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異世界で自由奔放に生きてみました~最強冒険者と呼ばれた男の波乱万丈転生譚~ 作者:西園寺☆桜

第2章 冒険者 黎明編

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第18節 Dランクレイド ティーラーク 後編

レイド:ティーラークとの戦闘です。
一応、自分の経験とかを踏まえてレイド討伐っぽくしてみました。
各職の役割なんかも最適解はないとは思いますが、こんな感じかなぁって思って書きました。
上手くレイド討伐っぽく表現できてるか不安ですが・・・・
カムイは、部屋に入るなりギルバードのところに近づいていく。

「戦況はどうですか?」
「やはり経験が無いせいか、思うようには進んでないな」

そう答えたのはブリケンだ。

======================================
 名前:ティーラーク
 種族:Dランクレイド/デーモン

 Lv:28

 体力:30,032 魔力:1902
======================================

確かにレイド討伐が始まって8分程が経過しようとしているにも係わらず、約1割程度しか体力が削れていない。
その割には、各パーティの消耗が思った以上に激しいように見える。
ざっとだが、見た感じ6~7割程度の消耗度といったところか。

「少し、回りながら攻撃参加してきます」
「頼む」

カムイは、まずタンカー(盾職)のところに行く。
自分もククリで攻撃しながら、タンカー(盾職)役3人のカバンにハイポーションを入れながら闘いかたをあくまでも自分の経験則からだがアドバイスする。

「ハイポーションを入れておきました。緊急時に使って下さい」
「す、すまん」
「それと、3人は近づきすぎです。真ん中の方を中心に両端のお二人はもう5m程離れて下さい。そうすれば、3人同時に被弾することは減るはずです」

そう言うと、両端の2人は頷きながら距離を置きだす。

「あと、ヘイト(敵対心を煽る)は闇雲に撃つより3人順番で構いません。それも自分の番が来ても直ぐには撃たず3回程度武器で攻撃した後くらいで撃つと誰か1人に攻撃が集中することはなくなる筈です」

カムイは、ティーラークの攻撃をかわしながらヘイトコントロールのやり方を教えていく。
なんでもそうだが、最初は上手く行かないものだ。
ただ、これは普段のパーティでも活用できることなのでいい経験になるだろう。
暫く、自分も攻撃しながらタンカー(盾職)3人の様子を確認する。
3人のLvが近いこともあるのだろう、上手く分散してティーラークからの攻撃を受け止めれるようになってきた。

「少し楽になった気がする」
「それはよかった。じゃぁこのまま3人でタゲの固定(攻撃を受ける)をお願いします」
「「「判った」」」

その言葉を聞き、今度はタンカー(盾職)の回りにいるファイター(物理攻撃職)に声を掛ける。

ファイター(物理攻撃職)は、ティーラークの背後に回ってください。背後であれば攻撃されることもないですから攻撃に集中できます。それに攻撃を受けなければその分ヒーラー(回復職)の負担も減らせます」

カムイ自身もティーラークの背後に回りながら、攻撃を始めると他のファイター(物理攻撃職)もカムイを習って背後に回って攻撃を始める。

「なるべくデバフ(敵を弱体化させる)スキルは積極的に掛けて下さい。ただし、大技のスキルは使用しないで下さい。万が一にもタンカー(盾職)からダゲが剥がれると対応が難しくなりますから」

スキルの使用については注意を促す。
1度タゲの固定が剥がれてしまうと再度タンカー(盾職)に固定を戻すのは難しい。
それこそ、場合によっては全滅なんてことも考えられるほど大変なことなのだ。

まずは、タンカー(盾職)ファイター(物理攻撃職)に指示を出したが、先ほどに比べて安定して体力を削れるようになってきたように思える。

======================================
 名前:ティーラーク
 種族:Dランクレイド/デーモン

 Lv:28

 体力:28,347 魔力:1689
======================================


次にメイジ(魔法攻撃職)に『緊急時に使って下さい』とマナポーションを手渡しながら声を掛けて回る。

「ティーラークは闇属性ですので、聖属性の魔法を習得している方は使って下さい。ただし、魔法は1発1発の与えるダメージが大きいのでタゲを取らないように気をつけてください。デバフ(敵を弱体化させる)マナドレイン(魔力吸収)を習得している方は積極的に使って下さい」

