挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
異世界で自由奔放に生きてみました~最強冒険者と呼ばれた男の波乱万丈転生譚~ 作者:西園寺☆桜

第3章 冒険者 揺籃編

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

78/102

第26節 パーティ戦の以呂波 対パーティ編 前編

研修生の修練も折り返しの3週間目に突入する。

「これから、デケム(第10)ダンジョンの7階層目以降でパーティ戦に向けての修練に入ります」

研修生を前にこれからの予定を告げるカムイ。
ただ、デケム(第10)ダンジョンの7階層目以降のリザードマンはLv40と研修生とは現段階でLv差が大きい。
カムイが見守っているとはいえ、ちょっとしたことが大事故に陥ることもある。
そう、ドゥオ(第2)ダンジョンでのファブリスたちのように。
そのため、ダンジョンに入る前に入念な準備、ヒューマノイド型に対する急所のお(さら)いを行う。

戦闘が長引けばLvが低くスタミナに劣る研修生たちが不利になっていく。
そのため、これまで以上に急所への攻撃を的確に行い、倒す時間の短縮を図る必要がある。
また、逆に急所を理解しカバーすることで、致命的損傷を回避することができるのだ。

お浚いは、カムイ相手に実践形式で確認することになった。

「さて、一番手は誰ですか?」

 △▼△▼△▼△▼△▼△

(眉間、喉、脇の下、スネ・・・・・)

ファティマは、ツーハンドソード(両手剣)を振り回しながらカムイの急所を狙っていく。
しかし、その攻撃は軽々とカムイの鉄扇に止められる。

「力みすぎです。振りが大きくなってますよ。もっと鋭く!」

「攻撃に集中するあまり、急所を晒しすぎですよ!」

「どうしました。もう疲れたのですか?狙いが甘くなってきてますよ!」
「ま、まだいけますわ!」

そう言いながら、懸命にツーハンドソードを振るうファティマ。
開始して10分、攻撃しっぱなしのファティマに体力に限界が見えたころカムイの言葉が飛ぶ。

「最後、心臓!」

その言葉に疲れているはずのファティマの身体が反応する。
カムイの心臓めがけて放ったファティマ自身も驚くほど、これまでにない鋭い突きを放つ。
だがその突きも鉄扇の親骨で受け止められた。

「最後の突きはよかったですよ。疲れていたからでしょう、身体の力が抜けていて鋭く正確でした。その感じを忘れないようにしてください」
「はぁはぁ・・・・ありがとうございました・・・・・・はぁはぁ」

ツーハンドソードに寄りかかりやっと立っている状態のファティマだったが、手のマメは潰れ血まみれで終わってからその痛みに顔を歪めるのだった。


ファティマに続き、アレク、バレンティン、オルガと3人を続けて相手をする。

「アレク、盾に頼りすぎです。多少攻撃を受けてもいいつもりで、まずは避けることを考えなさい」

「バレンティン、攻撃のたびに止まらない。動きながらでも狙いが付けれるようにといつも言ってるでしょう」

「オルガ、バフ(支援魔法)の更新の時間を考慮しなさい。切れてから更新じゃ遅いですよ」

3人の攻撃を受けながら、それぞれに指摘をするカムイ。
特に、アレクとオルガには攻撃の他、防御、バッファーとしての動きもアドバイスする。


「その・・・私たちもするの?」
「なに当たり前のこと言ってるんですか」
「だって、ここじゃ魔法使えないですよ?」

ギルドの闘技場は、もともと魔法を使用できるような仕様になっていない。
そのため、魔法がメインのエステルとミラドが心配しての先の言葉だ。

「なにを言ってるんですか。魔法は使えなくても立派な鈍器()を持ってるじゃないですか。まさか、自分たちは魔法がメインだから関係ないと思ってるんじゃないでしょうね?」
「っつ!?」

戦闘においては何が起こるか判らない。
魔法職であっても、接近され杖で対応せざるを得ない場面も当然考慮に入れておくべきなのだ。

「さぁ、杖を持って。始めますよ」

結局、6人全員を相手にしても、カムイも一太刀も浴びることはなかった。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

ヒューマノイド型に対する急所のお(さら)いの後は、対パーティの戦い方だ。
それを知っているのと知らないのとでは、生存率(勝敗)に大きな差が出ることになる。

以前聞いた時に、パーティを組んだこと自体が今回が初めてだと言っていたが、まずは皆がどの程度パーティ戦について知っているか確認を行う。

「皆はパーティ戦で大事なことは何か判りますか?」

パーティ戦の経験がないためか、カムイの問いかけに誰も答えられない。

「自分たちがされて嫌なことを思えば、そう難しいことではないはずです」

カムイは、パーティでの戦い方を説明していく。

・ヒーラーはパーティの生命線である。そのため、敵のヒーラーを時間をかけずに排除することが大切。逆に言えばミラド、オルガをいかに守るかが勝負の分かれ目になる。ただ、守りばかりに気を取られると、相手にいいように攻撃され防戦一方で手詰まりになるため、そうならないようにする必要がある。

・攻撃陣で怖いのは、近接ではなく遠距離系のアーチャー、魔術師である。1発1発が強力でクリティカルも出やすい。反面、他の攻撃職に比べると次の攻撃までのディレイが長いため、早め、できればヒーラーの次に排除するのが望ましい。

・近接では、アタッカーを先に排除し、タンカーは最後で構わない。


「基本は、こんなところです。あとは実際にパーティとの戦闘の中で慣れていって下さい。ただ、パーティといっても色々な組み合わせがありますから、ターゲットリーダーであるファティマはそのあたりの判断力が求められますよ」

そう言ってファティマを見る。
少し脅かした物言いだったために、緊張しているようにも見えるが、目にははっきりとやる気が満ちていた。
頼もしい限りだ。

「他の皆もファティマの意図を瞬時に汲み取り行動に移さなければなりません。でなければこれからの階層は乗り切れませんよ」

カムイは、全員を見渡す。
ファティマと同様、これからの修練に向け気合の入った顔をしていた。

これがいつまで続くか心配だが、ひとまずは安心するカムイだった。
お読み頂きありがとう御座います。
誤字脱字等ご指摘があればよろしくお願いします。

設定資料集のブログです。
http://adventure00story.blog.fc2.com/
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