第68話エリザベートの暴走
第69話クリスマスプレゼント
のお話が第3話につながっています。ぜひ読んでみてください
秘密のフィアンセ
我王は竜崎グループ総帥、竜崎一馬の広大な屋敷の一角にかくまわれていた。
ここなら刺客達もそう簡単には忍びこめないはずだ。
屋敷の周りには目には見えないがバリアーが張り巡らしてあり、ここに出入りするものはDNAチェックシステムが作動している正面ゲートを通過しなくてはならない。
我王はダークブラウンのアンティークソファにゆったりともたれかかりマサオにもダージリンを持ってくるようソフィアに頼んだ。「ソフィアの入れてくれる紅茶は最高だね。」
マサオもうなずいた。なんて可愛らしいんだろう。
クルクルの巻き毛が揺れてソフィアはクスクス笑った。
「毎回そう言ってくださるんですもの。張り合いがありますわ。」マサオはソフィアが人間だったら本気で好きになってしまいそうだなといつも思う
「お国からお届け物がありますよ。只今係の者が参りますので少々お待ちくださいね。」
「国から?いったいなんだろう。」
「マサオ、何か聞いてるかい?」
「いいえ。もしかしたら少し早めのクリスマスプレゼントでは?」
今度は竜崎家の執事がやって来て大きなカゴを置いて行った。
てっぺんには大きな赤いリボンがかけてあり、淡いクリーム色のガードが刺してあった。
マサオはカードを抜きとり、我王に渡した。
「お母様からだ。私だと思い大事にしなさい」
マサオはそっとリボンを外した。
周りを覆っていた柔らかいサテンの布地がパラリと落ちると、中から小さな小さなチワワ犬が出てきた。
真っ白いマシュマロみたいに柔らかい子だ。瞳はすみれ色をしている。
我王が頭を撫でてやると目を細めてシッポを千切れんばかりにふっている。
このチワワどこかで見た事があるような……マサオはハッとした。
「まさかね。」
そのまさかが本当になってしまった。
なんとお妃様から直接マサオに立体画像付きのメール文書が届いたのだ。
「いつもご苦労様ですね。あなたがついていてくれるので私たちも安心ですよ。」
マサオは思わず膝まずいた。
なんとあのチワワの正体はエリザベート様だというのだ!
エリザベート様は次期お妃候補として花嫁修行中のはずだが…。
「さそ゛驚いたことでしょう。彼女もこうするしかあのこの側にいられないと思い余ってしたこと…どうか叱らないでやって頂戴。でもこうなったということは研究は上手くいっているということなのよ。
エリザベートは人体実験第1号被験者なの。
我王にとってもとてもショックな事だと思うわ。
彼女も内緒にして欲しいそうなの。彼女の意思を尊重してあげてくれないかしら?
あなたにだけはこの事実を伝えておきます。どうか二人の事、よろしくお願いしますね。」
あのじゃじゃ馬!とうとうそこまでしやがったか…
マサオは大きく息をはいた。
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