カムイは適度に威力を抑えたフレイムを放ちながら更に声を掛ける。

「ただ、不測の事態に備えて魔力は4割程度残す感じで攻撃する感じでお願いします」

最後にヒーラー(回復職)にもマナポーションを渡しながら声を掛ける。

ヒーラー(回復職)の方が一番大変でしょうが頑張って下さい」

時折回復職は『ヒールするだけで経験値が入るから楽だよな』とか大怪我をしたりしたときに真っ先にヒーラー(回復職)のせいにしたりする輩がいるが、それは大きな間違いである。
俺はそんなことをいう冒険者(プレイヤー)とは、どんなに高Lvであっても2度とパーティを組まないようにしている。
自分の身を守りつつ、パーティメンバーも守らないといけないヒーラー(回復職)は、それこそタンカー(盾職)よりもパーティの要であると俺は思っている。
大袈裟かも知れないが、立ち回りやスキルの使い所が上手なヒーラー(回復職)が1人いるだけでパーティの生存率やクエストの成功率に大きな影響を与えるほど重要だと思っている。
そのため、常日頃からパーティ中はヒーラー(回復職)に対しては、一部の例外はあるが尊敬の念をもって接するようにしている。

「回復は無理に100%にすることはないですから、70~80%くらいになるように調整してください」

あと、これも日頃から言っているが、ヒーラー(回復職)を選択する方は心配性というか慎重な方が多いような気がする。
あくまで個人的は思い込みかもしれないが『死なせてはいけない=体力100%』と思っている人が多い。
駆け出しの頃であればそれも仕方がないとは思うが、ある程度Lvが高くなってくるとそれでは魔力管理が大変になってくる。
例えば、自分のヒールで体力を30回復できたとする。
体力100の人が80に減った時にヒールを掛けると、体力は当然100になるが110にはならないため、体力10を無駄にしたことになる。
一方で、体力100の人が60に減った時にヒールを掛けると、体力は90と100%にはならないが、回復できるヒール量30を有効に使ったといえる。
結果、どちらが優秀なヒーラー(回復職)かと言うと後者だと思っている。

カムイのアドバイスが効いたのかは判らないが、ティーラークの体力も順調に減ってきている。

======================================
 名前:ティーラーク
 種族:Dランクレイド/デーモン

 Lv:28

 体力:21,045 魔力:1329
======================================

一通り各職にアドバイスして戻ってきたカムイを見て、ギルバードとブリケンは同じ思いを抱いていた。

((こいつは一体何者なんだ・・・))

各職にアドバイスしていた内容は、ギルバードとブリケンにも聞こえていた。
そのどれもが、まるで自分がその職を本職としているのかと見間違えるほど的確に思えた。

エバンスとの模擬戦でも短剣を使っていたし、普段から短剣を腰に挿しているので、ファイター(物理攻撃職)なのかと思っていたら、今は自分たちの横で冷静にフレイムやホーリーアローを放っている。

カムイは普段からステータス類を隠蔽しているため、詳細も判らないし当然聞いても教えてくれないことは判っている。

「いいぞ、その調子だ。イケルイケル!」

2人からそんな風に思われてるとも露とも知らないカムイは、声を出して皆を励ましている。
その言葉通り、開始から20分、ティーラークの体力は50%を切っていた。

======================================
 名前:ティーラーク
 種族:Dランクレイド/デーモン

 Lv:28

 体力:15,199 魔力:842
======================================

このままイケルかと思ったが、世の中そう上手くはいかないようだ。
これまで壁役として頑張ってきたタンカー(盾職)3人のうちの1人の気力が限界を迎えようとしていた。
彼だけではない、他の誰もが見えない疲労に息が上がりだしていた。
無理もない、初めてのレイドに加え20分もの間緊張しっぱなしで戦闘を行ってきていたからだ。

(ん~これ以上はキツイか・・・)

