キメラ…人でないもの
我王は息を飲んだ。
「これは我々が開発した戦闘型アンドロイドだ。来るべき星間戦争にむけてクロノスに乗せる為造られたんだよ」
「クロノスの開発は進んでいるのですか?」
マサオはアメリカにあるラングレー財団が所有するガーディアン第1号機のバルカンをみたことがある。クロノスの性能はどの位なのか気になっていた。
「ああ、クロノスはほぼ完成したと言ってもいいだろう。
しかし、先日このキメラとクロノスをシンクロさせたんだがクロノスの方が拒否反応を示してね…
難しいものだよ…」「なぜパイロットを人型のアンドロイドにしなかったのですか?」我王はたずねた。
「それは決まっているよキミ、人間に似せたものが殺されるより怪物が殺される方が心が痛まないだろう?」
我王は竜崎が武器商人として裏社会で暗躍しているということを実感せずにいられなかった。
「ところで、このキメラを君の元に暫く預けたいんだ。どうだろう?カイン。」
「その名で呼ぶのは止めて頂けませんか!」と冷たく言い放った。
「すまんな…今はマサオだったか。」
「まだこのキメラは赤ん坊と同じだ。君の下で闘い方を学ばせたいんだがどうだろう?引き受けて貰えないか。」
「暗殺団ドラゴンズアイのヘッドならこの怪物を飼い慣らすこともできるだろう。」
マサオは厄介なものを背負いこんだものだ。と心の中で呟いた。
「いいでしょう…しかし、僕に預けるということはクロノスに乗せる前に死んでしまう可能性もありますよ。それでも構いませんか?」
「ハハハ、構わないよ厳しく仕込んでくれ!」
我王はそんな一馬を憮然とした表情でみていた。
「では彼に名を与えましょう。」我王はキメラをじっと見つめ、
「アラン…今日から彼をアランと呼んで下さい。」マサオは目を見開いて我王に向きなおった。
「どうしてその名に?」
その名は我王の亡くなった兄上のものだった。
「さぁなんでかな?でも彼を見てすぐアランという名が浮かんだんだ。」
マサオは頷いた。
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