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学園のマドンナ
「まただ… ご苦労な事だな。」マサオは部屋の窓をガラリと開けると屋敷の庭でバラを摘んでいるソフィアに声をかけた。
「すまないソフィア…あの門の外で待ち伏せてる曲者に中に入るよう言ってくれ」
ソフィアは可愛らしいメイド服の裾を揺らしながら圭介に近付いた
圭介が頬を紅くそめながらモジモジと部屋に入ってゆくと、マサオがシルバーの眼鏡を拭きなが怖い顔でこちらを見ていた。
「圭介!何度言ったらわかるんだ。ここには来るなと言ってあるだろう。お前は自分の身体を一番に考えなくちゃ。」

「ごめんなさい…学園では女の子たちがうるさくてなかなか我王と話せないんだもの」
「あっ!ティアラおはよう」
圭介があいさつしてもツンと横を向いて行ってしまった。
「なんだか僕、ティアラに嫌われてるみたいだな」

その様子をみてマサオはクスクス笑っている
「気にするな。俺もティアラには嫌われてるぞ。ほんとにやきもちやきの姫様だからな」

そこに我王が制服の白いブレザーをはおりながら出てきた。

「やあ圭介来ていたんだね。おはよう」
我王はひょいとティアラを抱き上げるとキスして頭をなでた。
ティアラは我王の腕の中でうっとりしている

その様子をみたマサオはさっとティアラを奪いとると床に置いた。
「さぁそろそろ出かけるとしよう」マサオはリムジンの助手席に乗り込み我王と圭介が並んで座った


学園にリムジンが到着するといつものように女の子達があふれていた。

ここまではいつもの風景なのだが少し離れたところでも人垣が出来ていた。
向こうは男子ばかりのようだ

圭介はリムジンを離れるとひょいと女の子達をすり抜けあちらの人垣に入って行った。

バンと車のドアが開き助手席から覆面をかぶったレスラーのように体格の大きい男がのっそりと降りてきて周りの男共をにらんだ
一瞬男共の人垣がゆるむと後ろのドアから褐色の肌を持つ、緩いウェーブの金髪が美しいスーパーモデルのミッシェル・ギャバンが降りてきた。
「うわぁ綺麗な人だな。ま、我王ほどじゃないけどね」
その報告にマサオは吹き出した

スーパーエリートクラスの白いブレザー姿はまるでグラビアから抜け出してきたようだった

ずいぶん久しぶりじゃないの。でもやっぱり綺麗だわ!

園部千春はうっとりとその美しさを堪能した
ミッシェルはスーパーモデルの仕事が忙しくめったに学園にはこない

「よう千春。なにボーッと見とれてるんだ」
マサオは千春に声をかけた
「あら、マサオほら見てみなさいよすんごいナイスバディ!こりゃあ男共が騒ぐわけよね」

「ほんとだな。お前、我王ウォッチャー止めてあっちに乗り換えれば?」

「あら、もちろん両方ウォッチングするわよ今月の学園新聞には二人の特集記事のせるんだもん。」

「ん!…んん?」

今、なんだか視線をかんじたわ!
ミッシェルがこっち見たんだ
マサオを見てた?
なんだか一瞬だったけど熱い視線だったような…
まさかねー!こんな冴えない眼鏡くん
ミッシェルが相手にするわけないわよ
千春は窓の下を眺めた。
さっきの覆面の大男が立っている
あ〜あ有名人も大変ねー。ボディガードがびっちり張り付いてたらデートもできないじゃん。
「ミッシェル!久しぶりね。今までどうしてたの?」
千春が声をかけた。
「ああ千春…久しぶり。パリコレの準備でしばらくあっちにいたから…」
「あんたがいなくて男子達が寂しがってたわよ。」
「フフフ。私は千春に会えなくて寂しかった!」
千春はギューッとミッシェルを抱きしめた
ウフフ可愛いヤツ!「あんたがいないと私の楽しみも減っちゃうんだから。」
「千春ったら!相変わらずね」
ニッコリと笑う彼女を男達が鼻をのばして眺めている

それに気付いた千春は片腕を腰に当て呆れてまわりを見渡した
「ミッシェルがその気になれば、なびかない男はいないわね」

「そんなことないわよ・・・私はずっと片思い。だってそのひとには命賭けで愛してるひとがいるんだもの」

「え?今なんていったの?」
ミッシェルはかぶりをふって「ううん。なんでもない独り言」
と窓際で何やら笑いあっている我王とマサオ、圭介の楽しそうな様子を見て目を細めた。


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