そう思いギルバードとブリケンを見る。
2人も渋い顔をしており、最悪撤退も視野に入れているのが表情から読み取れる。

「ここから、自由にやらせてもらいますね」

ギルバードとブリケンにそう言うが早いかティーラークに向けて駆け出した。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

カムイは腰から2本のククリを左右の手に持ち、ティーラークの正面から切り込んで行く。
何度か全力で両足を切り付けたあと、周りにいる他の冒険者に叫ぶ。

ファイター(物理攻撃職)は周りから撤退してください。タンカー(盾職)は、これから何発か魔法を撃ってタゲ剥がしますので、タゲが剥がれたら退避して下さい。それまでは暫く我慢を!」

カムイの言葉に、まずファイター(物理攻撃職)が離れていく。
それを横目で見ながら、魔素(マソ)の集約と同時にティーラークの背後で構える。

「行きます!」

(ホーリー アロー)
(フレイム)
(ホーリー レイン)

カムイが習得している単体魔法でLv MAXまで上げている魔法3連発だ。

ホーリーアロー
聖なる無数の矢がカムイの周りに現れ、ティーラークの背中に向け放たれる。

フレイム
これまでは連続攻撃用に拳大の大きさの炎玉を作ったことはあったが、今は右手を上げたカムイの掌に直径1.5m程の巨大炎玉が出来上がっており、それをティーラークに向けて投げつける。

ホーリー レイン
ティーラークの頭上に十数本の光の剣が現れ、ティーラークに向け降り注ぐ。

「グワアアアアアアアアアアアッァァァァ!」

魔法3連発をまともに受け、残っていた体力約8割弱を削られたティーラークが目標をカムイに向け突進してくる。
上手くタゲが剥がれたことでタンカー(盾職)も退避する。

======================================
 名前:ティーラーク
 種族:Dランクレイド/デーモン

 Lv:28

 体力: 3,524 魔力:822
======================================

全員がティーラークから距離を取ったことを確認したカムイも突っ込んでいく。
ティーラークに魔素(マソ)が集約されていくのが感じられ、フレイムが放たれる。
カムイはフレイムをサイドステップで難なくかわすが、フレイムは牽制だった。
避けた先には、カムイの頭より大きな右拳が唸りを上げて目の前に迫る。
周りの冒険者からしたら、パンチはとても避けられるような速さには見えなかったが、
カムイにとっては脅威を感じるほどの速さではなかった。
少しだけ身体をティーラークの懐側にズラし、2本のククリで拳の正面を迎えるように左右の刀身を水平にして切っ先を重ねる。
ティーラークは、拳の勢いを止めることができず、カムイは相手の力を利用し拳から手首、前腕、肘、上腕、ついには肩峰(けんぽう)までバッサリと2枚に裂いてしまう。

「グワアアアアアアァァァア!」

そのまま左のククリで喉を狙ったが、腕を裂かれた痛みからか後に下がられたので、胸板を傷つけた程度に終った。
しかし、カムイは追撃の手を緩めず、更にティーラークに接近していく。
ティーラークは、急ぎ後退しながらもダークアローを放って接近を拒もうとするが、カムイのスピードに照準が定まらない。
なおも接近するカムイに追いつかれそうになると、観念したのかそれとも計算ずくだったのか後退するのを止め一転して突っ込んで左膝を繰り出してきた。
思いもよらぬ反撃で誰もが、それこそティーラーク自身も避けきれずカウンター気味にカムイの胸元辺りにめり込むと思った。
しかし、既にそこにはカムイの姿なく、繰り出された左膝を踏み台にしティーラーク頭上にジャンプしていた。
そのまま急降下しながら、ククリで両耳を削ぎ落としそのまま首の付け根に深々と突き立てる。

「ギャァァァァアアアアアァァァア!」

至近距離でティーラークの叫び声を聞いたカムイは顔をしかめる。
ティーラークは、身体からカムイを剥がそうと左手を伸ばしてきた掌を思い切り蹴り、その反動で身体を半回転させティーラークの後頭部に居座る形とる。

「これで終わりだ!」

当然、ククリは刺したままの状態だ。
右手のククリは耳下の首の付け根から喉を経由し、ティーラークの右耳の付け根へ。
左手のククリは耳下の首の付け根から延髄を経由し、ティーラークの左耳の付け根へ。
自然にククリでティーラークの首を深々と突き刺したまま1周した形になる。

そのまま動かなくなったティーラークの首筋からククリを引き抜き、ククリの柄頭でコツンと突いてやるとティーラークの首が胴体からゴロンと転げ落ちると同時に、噴水のように血が噴出してきた。

(あ、マズイ!)

