挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
異世界で自由奔放に生きてみました~最強冒険者と呼ばれた男の波乱万丈転生譚~ 作者:西園寺☆桜

第3章 冒険者 揺籃編

56/96

第6節 ノウェム(第9)ダンジョン (その5)

前節、ちょっとした事故がありましたが、攻略自体は順調に進んでいたノウェム(第9)ダンジョン。
ところが、ある階層で強敵が現れアマゾーンのメンバーは苦戦します。
果たして攻略の行方はいかに・・・

10/4 文章表現を一部変更しました。
カムイは、いつものようにいつもの時間にギルドに現れた。
アマゾーンのメンバーは、ジュリアナとネイジを除いて集まっていた。

「あれ?ジュリアナさんとネイジさんは?」
「あぁ、今ラウラの工房にいってるわ。もうすぐ戻るはずだからちょっと待っててちょうだい」

アルベルティーナの言葉に『判りました』といって、カウンターでミックスジュールを頼みくつろぐ。
しばらくすると、ジュリアナとネイジがギルドにやってきた。

「どうだった?」
「あぁ、このダンジョンの間だけ借りてきた」

見ると、ネイジの武器が片手剣から片手鈍器のモーニングスターに変わっていた。

モーニング スター(D)  攻撃力:79  魔法力:45 品質C

どうやらカムイのアドバイスに従って、片手鈍器をラウラから借りてきたようだ。

準備ができたところで、ノウェム(第9)ダンジョンに向かう。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

今日は、17階層からだ。
17階層は、キラーアント×5の群れだった。
蟻は、ハチ目・スズメバチ上科・アリ科に属する昆虫だ。

======================================
 名前:キラーアント
 種族:魔物/節足動物

 Lv:38
======================================

このLvになると、牙も大きく、外殻の背板も硬くなり尾には毒針まで持っていた。
しかも自分たちが危機に陥ると、触覚をこすり合わせて周りの仲間を呼ぶ習性があった。

「たまには楽しましょうか」

カムイはそういうと階層の中央に身を隠すにはちょうといい窪みを見つけそこまで蟻を誘導する。
そして1匹を残し4匹を倒したあと、1匹も囮にするため6本の足を切り動けないようにした。
すると蟻は、触角を鳴らし仲間を呼び始める。

キュキュキュキュ!キュキュキュキュ!

甲高い音がダンジョン内に響き、他の蟻のグループが集まってくる。
マップを見ても、赤いマーカーがここを目指し集まってきているのが判る。

遠目からでも、30匹以上の蟻が自分たちを目指して迫ってくる様子は圧巻どころか気色が悪くいい眺めではなかった。

カムイは、ファイアウォールを唱え、自分たちのる場所の入り口を炎の壁で遮断する。
通常の火であればカムイたちのいる場所は酸欠になるが、魔法の場合はカムイの魔力さえあれば燃え続けるため酸欠になる必要はなかった。

炎の壁の向こうでは、仲間の鳴らす救援信号につられ次々炎の壁に突っ込んでいっては火達磨になっていく蟻たち。
炎の壁の向こう側から音がしなくなったのを見計らい、ファイアウォールの制御を止める。
そこには、黒焦げになった蟻の大群を横たわっていた。

「上手く行きましたね」

魔物の習性を逆手にとった作戦がずばり的中し、満足気のカムイだった。
最後に囮役の蟻に止めを差し18階層を目指す。

18階層目も同じキラーアントだったため、同じ手口で一掃するのだった。

<<おめでとうございます。レベルアップしました♪>>
<<ボーナスポイントを振り分けてください。>>

するとレベルアップを知らせるメッセージが流れる。
敵のLvも40に近くなっており、17~18階層で大量に魔物を倒したことで上がったのだろう。
9階層に降りる前に一度確認しているが、他のパーティメンバーも確認して見てみる。

 カムイ      Lv40→L41
 ネイジ      Lv34→L36
 ジュリアナ    Lv36→L37
 ルイサ      Lv32→L35
 アゼナイジ    Lv32→L34
 アルベルティーナ Lv34→L36

他のパーティメンバーも順調にLvが上がっているようだ。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

19~20階層目は、ブラックドッグ×5だった。

======================================
 名前:ブラックドッグ
 種族:魔物/ビースト

 Lv:38
======================================

ブラックドッグは、別名ヘルハウンド、黒妖犬とも呼ばれる1.5mほどの黒い犬の亡霊だ。
動きが素早く、鋭い牙で喉などを狙ってくる魔物だ。
1匹だけであればさして脅威ではないが、集団で現れた場合では素早さに翻弄され、なにもできないままパーティが全滅するケースもあった。

こういった魔物の場合には、動く範囲を限定させることが有効になる。

まず、ブラックドッグにヘイトをかけたあと、壁際にネイジを移動させる。
これで、ブラックドッグの攻撃範囲を半分に制限する。
あとは、これまで通り2匹をルイサ、アゼナイジに足止めしてもらい、その間にヘイトで固定したブラックドッグを倒していく。
ここで必要なのはいかに1匹1匹を素早く倒すかだ。
正攻法の戦い方だが、素早い相手にはこれが一番有効だ。
アマゾーンのメンバーはスキルを出し惜しみせず素早くブラックドッグを倒していく。

