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異世界で自由奔放に生きてみました~最強冒険者と呼ばれた男の波乱万丈転生譚~ 作者:西園寺☆桜

第3章 冒険者 揺籃編

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第3節 ノウェム(第9)ダンジョン (その2)

いよいよノウェム(第9)ダンジョンの攻略開始です。
まずは、アマゾーンのメンバーだけでいつものように戦闘をしてもらいます。
カムイから見ると色々細かい点で指摘があるようですが・・・
カムイとアマゾーンのメンバーは、ノウェム(第9)ダンジョンの入り口までやってきていた。

「これまで、ノウェム(第9)に挑戦したことはあるんですか?」
「いや、我々は初めてになる」

他の冒険者から聞いた多少の情報はあるらしいが、低階層のものだし先入観がないほうがいいだろうと敢えてなにも言わなかったとのこと。
カムイとしても、実際に体験した情報でなければ判らないことが多いと思っているため、そのことについては何も言わなかった。

「中に入る前に確認ですが、どうやって進みますか?」
「そうだなぁ」

ジュリアナは、今回の攻略の指針を示す。

・1~3階層は時間が掛かっても全ての魔物を狩りながら下層を目指す。
・3階層毎に一度外に戻って、時間や全員の疲労度を見て先に進むか判断する。
・途中のドロップ品等の清算は、最後に行う。

指針を示すというのは、アレコレ考えだすと上手くまとまらないものだが、良い悪いに掛からず直ぐに指針の表明ができることろを見ると、ジュリアナはパーティリーダーとして優秀なようだ。
悪いとことがあれば、メンバーに指摘してもらい直せばいいのだから。
時間をかけるというのが、ここでは一番やってはいけない行為なのだ。

カムイはもちろんのこと、他のメンバーからも異論はないようだ。

準備が整ったと思ったとところにジュリアナから申し出があった。

「カムイにお願いがあってな」
「なんでしょう?」

お願いの内容が予想できず首を傾げる。

「今、隠蔽しているステータス情報を、可能な範囲で公開して貰えないだろうか。カムイからはおそらく全員の情報が見えているのだろうが、せめて体力あたりは公開してもらわないとアルベルが困るのでな・・・」

まともなパーティを組むのが今回初めてで、ステータスを隠蔽しておくのが当たり前と考えていただけに少し思案する。
ただ、ジュリアナの言うこともわからないでもない。
もし万が一にも俺が死んだ場合、ヒーラーであるアルベルティーナが落ち込むだろうと。

「判りました。今回見たことは口外しないと約束して頂いている以上、全て隠しておくのは不公平ですね」

カムイは一部の情報を隠蔽の対象から外す。

======================================
 名前:カムイ(男)
 年齢:15歳
 種族:人族
 クラス:盗賊
 職業:鑑定士
 状態:健康

 Lv:39 

 体力:1650 
 魔力:1518 
======================================

装備品情報
======================================
 主武器:ミスリルダガー(D)  攻撃力:80 + 9 品質B
                魔法力:54 + 6
 副武器:ミスリルダガー(D)  攻撃力:80 + 9 品質B
                魔法力:54 + 6

 頭:未装備
 ベルデロンレザーアーマー(D) 防御力:86 + 12 品質A
                魔法抵抗力:43 + 6
 ベルデロンレザーレギンス(D) 防御力:69 + 10 品質A
                魔法抵抗力:35 + 5
 ベルデロンレザーブーツ (D) 防御力:32 + 4 品質A
                魔法抵抗力:20 + 3
 ベルデロンレザーグローブ(D) 防御力:30 + 4 品質A
                魔法抵抗力:21 + 3

 セット効果有
   筋力+3
   器用+3
   俊敏+3
   運 +1

 首:未装備
 右耳:クリスタルイアリング(D) 魔法抵抗力:48 + 7 品質A
 左耳:スモーキーイアリング(D) 魔法抵抗力:48 + 7 品質A
 右指:クリスタルリング(D)   魔法抵抗力:35 + 5 品質A
 左指:スモーキーリング(D)   魔法抵抗力:35 + 5 品質A
======================================

「スイマセン。今お見せできるのはこれだけです。これ以上は簡便して下さい」

アマゾーンのメンバーは、カムイのステータスを見て驚く。
自分たちよりLvが高いことは判っていたが、まさか体力と魔力が本職であるネイジやアゼナイジより多いとは思っていなかった。

「いや、無理を言ったのはこちらだ。ありがとう」

(本職より体力、魔力とも多いなんて想定外だな)
(・・・・体力多い・・・)
(私より魔力が高い盗賊ってどういうこと?)
(本当は魔族じゃニャいか?)
(ステータスも物凄いことになってるんでしょうね・・・・)

皆、それぞれの感想を抱きつつも『ひょっとしてとんでもない人と一緒になったんじゃ』と思うのだった。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

