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異世界で自由奔放に生きてみました~最強冒険者と呼ばれた男の波乱万丈転生譚~ 作者:西園寺☆桜

第3章 冒険者 揺籃編

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第27節 パーティ戦の以呂波 対パーティ編 後編

カムイを相手にヒューマノイド型に対する急所のお(さら)いのあと、対パーティ戦での注意事項を教わった一行はデケム(第10)ダンジョンの7階層目に降り立つ。

7階層からは遠距離攻撃を含むパーティタイプのリザードマンが相手になる。
Lv40のリザードマンオーバーロードを筆頭に、研修生たちよりもLvの高いリザードマンパーティであり、気を抜けば全滅さえあり得る相手だ。
ただ、パーティ練度が高ければ対応ができる範囲でもあり、そのコツ(・・)は先の講義で話している。

パーティの組み合わせはランダムで変わるようだが、そのほうが研修生たちに修練させるうえでは好条件だった。
毎度毎度同じ構成だと、慢心や驕りが顔を覗かせる要因になりかねないからだ。
これからは、リザードマンパーティを相手に自分たちのパーティ練度を上げていくことになる。


「な、なにこいつ!?アーチャーのくせに硬すぎ!」
「あっぶねー!魔法なんとかしてくれ!!」
「あ、当たらない!?」

研修生たちは、最初のリザードマンパーティを相手に右往左往する。
思った以上にLv差が厄介なのは見ていても判るが、それを差し引いてもあまりにもヒドイ有様だ。
それでも、カムイから教わったことを必死に実行しようと各人が奮闘する。

「「「「「「はぁはぁはぁ・・・・」」」」」」

1パーティを相手にしただけで、全員の息が上がりグウの音も出ない。

「皆、『硬い』とか『当たらない』とか慌てすぎです。相手はLv40なのですから当たり前です。そういうときこそ落ち着いて相手をよく見ることが大事です」

しかし、初見でリザードマンパーティを退けるあたりは、カムイとの模擬戦や講義は無駄ではなかったことの証だ。

(あとは、Lvに慣れてくれば)

「Lvに慣れるまではゆっくりで構いません」

ここから数日は対パーティ戦の動きを身体に覚え込ますことに専念することになる。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

「バフの更新行きます!」
「お願い!」
「その間、オルガにリザードマンを近づけないで!」
「「「了解!」」」

この1週間、7~9階層のリザードマンパーティを相手に戦闘を繰り返してきたお陰で、研修生たちのLvも31まで上がりクラスの更新も行っていた。

======================================
 名前:ファティマ・マルティロシン(女)
 年齢:15歳
 種族:人族
 クラス:剣士
 職業:伯爵家三女
 状態:健康

 Lv:31
======================================
======================================
 名前:アレク・ケトエフ(男)
 年齢:15歳
 種族:人族
 クラス:騎士
 職業:子爵次男
 状態:健康

 Lv:31 
======================================
======================================
 名前:エステル・ロトクルイド(女)
 年齢:15歳
 種族:人族
 クラス:黒魔術師
 職業:男爵次女
 状態:健康

 Lv:31
======================================
======================================
 名前:ミラド・ソトマヨル(男)
 年齢:14歳
 種族:人族
 クラス:白魔術師
 職業:准男爵次男
 状態:健康

 Lv:31
======================================
======================================
 名前:バレンティン(男)
 年齢:15歳
 種族:獣人
 クラス:狩人
 職業:なし
 状態:健康

 Lv:31 
======================================
======================================
 名前:オルガ(女)
 年齢:14歳
 種族:エルフ族
 クラス:僧侶
 職業:なし
 状態:健康

 Lv:31 
======================================

また、上がったのはLvだけではなく、新しいスキルの取得も行われパーティとしての個々の役割がより明確なってきていた。

Lvが上がったことで、最初はリザードマンパーティ1組を相手に30分以上要し、戦闘が終わるたびに動けないほど疲弊していたものが、今や連戦ができるほどにまでにパーティの錬度も上がっていた。


いつものようにリザードマンパーティを探索で探すオルガとバレンティン。
用心深く探索したところ、2パーティが検知できパーティの間隔もそれほど離れていないようだったが、リンク(アクティブなほかの敵が反応して攻撃をしかけてくる)するほどには見えなかった。
その旨を皆に伝えるオルガ。

「ファティマ、どうする?」
「オルガ、ほんとにリンクの心配はない?」
今のところ(・・・・・)はとしか言えないけど・・・・」

ファティマが慎重なのは、まだLvが低い時にリンクを引き起こし全滅しかけたことがあったからだ。
その時はカムイが介入し、なんとか全滅は回避できたがファティマとエステルが重症を負い、その他のメンバーも無事とは言いがたかった。
今は、Lvも上がりパーティの錬度も上がっているのだが、どうもその時のことがトラウマになっているようだ。

「大丈夫だって。俺たちもあの時とは違うんだ。自信を持とうぜ」

アレクがファティマを励ます。
いつもはファティマが皆を励ましているのだが、なんとも新鮮な光景だ。
ファティマは全員を見渡す。
全員の目には自信のようなものが漲っていた。

「判りましたわ。やりましょう。でも、もう1つパーティには十分注意を払っておいて下さい」

オルガとバレンティンはファティマの言葉に頷く。

しかし、『案ずるより産むが易し』とはよく言ったもので、結局はリンクすることもなくリザードマンパーティを倒していく研修生たちだった。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

カムイは、研修生たちのパーティ戦を見ながら、今後について思案していた。
それに気が付いたファティマが声をかけてくる。

「教官。何を考えてらっしゃるの?」

その問いに、研修生全員の目がカムイに向く。

「あぁ、心配させてしまったようですね。いや今後の予定についてちょっと考え事を少しね・・・」
「ボス戦のことですわね?」

さすがに3週間も一緒に過ごしてきていれば、カムイが何を考えているか多少は判るようになってきていたファティマがカムイの心配事を口にする。

実は、Lv27になったころに1度ボス戦を体験している。
研修生たちから要望があったこともあるが、カムイ自身研修生たちの仕上がり具合を確認したいとの思いもあり、1度挑戦させてみた。
結果は、散々たるものでボスの体力の3割ほどしか削れず退散する羽目になった。
失敗した最大の原因は、倒したはずの取り巻きが時間の経過とともに再度沸いてくることを知らなかったことだ。
取り巻きが次々沸いてきたことで、パーティ全員がパニック状態になりボスを相手にするどころではなくなってしまった。
取り巻きが沸いてくるタイプのボスは、元の世界のMMORPGでは定番のシステムだったが、こちらの世界に来てからは初めてだった。
そのため、カムイも事前に注意することをしなかった。


「皆は、再度ボスに挑む覚悟はありますか?」

カムイは、再度ボス戦を本修練の最後に行おうと考えていた。
研修生たちは、カムイの言葉に色めき立つ。

「是非やりたいですわ。あの時の借りを返す機会を待っていたんですのよ」

どうやら、失敗して以来リベンジの機会を伺っていたようだ。

「では、ボス戦を本修練の卒業試験としましょう」

そう言って、3日後に再度ボス戦挑む事が決まったのだった。
お読み頂きありがとう御座います。
誤字脱字等ご指摘があればよろしくお願いします。

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