ブラックドッグは、素早さ以外には特にスキルを持っている訳ではなかったため、19階層目、20階層目と問題なく倒すことができた。


21階層目も犬の眷属だった。
だが、19~20階層目ブラックドッグとは比較にならないくらい巨大で体長は4~5mもあった。

======================================
 名前:ガルム
 種族:魔物/ビースト

 Lv:42
======================================

(ガルム?おいおい神話に出てくる番犬じゃなかったか?)

そう、カムイが思ったとおり、
ガルムは、北欧神話に登場するヘルヘイムにあるヘルの館「エーリューズニル」の番犬で「犬のうち最高のもの」と評されているほどである。
しかも、最後はテュール(北欧神話に登場する軍神)と相打ちしている程の力の持ち主だった。
そのガルムが、この階層の魔物で単独のようだったが獲物を求め徘徊していた。
しかも、他の階層と違い、この階層に目の前に居る個体したマップでも確認できなかった。

(ここでイレギュラーかよ。こいつは特別と考えたほうが良さそうだな・・・でも図書館でもガルムに関する情報はなかったんだよなぁ・・・)

「ここはどうする?」
「見たとおり単独のようですので、正攻法で行くしかないと思います。ただ、ブラックドッグに比べてレベルも上のようですのでなにが起きてもいいように注意を払って下さい」
「確かに、感じる威圧感が全然違うわね」
「犬コロには負けないニャ!」

戦闘はこれまで通り、ネイジが受け、アルベルティーナが回復し、他の者が攻撃で体力を削る・・・はずだった。

「・・・・盾悲鳴・・・・受け切れない・・・・」
「回復、無理しないと追いつかないわ!」
「しかも、こいつの毛、硬てぇ!」
「魔法、レジストされちゃう!」
「矢も刺さんないニャ!」

カムイ以外のメンバーが、ガルムの強さに悲鳴を上げる。
それでもなんとか戦闘を維持しようと各人が奮闘するが、パーティ最大のピンチが訪れる。

ガルムが天を仰いだかと思うと咆哮を上げる。

グヲオオオオオオオォォォォォォォォ!

その咆哮には、麻痺の効果があったようで、カムイだけは、異常状態抵抗Lv MAXなため平気だったが他の全員が動きを止める。

咆哮を終えたガルムは右前足を大きく振りかぶり、ネイジを踏み潰そうと振り下ろす。

(マ、マズイ!)

「ネイジさん、ごめん!」

カムイは全速でネイジの側までくると、両脇を抱えるとアルベルティーナの方に向けてボーリングのように地面を滑らせ、自分もその場を転がるように離れる。

ドシィィィーン!

間一髪、ガルムの右前足の下敷きになることは避けられた。
ただ、ガルムの攻撃はまだ続く。
先ほどまで、自分の右足を攻撃していたジュリアナをターゲットにして左前足の爪で引き裂くように横薙ぎに振るってくる。

(今度はこっちかよ)

カムイは体勢を立て直すと、ジュリアナに向けて走りだし抱え込むように両腕を回し、一緒に後方にダイブし、二人は抱き合ったまま2回、3回と転がる。

ブウゥゥゥーン!

ガルムの左前足は空を切る。
幸いにもガルムの攻撃は当たらなかったようだ。

「ジュリアナさん、大丈夫ですか?」
「あ、あぁ」

ジュリアナは何が起きたのか一瞬判らなかったようだだが、カムイに抱きかかえられている状況から、助けてもらったのだと理解する
「す、すまない」

口とは裏腹に、カムイが起き上がるまで抱きついていたジュリアナ。
短い時間だが至福の時間を過ごすジュリアナにアルベルティーナから声が飛ぶ。

「早く立ち上がりなさいよ!ジュリアナ!」

その言葉に、カムイが先に立ち上がる。

「あっ・・・・」

そのあとジュリアナが名残惜しそうに立ち上がる。
とても切羽詰った戦闘をしているような感じではない。

ガルムも、2発の攻撃が避けられたことで、今は距離を取ってこちらの様子をみている。
カムイとアマゾーンのメンバーは、一塊にならによう声の届く範囲まで近づく。

「どうするの?悔しいけど、私たちの手に負える相手じゃなさそうよ?」
「「「・・・・」」」

アルベルティーナが、自分たちでは勝ち目がないと言う。
ジュリアナをはじめ、他のメンバーも同じ気持ちのようだ。

「だったら、ここは俺に任せてもらえませんか?」
「どうするんだ?」
「全力・・・・で戦います!」

カムイは、呟くような声だったが強い意思を込めた。
ジュリアナたちも、カムイがこれまで手加減しており、自分たちのサポート役に回っていたことは気がついていた。
そのカムイが全力を出すと。