ノウェム(第9)ダンジョン。
この辺りでは25階層と深い部類に入る。
魔物のLvは30~45で、そのほとんどがファミリー化(親+子)グループ化(複数)しているダンジョンである。
これが、図書館で読んで記憶している内容だ。

第1階層は、アマゾーンのメンバーだけで戦ってもらうことにしている。

「皆さんが普段どの様に戦っているかが判らないと、俺が参加しても邪魔になりかねないですから」

と言うカムイの言葉があったからだ。
カムイの言うことを理解したメンバーはそれを了承した。

第1階層の魔物は、ウォーロードゴブリンを親とした子×4(近×2+弓+魔)のファミリーが相手だった。

======================================
 名前:アーチャーゴブリン
 種族:魔物/ヒューマノイド

 Lv:28
======================================
======================================
 名前:シャーマンゴブリン
 種族:魔物/ヒューマノイド

 Lv:28
======================================
======================================
 名前:ファイターゴブリン
 種族:魔物/ヒューマノイド

 Lv:28
======================================
======================================
 名前:ウォーロードゴブリン
 種族:魔物/ヒューマノイド

 Lv:30
======================================

まず、斥候でカムイが先行し、罠などが無いか確認する。
罠があった場合には解除し、罠の心配が無くなったところで魔物へ攻撃を開始する。

アマゾーンの戦術は、パーティ構成からも判るように正攻法だ。
タンカーであるネイジが、親へのヘイトで敵視率を上げそれを維持する。
ダメージディーラー(一番火力がある人)であるジュリアナの指示に従い子を順番に処理していく。
さすがに全員Lv30を超えおり、パーティ歴も長いため息の合った戦い方をする。
ただ、気になる点もあった。

当初話し合ったとおり、全てのコブリンファミリーを殲滅する。


2階層も1階層と同じコブリンファミリーだった。
そのため、2階層目もカムイは参加しないことにした。
その替わり、1階層目で気が付いた点を指摘する。

「1階層戦っているのを見て気が付いた点があります」
「なんだい、言ってくれ」
「1つ目は、子を処理する順番ですが近→弓→魔と処理してましたよね?」
「あぁ、いけなかったかい?」
「一概にダメという訳ではありませんが、子は魔→弓→近と処理した方がタンカー、ヒーラーの負担が減ります」
「本当なのかい?」
「理由は、簡単です。タンカーは防御力は高いですが、魔法抵抗力は低い場合がほとんどです。そのため、魔法によるダメージが一番タンカーには効く訳です。タンカーの体力の減りが早いとヒーラーの負担が増えます。1階層戦っただけでアルベルティーナさんの魔力が4割も減るのは多すぎです。弓は単純にクリティカルが出やすいので、思った以上に体力を削られるからです」
「判った。次からはそうしてみよう」

こうやって、理由を判りやすく説明すれば、理解して貰えるだろう。

「2つ目は、言いにくいんですが・・・」

カムイが言いよどむと、ジュリアナが『遠慮なく言ってくれ』というので、言うことにした。

「そこまで言うのなら怒らずに聞いてほしいのですが、ジュリアナさんのフランベルジュですが100%の能力を発揮できていません」
「なんだって!」

ジュリアナをはじめ他のパーティメンバーも驚く。

「どうしてそんなことが判るんだい?」
「俺の職業が鑑定士なのは伊達ではありません。いまのジュリアナさんでは、フランベルジュの80%までしか能力を引き出せていません」

恐らく、Cランクになってからラウラの店で買ったのだろうが、Lvが合っていないのは明白だ。
ジュリアナは相当ショックだったのだろう、フランベルジュも見つめながら少し放心状態だ。
その様子を見ながら、ルイサが聞いてくる。

「100%の能力を出すにはどうすればいいニャ?」
「Lv40を超えないと無理だと思います」
「Lv40・・・・」

これは、この世界のシステムだから嘘を言っても仕方がない。

「俺の言ったことが信じられないと思うかもしれません。なので、ここにラウラさんから借りてきたクレイモアがあります。これで2階層目は攻撃してみて下さい。フランベルジュの80%とクレイモア100%、ほんの些細な差ですが実感できると思います」

無限袋からクレイモアを取り出し、ジュリアナに渡す。

フランベルジュ(C)  攻撃力:130 - 26  魔法力:61 - 12 品質C

クレイモア(D)  攻撃力:112  魔法力:54 品質C


ジュリアナはショックから立ち直っているとはいい難かったが、とりあず戦闘を再開することにした。

カムイが指摘したように、子を倒す順番を変えジュリアナの武器をクレイモアに変えただけだが、変化は顕著に戦闘時間の短縮と言う形で表れる。
戦闘時間が短くなるということは、タンカーやヒーラーの負担が減るということだ。

