上げよ」
「わかりました」
 一同それに応えて顔を上げる。シオンはあらためて彼等の顔を見回すことになった。彼はその並んでいる顔を見てまずは言葉を止めたのであった。
「教皇」
 その彼にサガが声をかける。
「どうされましたか」
「むっ」
 サガに言われてようやく我に返ったようであった。
「いや、少しな」
「少し」
「何でもない。それよりもだ」
 彼はあらためて黄金聖闘士達に言葉を告げた。
「十二宮の前に来たそうだな」
「はい」
 今度はアイオロスが答えた。
「争いの女神エリスが狂闘士達を連れて」
「エリス自らか。やはりな」
 シオンはアイオロスのその言葉を聞いて納得したようであった。だがその顔は仮面で覆われその表情を伺い知ることはできなかった。
「あの強大で禍々しい小宇宙は人のものではなかったが」
「それで教皇」
 サガがシオンに問うてきた。
「あのエリスは確か戦皇アーレスの実の妹であった筈」
「その通りだ」
 サガの問いに答えた。
「ではアーレスもまた既にトラキアに」
「いや、それはおそらくまだだ」
 しかし彼はそれは否定したのだった。
「まだですか」
「小宇宙を感じぬ」
 彼がアーレスの降臨を否定した根拠はこれであった。
「アーレスは戦皇。オリンポスの神々の一人」
「はい」
 それは紛れもない事実だった。アーレスはゼウスとヘラの嫡子だ。従って神としての地位も力もかなり高いのだ。だからこそ戦皇とさえ呼ばれているのである。
「それだけにその小宇宙も強大なもの。だがそれはまだトラキアには現われてはいない」
「左様ですか」
「だがアーレスの宮殿には八人いた」
「八人」
「そうだ」
 黄金聖闘士達に対して答える。
「では教皇。その八人こそが」
「わかるか、サガ」
「ええ。八大公」
 サガは先程のエリスの言葉を思い出した。そう、八人だったのだ。
「その八人ですね」
「その八人が何故ここに出なかったか」
「おそらくここで決着をつけるつもりはなかったのだろう」
 シオンはこう読んでいた。
「おそらくだがな」
「そうだったのですか。それで今はただの雑兵達を主力にして」
「狂闘士達も見たな」
「はい」
 今度は一同で頷いた。
「あの赤く血の色を思わせる衣」
「あれが戦衣」
「あれこそがアーレスの戦士である証だ」
 また黄金聖闘士達に対して答えた。
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