カムイは慌てて逃げようとしたが、流れ出た血で足を滑らせ足元の血溜りに思いっきり突っ込んでしまった。

======================================
 名前:ティーラーク
 種族:Dランクレイド/デーモン

 Lv:28

 体力: 0 魔力: 0
======================================


「うぇっ くっせ~!水で洗い流さないとダメだな」

その声と同時に大歓声が起こる。

「「「「やった~~~~~~!」」」」
「「「討伐に成功したぞ~~~~!」」」

周りを見ると、握手してる者、抱き合って喜んでいる者、涙を流している者、皆それぞれに討伐成功を喜んでいた。

カムイが血の匂いを心配しているところに、ギルバードとブリケンがやってきた。

「こいつめ、本当にやりおった!」
「まだ信じられん!」
「しかし、よくやってくれた!」

そう言っているが、2人とも近づいてこようとしない。
しかも鼻までつまんでるし。

「ちょっとその扱い酷くないですか?」
「そうは言っても臭いもんはのぅ~」
「ですなぁ~」
「そんなことを言う人にはこうです」

いきなり2人に抱きついて、思いっきり抱擁する。

「ま、まて、ワシらが悪かった!」
「いいえ、許しません!」

その後、3人には誰も寄ってこようとはしなかった・・・。


討伐されたティーラークはというと、暫くは死体のまま残っていたが、次第に大地に吸い込まれるかのように消え、替わりに宝箱が出現していた。

宝箱の中身は金貨400枚にティーラーク イアリング(D)2個、ティーラーク ネックレス(D)1個、ティーラーク リング(D)2個が入っていた。
装備品は、最初の取り決めどおりギルドで買取、分配金に上乗せする。

で、このまま戻るのは勿体無いということで、7階層目のボスを60人で袋叩きにしてそのドロップも分配金に上乗せされるのだった。
哀れなりフォース アイ・・・・。

分配は、明日の午後ならいつでも取りにきても良いこととなりダンジョン入り口で解散となった。

ちなみに、カムイはティーラーク討伐時にLvが2つ上がっていた。
経験値的には美味しい初レイド討伐となった。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

「おはようございます。カミアさん」
「あら、おはよう。今日もゆっくりなのね」
「えぇ、今日はのんびりするつもりなので」

いつものミックスジュースを注文する。


昨日は、宿に帰ってくるなり、カミアに血の匂いが落ちるまで『宿には入れないよ!』と言われ、宿の裏手にある洗い場でムクロジの実の果皮を水につけた石鹸もどき(・・・)を使って身体、頭を洗う。髪を束ねている紐を外すと肩の辺りまで伸びているのだが、この世界にきて約1ヶ月、髪の長もサラサラ感も変わらない。
カムイ自身もそのへんについては、どこまでが仮想でどこまで現実なのかの線引きがまだ出来ていない。
まぁ、髪に関して言えば『散髪に行かなくて済む』くらいにしか思っていなかったのだが・・・。

実は、このとき無限袋の知られざる機能を発見することになる。
身体を洗う為に、装備品を外したあと念のため防犯のため一旦無限袋に収納した。
そして身体の次に装備品についた匂いも取ろうと再度無限袋から取り出してみると、新品と変わらない状態になっていた。
ティーラークの返り血の匂いもしないし、所々細かな傷もあったはずだがそれも修復されていた。
試しにククリも取り出してみる。
ククリは、所々刃こぼれしていたはずだが、こちらも見事に修復されていた。

(便利すぎだぞ無限袋)

