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Vendetta  作者: tama
メグとマサ
18/19

メグ 2011 夏

夏休みは、ずっとアキとミウと遊んでいた。

三人とも、彼氏も居なかったし、互いに遊んで楽しい存在だったし、自然と三人で集まっていた。

ただ、一緒に遊ぶにあたって気になる事もあった。

まずお腹を抱えて笑ったのが、ミウだ。

夏休みに入ると同時に、髪の毛を金髪に染めてきたのだ…


「なにその頭…」


私は、お腹を抱えて憚ること無く笑っていた。


「いや、ほら…夏休みだし、染めたっていいだろ?」


ミウは、照れたように鼻を掻きながら、ぶつぶつ呟いていた。


「いや、いいんだけどさ…ヤンキーの典型だよね…」


「なんつーか、トウモロコシみたいな色合い。」


私が、笑いながらそう言うと、

ミウが後ろから羽交い締めにして、頬っぺたをキュッと摘まんで、うるさいと笑いながら言った。

私も、あはははと笑いながら、ゴメンと言うと解放してくれた。

アキは、そんなやり取りを見ながらクスクス笑って、


「ミウの金髪可愛いと思うよ、好き。」


とフォローを入れた。


「だ、だよなー!アキだけだよ分かってくれるのは。」


ミウは、ウンウンと頷きながらアキの肩を抱き寄せていた。

こんなに暑いのに、暑苦しそうとアキに同情しながら、


「暑いしさ、サッサと店入ろう?」


私が提案すると、二人とも同意してくれた。




実は、夏休み前から気になっていたが、アキは私服が少し個性的…いやダサい。

本人にも自覚があるらしく、夏休み早々服を見繕ってくれと頼んできた。

既に持っている服の合わせ方とか、私やミウの小物なんかをあげたりして大分ましになってきたが、

アキは、一式見繕って欲しいと頼んできた。

私達が選んだ、素敵な服が欲しいとお小遣いを貯めて、今日を楽しみにしていた。

アキは、元が可愛いので服を選んであげるのが楽しかった。

ミウは、服のセンスは良かったが、ボーイッシュなスタイルが多かった。

だから、アキにも自分のスタイルをお薦めしていた。


「いやだから、そういうのはミウだから似合うんだって…」


「え~アキにも絶対似合うって!」


私とミウとで、しばらく揉めていたが、アキが私の選んだ服を気にいったみたいで、

可愛い感じの服で落ち着いた。


「ありがとう。二人とも、とっても素敵な服だよ。」


と笑顔でお礼を言ってくれた。


「アキの笑顔見れただけで、私は満足。」


「だな。」


それからしばらくは、ミウに可愛い感じの服を試着させて遊んでいた。

ミウは恥ずかしがっていたが、マコちゃんに見せたら可愛いって言ってくれるよと言ったら、

何着か買っていた、マコちゃんが絡むと急に可愛くなるんだから、と笑った。




次の日から、私達は夏休みを満喫した。

海に行ったり、互いの家に泊まりに行ったり、花火をしたり、男っ気は無かったが凄く楽しかった。


「本当に男っ気無いよね、私等…」


私の家に、二人が泊まりに来ていた時だった。


「別に要らんわ…」


ミウが、携帯を弄りながら答えた。


「私もいいかな…女の子同士が一番楽しいよ…」


二人とも、余にも素っ気なくて言い出しにくくなったが、

今のは、フリだ。

実は、今日マサからメールが来て、明日会う事になっていたのだ。

その報告と言うか、相談をしたくて二人を呼んで、停めたのだ。


「見よ!」


二人に、携帯を見せてメールの内容を明かした…


『メグ話したい事がある、明日会えないか?』


とても、淡白なメールだったが、真面目なマサらしいメールだった。

ミウとアキは、顔を見合わせ…


「マサに何かしたのか?」


とミウが、聞いてきたので、私はガクッとなって、何もしてないと言い繕った。


「いやいや、男から女に話したい事があるって、わざわざ呼び出すんだよ?」


「うん、告白する気だよね?」


アキが、顔を真っ赤にしながら聞いてきたので、私はコクリと頷いた。


「一応分かったってメールして、明日待ち合わせした。」


「うわ…リア充かよ…」


「つか、メグの気持ちは?告白受けるの?」


ミウが、嬉々として聞いてきた。


「まぁマサの事、嫌いじゃない…てか好きかも。」


「なら決まりだな!マサいい奴だし、おめでとうだよな、アキ?」


「うん。おめでとう。」


「素敵だなぁ。」


私とミウで毎日冷やかそうね、とミウと二人で笑いあっていた。

いつからそういう雰囲気だったんだよとか、どんな所が好きかとか、色々聞かれた。

その日は、私が弄られ役になって、眠るまで質問攻めにされた。




待ち合わせ場所に十分前に到着して、マサを待とうと思っていたが、

マサはすでに待ち合わせ場所で、私を待っていた。


「あ、早いね…もしかして結構待った?」


「いや、俺が早めに来ただけだから…」


「…」


「…メグも、早いね。」


「あ、ははは、待たせるの悪いかなとか思ってたんだけど…」


「俺も思ってた…」


凄く緊張していた…私もマサも…

妙な沈黙が続いて、無意味にはははと笑ってみて、


「あ、話って?」


「…」


マサは、フゥーっと息をついて、私を真っ直ぐ見つめてきた…

私は、真っ赤になりながら見つめ返していた、


「好きです。」

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