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ラグナロクオンラインのファンフィクション小説です。作品を知らなくても読めるように書いたつもりですが、作品を知っているとわかりやすいかと思います。また、少々過激かと思われる演出もありますので、そのような演出が苦手な方はご遠慮ください。
6月のこと

6月1日

 新しい出来事が始まるこの機に、日記を書くことにした。
 自分がこれから何をしていくか、何が起こったか――いろんなことを書き留めていきたいと思う。

 さて、初めて書く今日は何のことを書くことにしようか。
 真新しいノートを見るとわくわくしてくるな。

 明日から私はどうやら学校の先生になるようだ。ここゲフェンの魔法学校で。先生の資格なんかあるわけないので、担任ということではないが、なんだかたいそうな名前で、特別講師と言う肩書きらしい。なんて自分に不釣合いなのだろう。可笑しくなる。
 特別講師、なんて名前を想像すると、ある分野での博識をつけた立派な人で、その知識を広め、教える。そんな神聖な職業と出てくる。
 それがこの私だというのだ。どこをどう見たらそう見えるのだろう。風采もぱっとしないだろうし、口下手だし。人前に出ることも苦手だし。そんな専門的な知識、私が深く持ってるはずがない。
 そもそも私が先生なんて呼ばれること自体、そんなことあるわけないと思っていた。
 歳も20を少し越えたくらいだし、教えるというよりも教わりたいことがまだまだある。確かに本が好きで、いろんな本を読んだりして、研究みたいなまねごとをしてはいたが、そのことを人に教えるなんてとてもできるとは思えない。
 でも、他に何か仕事って言われても、私に出来ることが他に何もないかもしれない。体力はないし、冒険者でもない。何も思いつくことがない。
 今までずっと本ばかり読んでいた私に、できそうな仕事がないものだから、この特別講師を引き受けることにしたのだ。
 なるべくなら、人前に出ることはしたくないのだが。それに先生と呼ばれるような仕事だなんて……。
 ああ、本を読んでいるだけでお金が入ってくれば、こんなに悩むことなんて無いのに。生きていくって、辛いことだな。
 先生、か。私に勤めることが出来るのだろうか。

 ここまで書いて、私は明日からのことにかなり緊張していることがわかった。
 文章も変だし、ネガティブなことばかり書き連なれてる。だめだ。せっかくの最初の日記なのにこんなことばかり考えては。うだうだ変なことを考えず、明日からの出来事に身を任せたほうがよさそうだ。明日には明日の風が吹く、とも言うし。なるようになるさ。

 今日はここまでにしよう。

――――

6月2日

 安心した。
 緊張していたのは私だけじゃなかったんだ。
 それはそうだ。私も生徒だったら、どんな先生が来るのかとわくわくするだろう。
 扉に黒板消しとか挟んだりして、どんな反応するのかなとか。そんないたずらをしていたことを思い出す。
 ……ばれてしまったが。

「私は魔物研究の特別講師で、冒険者が知っておかねばならない魔物についての勉強をみんなとしていく。どうぞよろしく」

 我ながらなんのひねりもない台詞だな。今になって後悔する。色々気の利いたこととか考えてはいたが、壇上に立ったらみんな忘れてしまった。生徒の視線が全て私に集中するのを感じたら、頭がからっぽになって何も言えなくなってしまった。でも、しどろもどろな私に生徒の受けはよかったみたいだ。多分、顔、赤くなっていたし。ああ、恥ずかしいな。
 生徒は10人で、男の子5人、女の子5人。全員15〜18歳くらい。職もまばらだ。
 名前は、えっと。自己紹介のときで……。
 あの元気がいいマジシャンの男の子がラウレル。私にしつこく質問をしていたな。それをたしなめていたのはシーフの女の子、トリス。その二人の幼馴染と言うアーチャーがカヴァクで……。
 何も話さなかったけど、一番後ろの席で一生懸命私の方を見ていた瞳が印象に残ってる、ウィザードの女の子がカトリーヌ。
 他の生徒は……、さすがにまだ顔と名前があまり一致しないな。全員、早く憶えるようにしないと。
 でもお決まりとはいえ、彼女はいるのか、ギルドに入っているのか、レベルは幾つなのかとか聞かれても困る。はぐらかしたが、みんなにはばればれなんだろうな。
 私は冒険者ではないからレベルもないしギルドには入れないし、彼女なんて未実装だ! 本ばかり読んでいたからもてないよ!
 はぁ。でも。彼女か。彼女、ほしいなぁ。そばにかわいい女の子が居てくれたら、ほんといいよなぁ。

 何を書いているんだ、私は。
 まあこんな日記なんて誰も見ないだろうし、いいか。

――――

6月9日

 気がついたら学校に来てから一週間が過ぎてしまっていた。忙しくて日記がかけなかった。3日も持たないとは。我ながら情けなく思うな。
 まあ、色々憶えることたくさんだし、なれないことをして疲れてしまったから、家に帰ったらすぐに寝てしまっていたからだ。言い訳か!
 もうあまり日記のことは気にしないで、思い立ったときだけ書くことにしよう。
 さて、今日は面白いことがあったな。忘れないうちに書き留めておくことにしよう。




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