当然、ククリのほうも匂いはすっかり消えていた。
これなら修理に手間も、時間も、お金も掛からない。
まさに万能であることを改めて知ることとなったカムイだった。


ユスフィが、注文したミックスジュースを運んでくる。

「おはようございます。カムイさん」
「おはよう、ユスフィ」

ユスフィからミックスジュースを受け取り、まずは一気飲みする。

「ふぅ~いつもながら上手いなぁ~。おかわり」

1杯目は一気飲みで、2杯目をじっくり味わう。
これがカムイ流の味わい方だ。

以前ユスフィに『なんで?』と聞かれたことがあり、『なんとなく?』って答えたことがあった。
まぁ、目覚めのルーティーンということにしておこう。
おかわりを取りに行こうとするユスフィに、思い出したようにカミアを呼んでもらう。

「用だって?」

そう言いながらミックスジュースを持ってカミアが奥からでてくる。

「そろそろ1カ月ですよね。宿の更新をお願いしようかなって」
「おやおや、済まないね。で、また1カ月でいいのかい?」
「いえ、3カ月分でいいですか」
「おやおや、いいのかい?」
「えぇ、まだまだやりたいことは沢山ありますからね」

この1カ月、ヴューベルで活動して思ったことだが、自分の中でまだゲーム感覚が残っているためか思った以上に何をするにしても時間が掛かるということに気が付かされた。
それがすべて悪いという訳ではなく、うまく折り合いをつけていくにはまだ時間が掛かると思い始めたからだ。
ただ、逆にいえばまだ1カ月しか経ってないと思えば、色々経験したと言ってもいいのだろう。

「クィーンティーリス(5)月、セクスティーリス(6)月、セプテンベル(7)月、89日分で銀貨2枚と銅貨670枚だね」

カムイは、無限袋から言われた金額をカミアに渡す。

「部屋は同じでいいかい?」
「それでお願いします」
「あいよ」
「じゃ俺はギルドに行ってきます」
「気をつけていっといで」

そう言われて牛歩停を後にし、ギルドに向かう。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

「おはようございます。カレリーナさん、シータさん」
「「おはよう、カムイくん」」
「おはようございます。ワッハーブさん」
「おう。なにやら昨日は大活躍だったらしいじゃね~か」
「頑張ったのは他の冒険者の方々ですよ。俺なんて最後にちょっと手伝っただけですよ」
「ま、お前さんの感覚ではそうだったかもしれねぇが、今朝からお前さんの話で持ちきりだったんだぜ」
「本当ですか!?困りましたね~目立ちたくはないんですが・・・」
「ぬかせ!」

(目立ちたくないというのは本音なんだけどなぁ~)

そう言いながらミックスジュースを貰いにカウンターに向かう。
ワッハーブの言ってた通りで、これまで挨拶もしたことのない冒険者たちから挨拶される。
カウンターでいつものミックスジュースを受け取り振り返ると、そこには今までにはなかった光景があった。
カムイの周りに人垣ができていたのだ。
朝の挨拶をしてくる冒険者。
昨日のレイドのお礼を言ってくる冒険者。
パーティへの誘いをしてくる冒険者

あまりの突然の変わりように戸惑うカムイ。
しかも、その人垣のほとんどが女性冒険者だ。
カムイは、その人垣の輪の中でオロオロしながらミックスジュースを飲むしかなかったが、人垣の外側から助け船が出る。

「カムイくん、ギルド長が呼んでるわよ」

カレリーナだ。

「今行きます」

(ふぅ~、助かった)

人垣を分けてカレリーナのところに行って小声で呟く。

「助かりました・・・って、なんで腕組むんです?」
「あんな飢えたメス猫どもから守るためです」

その様子を見ていた、後ろの人垣からは『ずるーい』『職権濫用だ』『ブーブー』とか言っている声が聞こえたが、とりあえずはこれは我慢しとこう。

「でもギルド長が呼んでるのは本当よ。ちょっと待ってて」

しばらくしてギルバードとなぜかブリケンも一緒にやってきた。

「おはようございます。ギルさん、ブリケンさん」
「「おはよう」」
「で、用ってなんですか。報酬を渡してもらうだけだったら2人はいらないでしょう?」
「なんだと!お前が討伐後抱きついてあの臭い血を塗りたくるもんだから、消えるまで家に入れてもらえんかったんだぞ!文句の1つも言わせろ!」
「それはお互い様ですよ!俺なんて1階が飲食店だから、そりゃもう念入りにでしたからね」
「お前のは自業自得だ。それに俺を巻き込みやがって」

