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サンクチュアリ

まるで女の子みたいだな。

マサオは我王の腕の中にいる圭介をみてつぶやいた。
圭介の柔らかいウェーブがかったブラウンの髪からピンク色の可愛らしい耳たぶがのぞいている。
我王は学園の中にあるメディカルセンターの一室に通された。
「彼の具合はどうですか?」
「いつもの発作がでたようだね。しばらくは安静にしていなくてはね…。」ドクターは我王に彼のお目付け役になってくれと頼んだ。

マサオは横目で我王をにらんだ。
我王は両手をヒラヒラさせてお手上げポーズだ。
目が仕方ないだろ!
と言っている。
我王の瞳がコバルトブルーに変わった。
こういう時は絶対俺の言うことなんて聞かないからな。
学園のポプラ並木の突き当たりにガラス張りの古い庭園がある。

彼はそこにいるよ。
とドクターが教えてくれた。
そこは広大な学園のオアシスのように誰にも知られず存在していた
厚いガラスの向こうはまるで別世界だった。
一面が色とりどりの薔薇で覆われ、むせかえるような甘い香りの向こう側から天使の歌声が聞こえてくる。
「誰?」
天使が振り返った。
「俺だよ圭介。邪魔して悪かったよ。」
我王は声をかけた事を後悔した。
もう少しこのサンクチュアリで彼の歌声を聴いていたかったのだ。「我王…。お礼がまだだったねこの前はありがとう。」
「もう身体は大丈夫なのかい?」
圭介はコクンと頷き、白いベンチに腰かけた

「ここは僕にとって特別な場所なんだ。秘密にしてくれるかい?」
「ああ約束するよ。マサオにも内緒にする。」
「気がついた?ここは僕の声を包んでくれるんだよ。この前は君に気付いて欲しくて少し無理しちゃった…。」
圭介は白い頬を赤らめながら我王のエメラルドグリーンの瞳をじっと見つめた。
我王はクスリと笑うと
「その作戦、大成功だな。」と答えた。


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