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恋と友情と
シシィは飛び出して行ったきりなかなか戻らず、皆ハラハラして帰りを待った。
すると向こうのほうからブスッとした顔をしたシシィが一人歩いているのが見えた。マサオはホッと胸を撫でおろし、シシィの方に駆けよった。
「シシィ、心配したよ…一人で戻ったんだな偉かったぞ!」
シシィは今までこらえていたものが一気に吹き出しマサオの胸で声をあげて泣いた。

「シシィ。お前はきっといい女になる!俺が保証してやる!」

その様子をそっと見守っていたアランは
「シシィは恋の痛みをしってまた一つ大人になったでやんすね。」とつぶやき、隣にいたアグネスは静かにうなずいた。
「我王!ここにいたのね。探したわ」

エリザベートが息を切らしながら登場した。後ろからロバートとローラも疲れた表情でやってきた。
「今日はお招き頂きありがとうございます。いやー…エリザベートがまだ早いと言っておるのにあなたを探し回っておったのですよ。もう私どもはすでにクタクタですよ。なぁローラ」
ローラはうんうんとうなずき
「まったく恋する乙女のパワーには脱帽ですわ!」とお手上げポーズだ。
みんな一斉に笑い出した。
「やあエリザベート今日は楽しんで行ってくれよ!明日は早速バトル開始だ。ロバートさん。今のクロノスをじっくり見ていって下さい」
「ああ!期待しているよ」
我王はアランを呼んだ
「パイロットのアランです」
アランは恥ずかしそうに
「アランでやんす。どうぞよろしくーペコリ」とお辞儀した。
ロバートは拍子抜けした表情で
「ハハハよろしく」と握手した。
その時、周りからざわめきが起こり人垣が左右に割れた。一同何が起こったのかしら?と不思議に思ったのも束の間、アリサが柔らかい白い毛皮のコートで現れた。周りから
「モデルかしら?」
「どこかのお姫様じゃない?」などと囁き声が聞こえてくる。
エミリーはこういう時嬉しくてたまらない。うちのご主人はこんなに魅力的なのよ!と鼻も高々だ。
「アリサ、身体は大丈夫なのかい?」我王はすかさずアリサのウエストに腕を回し身体を支えるように自分の身体に引き寄せた。

エリザベートの胸は警鐘をならした。
いったいいつの間に二人はこんなに親しくなったのかしら?
二人の間にはすでにお互いへの思いやりと愛情が溢れていた。
エリザベートの中で初めて人を憎いと思う感情が産まれた瞬間であった。


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