くだらない言い合いをしているカムイとブリケンを見かねたカレリーナが口を挟む。

「そんなくだらないことは、あとで2人でやって下さい。それより話があったのでは」
「く、くだらないだと・・・」
「なんです?」
「もういいじゃろブリケン。カムイを呼んだのは2点話があったからじゃ。1点目はさっき話に出た報酬の件じゃ」

ブリケンが懐から金貨が入った袋を出す。

「全部で金貨20枚入っとる」
「20枚?一人頭としては多すぎやしませんか?」
「いやこの額はお前だけじゃ。」
「なぜです?均等分配のはずでは?」

と問うカムイにギルバードが答える。

「参加した者に聞いたところじゃと、皆を励ましながらポーション類も渡してたそうじゃな。しかも品質Aの」
「えぇそれがどうかしましたか?」
「今朝、報酬を受けとりに来た冒険者が、『これはどうしたらいいのか』とポーション類を出してきてな」
「で、どうしたんですか」
「カムイから直接貰ったのならそのまま貰っておけと言っておいた」
「ならいいんじゃないですか。なにか問題がありますか?」
「大有りじゃ。なぜ黙っておった!ギルドが主催したレイド討伐の支給品が個人負担だったなんてことになったら、ギルドの面目が丸つぶれじゃ、バカモンが!」
「そこで、カムイが渡した消耗品はギルドが用意したものということで、その分の金額をカムイには上乗せする形にさせてもらった」
「面倒ですね」
「それはお前が・・・・・はぁ~、まぁいいわい。これ以上なんか言うと血圧が上がりそうじゃ」

(そのままポックリ行かないでくれよ・・・)

「なんか禄でもないこと考えてなかったか?」
「いいえ」

女性とジジイはこういうことには敏感だ。
カムイは苦笑いをする。

「まぁ、いいわい。で、2点目じゃが。お前Eランクだったよな」
「えぇ、仕事もないしノンビリ上げるつもりですが?」
「今朝の会議でお前をDランクに昇格させることに決定した」
「は?」
「だから、お前は今日からDランクじゃと言ったんじゃ」
「俺はEランクの依頼数クリアしてませんが?」
「ギルドでも異例中の異例処置だ。一応、そのランクに相応しいと認めた冒険者をギルド長権限でランクを上げることができると規定にもちゃんと書いてある」
「それが俺?」
「確かに異論は出た。だが、クエスト数わずか5個の癖に魔物討伐数500以上なんてワシが知る限り知らん。それに、決定的なのは昨日のレイド討伐じゃ。たった一人でレイドの45%の体力を削るEランク冒険者がどこにいる」
「ここに」
「茶化すな。そんな冒険者をいつまでもEランクに置いといていいのかとな」
「せっかくのスローライフが・・・」
「なにをジジ臭いこといっとる」
「どうせ、ギルドとしてはDランクに上げてコキ使おうなんて思ってるんでしょう」
「当たり前じゃ!」
「確かにDランクになれば受けられる依頼は一気に増えますもんね~」
「だよね~」

どうもカレリーナもシータも話を聞いて嬉しそうだ。

「でも、朝の喧騒の輪には入りませんけどね」

それだけは断言しておこう。
そしてカムイは、Dランクに昇格することになった。

ギルドリング:八岐大蛇
======================================

 冒険者ランク:Dランク

 クエスト達成数:5

 魔物討伐総数:526

 討伐レイド:1
  ティーラーク Lv28(D)

 踏破ダンジョン:1
  元始のダンジョン(7)

 踏破モニュメント:0

 踏破ラビリンス:0

 踏破タワー:0
======================================
最後は、カムイの無双でティーラークを撃破しました。
そして、その功績からDランクにランクアップすることになりました。

け、けっしてEランクの依頼が思いつかなかった訳ではありません^^;

