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初投稿です。非常に短くはありますが、読んでいただければ幸いです。よろしければ感想をお願いします。
白の世界に命の赤を
作:白鐘


僕が自分の弟を殺してから、もう10年は経っただろうか。
あの時の、あいつを刺したあの時の手の感覚は、今でも覚えている。
忘れたいと、忘れて楽になりたいと思うときもあった。
だけど、僕は忘れるわけにはいかない。自分の罪を一生背負い続けなければならない。
他の人間がたとえあいつを忘れても、僕だけは、あいつの最後の言葉を聞いた僕だけは、忘れてはならない。
何があろうと、絶対に。

「兄さん、ありがとう。僕のことは忘れて、幸せになってね。約束だよ?」
あいつの言葉がよみがえる。
ごめんな、約束、やっぱり守れないよ…。
持っていたナイフを自分の胸につきたてる。
このまま手を動かせばきっと死ねるだろう。
後悔はない。僕は弟殺し。そんな僕を思ってくれる人なんて誰もいないから。
それに僕はもう……。

さて、そろそろ逝こうかな。
あんまりのんびりしていると人が来てしまうから。
「でも、最後に、母さんの笑顔、見たかったな…。」 10年前、自分のせいで二度と叶うことのなくかった願い。
そんな願いを口にして、僕は自分の胸にナイフを突き刺した。

白で統一された空間、そのなかの白いベットの上で、周りを深紅の血で染めて、ナイフを胸に突き刺した少年が発見されたのは1時間後のことだった。
10年前、末期のがんに苦しむ弟の、そして今、同じ病気にかかった自分自身の人生に幕を下ろした少年の頬には、たったひとすじの、涙のあとがあった。


この小説を読んでいただき、ありがとうございます。
この小説は短くはありますが、私なりに色々なテーマを込めてみました。安楽死、罪の意識、そして壊れた家族の関係。小説を人に読んでもらうのは初めてなので、私の意図がどのくらい皆さんに通じるのかは、全くの未知数です。なので、感想をいただけると大変ありがたいと思います。それでは次はいつになるか分かりませんが、次の小説でまた会いましょう。













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