「カムイの言ってることが正しいと認めざるを得ないね」

他のパーティメンバーも認めざる得ない。

「カムイ、あんたヴューベルで会った時から気が付いてたんだろ?」

カムイは返答に困るが、無言は肯定と取られる。

「だから用意周到にラウラからクレイモアを借りてくる訳だ」

カムイは苦笑いするしかない。

これは(クレイモア)、アタイからラウラに返却するよ。いいだろ?」

断る理由もなく頷くカムイだった。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

2階層目も殲滅し、3階層目に向かう前にカムイが確認する。

「皆さんの戦い方は大体把握したので、3階層目から参加しようと思います。あと出てくる魔物によって戦術も変わるでしょうから、指摘はその都度していきます」
「判った。よろしく頼む」

3階層目はオークのファミリーだった。
構成もこれまでと同じくウォーロードオークを親とした子×4(近×2+弓+魔)だった。

======================================
 名前:アーチャーオーク
 種族:魔物/ヒューマノイド

 Lv:30
======================================
======================================
 名前:シャーマンオーク
 種族:魔物/ヒューマノイド

 Lv:30
======================================
======================================
 名前:ファイターオーク
 種族:魔物/ヒューマノイド

 Lv:30
======================================
======================================
 名前:ウォーロードオーク
 種族:魔物/ヒューマノイド

 Lv:30
======================================

「遠距離は、俺が処理します。ネイジさん付いて来てください」

ネイジは、カムイに言われるまま付いていく。
そして、親と子の近接とすれ違った直後、カムイの指示が飛ぶ。

「ここで、親にヘイトを!あとは、これまで通りで!」

そうすることで、自然に親と子(近接)が他のパーティメンバーに背を向ける形となる。

カムイは、指示を出したあと素早く子(魔+弓)の首を鉄扇で打ち据え首の骨をへし折る。
カムイの接近の速さになにも出来ず子(魔+弓)は崩れ落ちる。

あとは、親と子(近接)が倒されるのを見守る。
オークのLvも30なので、問題なく倒していくメンバー。

「あぁ言った、位置取りの仕方もあるんだな」

1~2階層目は、タンカーの位置に合わせて、他のパーティメンバーが動いていたが、今カムイが指示したのはその逆だ。

「どちらかと言うと、今のやり方が無駄が少ないですね。すれ違うときに親にシールドバッシュを撃つとか、ヘイト以外でも敵視率を稼げますし、機会があれば色々試してみればいいですよ」
「・・・・判った・・・」

3階層目も問題なく殲滅し、4階層に降りたところで予定通り一旦外にでる。
これで次からは、4階層目から進められるはずだ。

今日は、時間的に先に進むのは止めることになり、明日朝から継続することで解散となった。
アルベルティーナにヴューベルまで送ろうと言われたが『自分もリターン持ってますから』と言って遠慮した。

アルベルティーナは、一瞬驚いた顔をしたが『じゃ、また明日ね』と言って分かれた。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

その日の夜、ラウラの店にジュリアナ、アルベルティーナの幼馴染が顔を揃える。

「どうだい。変わった男だったろう?」
「変わったどころじゃない。一体何者なんだ?」
「ほんとよ」
「さぁな・・・実はアタイもよく判ってないんだよ」
「おや?その割には随分とご執心のようだが・・・」
「そうなの?」
「バ、馬鹿、なに言ってやがる。そんなんじゃねーよ」
「お、赤くなった。どうやら図星らしいな」
「チェッ・・・・」
「でも、本当にあの歳でLv30のオークを鉄扇で1撃なんてね・・・・」
「本当かい?アタイも見たかったねぇ」
「底が知れないというか、得体が知れないというか・・・」
「まぁ、Bランクと模擬戦やって勝つくらいなんだ、そのくらいはやるんじゃないのかい?」
「噂だけで眉唾だと思ってたんだよ」
「今日ので本物だと判っただけでもよしとしないと」
「だな。でもウチのパーティに欲しいよな」
「ほんとよねぇ。色仕掛けで誘ってみようかしら?」
「おいおい、先に目を付けたのはアタイなんだからな、横取りはいくら幼馴染でも簡便できねーぞ」
「おー恐!気をつけないとね」
「「「あはははははは」」」

3人の笑い声がこだまするなか、夜は更けるのだった。
カムイの指摘で動きを修正しながら、進むアマゾーンの面々。
ここまでは、特に問題もなく徐々にですが、パーティとしての錬度も上がっているようです。

ちなみにアマゾーンとは、日本で言うところのアマゾネスです。
以下、wikipediaより
ギリシア神話に登場する女性だけの部族。
フランス語ではアマゾーヌ、ポルトガル語ではアマゾナス、スペイン語ではアマソナスと言う
豆知識でした。^^;

次節もノウェム(第9)ダンジョンの攻略です。


お読み頂きありがとう御座います。
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