「判った。アタイたちはどうすればいい?」
「ここで回復に専念していてください。万が一巻き込まれそうになったら、逃げて下さい。」

カムイは、ミスリルダガーを左右の腰から抜き、強化スキルを発動する。

(スタンス、イベージョン、アキュラ、ファストウォーク、リジェネ)

そして、ガムルに向かって歩き出すのだった。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

カムイは、ゆっくりした歩行速度から徐々にスピードを上げていく。
ガルムは、低い姿勢でうなり声を上げながら戦闘態勢を取っている。
そしてお互いの距離が10mほどになったとき、先に動いたのはガルムだった。一足飛びにカムイ目掛けて距離を詰め、大きな口でカムイをかみ殺そうとする。

ガキッ!

しかし、すでにカムイそこにはおらず、ガルムの左わき腹に移動し、手を向けながらフレイムを発動する。
通常フレイムは相手を炎で焼く尽くす魔法だ。
だが、カムイの場合は、威力が強すぎて至近距離から放たれたフレイムは焼き尽くすと同時に衝撃もケタ違いだった。

ギャン!!

フレイムを受けたガルムは、衝撃で真横に5m程ズレ、わき腹への衝撃で悶え転げまわるのだが、それが燃え上がる炎を消す役目になった。

ガルムは再度距離を取り、先ほどと同じように低い姿勢でうなり声を上げる。

今度は、カムイから動く。
瞬間移動のように一瞬にして低い姿勢をとっている目の前に現れる。

(コールド)

ガルムは、驚き慌てて後方に飛び退ろうとしたが、いつの間にか両前足がコールドで作り出された氷の槍に貫かれており、動くことができない。
ならば、噛み砕くまでと先ほどと同じように大口を開けたところに、サンダーを叩き込む。

(サンダー)

ががあああぁあぁっぁぁぁ!

口から体内にサンダーを浴びせさせれのた打ち回るガルム。
しばらくもだえ苦しんだあと、ヨロヨロと立ち上がるガルムにトドメとばかりにウインドが首を捉える。
それ以上動かなくなったガルムから。首がゆっくりとズリ落ち首があったであろう胴体部分からホースで水を撒くように大量の血が噴出すのだった。

結局、22層目のガルムもカムイ一人で倒し、レベルを1つ上げるのだった。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

今日はこれで解散となり、ジュリアナとアルベルティーナは、ラウラの家に来ていた。

「なぁラウラ、あのカムイって少年はいったい何者なんだ」
「なんかあったのか?」

今日、ノウェム(第9)ダンジョンでの出来事を話した。

「そんなことがあったのかい」
「魔法はアルベルのほうが詳しいだろうから聞くが、あの歳で炎、氷、風、雷これらの系統を同時にLvをあそこまで上げられるものなのか。どう見ても1や2と言ったLvの魔法じゃなかったぞ」
「まだ15なんでしょ?それからすると不可能に近いわ。ホント、末恐ろしいというか既に常識を超えてるとしかいいようがないわね」
「「はぁ・・・・・」」

ジュリアナとアルベルティーナは、昼間の光景を思い出しているのか、カムイの規格外さに声も出ないようだ。


「あ・・・・」

昼間の件ということでアルベルティーナがなにかを思い出したようにジュリアナを見る。

「なんだい?」
「そういえば、ジュリアあんたカムイに助けられたとき抱きついてたでしょ!」
「なんだと!本当か?」
「そ、そうだったかなぁ・・・」
「誤魔化してもダメよ!」

ジュリアナはアルベルティーナとラウラに詰め寄られる。

「あれは仕方ない事故だったんだよ」
「なに言ってるの。私が声かけなかったらあんたいつまでも抱きついてたでしょ!しかも顔まで赤くして!」
「ふざけんなこの野郎~。アタイのいないところでなにやってんだ!」

ジュリアナは、2人に攻められるも、カムイに抱きついた余韻に浸ろうとしていた。

「しかし、見た目とは違って結構がっしりしていて・・・・」
「うるせ~。アタイにもその感覚を味合わせろ!」

そう言ってラウラはジュリアナに抱きつく。

「わ、馬鹿!テメェに抱き疲れても筋肉の塊でしかねーんだよ」
「なんだとー!」
「早く離れろ!余韻がなくなる!」

そんな馬鹿なことをやる仲良し3人組みだった。
強敵は、神話にも出てきて英雄さえも倒すと言われるガルムでした。

パーティメンバーは撤退も考えますが、カムイが魔法無双で倒しちゃいます。

ブラックドッグ、ガルム情報はwikipediaからの出展です。

次節もノウェム(第9)ダンジョンの攻略の最終話になる予定です。
いよいよクライマックスを迎えます。


お読み頂きありがとう御座います。
誤字脱字等ご指摘があればよろしくお願いします。

設定資料集のようにしたくてブログ始めました。
http://adventure00story.blog.fc2.com/

+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