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漆黒の舞姫
「そんなに素敵な男なんだ。我王か…ますます闘志がわいてくるわね!」
エリザベートはあわててかぶりをふった。
「そ、そんな事ないわよぅ。ただどうしてるかなっていつも気になっちゃうの」

「そっか…最初会った時、泣いてたんだっけね。」
「また泣いたりしてないかしら?」
アリサは呆れてエリザベートの肩をバンと叩いた。
「何言ってるのよ!もう17歳の男がそんなピーピー泣くわけないでしょ。」
「さ、授業が始まるよ。あんたの大嫌いなダンスの時間なんだからね。まさかサボるつもりだった?だったら私行くね!」
エリザベートは苦虫を噛み潰した顔で
「行くってばー。ちょっと待ってよ!」
アリサの長い脚だともうあんなとこまでいけちゃうわけね。
と少しいじけて駆けていった。
ダンスホールにはすでに色とりどりのドレスを着た同級生が並んでいる
エリザベートはお気に入りのピンクのふんわりとした綿菓子みたいな可愛いドレスを選んだ。
燃え立つようなオレンジレッドのショートヘアーがお転婆娘の雰囲気をのこしていた。
少し遅れてアリサがダークグリーンのドレスを大胆に、膝上まで脚をのぞかせ裾をひきながら登場した。胸元からは白い乳房が眩しくのぞいている。
エリザベートは我しらず顔が火照ってしまった。

周りからもホゥという賞賛のため息が聞こえてきた。

「まぁなんて下品なドレスなの!」
黒のベルベットのドレスを身にまとい髪に深紅の薔薇をさしたセシリアが周りにそうこぼしているがアリサは周りを圧倒するほどのオーラを振り撒きまるでクイーンのようであった。
アリサは元々舞の名手として国では名を馳せていた。
特に剣の舞を得意とし、戦いのおりの先勝祈願の神への奉納として神殿で舞う事が多かった。
その舞に惚れこんだクラスタイン卿の養女となり、今この学院で未来の王妃候補として共に学んでいるエリザベートはこれは手ごわいライバルだとあらためておもわずにはいられなかった。


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