そろそろ黎明期を卒業してもいいかな~とは思っていますが、
バックグラウンドの整理とかを今やって、これをやっとかないと
あとで矛盾とか一杯でてきそうなので、その整理が終わるころを
見計らうつもりです・・・いつになるかなぁ


お読み頂きありがとう御座います。
誤字脱字等ご指摘があればよろしくお願いします。


ステータス情報
======================================
 名前:カムイ(男)
 年齢:15歳
 種族:人族
 クラス:ファイター
 職業:鑑定士
 状態:健康

UPLv:26 ↑2

 体力:1225 
 魔力:1127 

 筋力:47 
 持久力:49 0
 器用:56 
 俊敏:62 
 知力:49 
 運:79 ↑5

 ボーナスポイント:100


---【Passive Skill】---
【武具属性】
 [短剣 Lv10]
 [片手剣 Lv1]
 [弓 Lv1]
 [双剣 Lv5] 
 [軽装備 Lv10]

【戦闘補助】
 [攻撃速度向上 MAX]
 [攻撃力向上 MAX]
 [防御力向上 MAX]
 [魔法抵抗力向上 MAX]
 [命中率向上 MAX]
 [クリティカル率向上 MAX]
 [探索 MAX]

【防御魔法】
 [レジストファイア MAX] 
 [レジストコールド Lv10]
 [レジストウインド Lv10]
 [レジストサンダー Lv10]
 [レジストロック Lv10]
 [レジストホーリー Lv10]
 [レジストダーク MAX] 

【状態異常魔法】
 [異常状態抵抗 MAX]

【生産】
 [鍛冶 Lv10]
 [木工 Lv10]
 [板金 Lv5]
 [彫金 Lv5]
 [革細工 Lv10]
 [錬金術 MAX]
 [採掘 MAX]
 [園芸 MAX]


---【Active Skill】---
【戦闘スキル】
(短剣)
 [アンロック MAX]
(弓)
 [パワーショット Lv1]
 [ロングショット Lv1]

【戦闘補助】
 [隠形 MAX]

【攻撃魔法】
(低位単体)
 [フレイム MAX]
 [コールド Lv10]
 [ウインド Lv10]
 [サンダー Lv10]
 [サンドショット Lv10]
 [ホーリーアロー MAX] 
 [ダークアロー Lv10]
(中位単体)
 [ホーリーレイン MAN] 
(低位範囲)
 [ボルケーノ Lv10]
 [コールドゲイル Lv10]
 [トルネイド Lv10]
 [プラズマ Lv10]
 [サンドストーム Lv10]
 [ホーリークロス Lv10]
 [ダークミスト Lv10]

【防御魔法】
 [ファイアウォール MAX]

【回復魔法】
 [ヒール MAX]
 [ハイヒール MAX]
 [キュアポイズン Lv5]
 [リジェネ MAX] 
 [リザレクション Lv3]

【移動魔法】
 [ファストウォーク MAX]
 [リターン(3/3) Lv1]
 [エスケイプ MAX]

【生産】
 [鑑定 MAX]
 [隠蔽 MAX]
======================================

======================================
 攻撃力:519(280)
 防御力:363(194)
 魔法力:472(227)
 命中率:652(186)
 回避率:591(169)
 クリティカル率:655(187)
 攻撃速度:748(214)
 詠唱速度:364(0)
 魔法抵抗力:370(125)
  ()は装備、スキル補正値

 主武器:ククリ(D) 攻撃力:56 魔法力:39
 副武器:ククリ(D) 攻撃力:56 魔法力:39

 頭:未装備
 胴:ウッドプレート(N) 防御力:47
 脚:ウッドゲートル(N) 防御力:29
 手:ガントレット(D) 防御力:24 魔法抵抗力:12
 足:パワー ブーツ(D) 防御力:27 魔法抵抗力:15

 首:未装備
 耳:未装備
 指:未装備
======================================

ギルドリング:八岐大蛇
======================================

UP冒険者ランク:Dランク

 クエスト達成数:5

UP魔物討伐総数:526

UP討伐レイド:1
NW ティーラーク Lv28(D)

 踏破ダンジョン:1
UP 元始のダンジョン(7)

 踏破モニュメント:0

 踏破ラビリンス:0

 踏破タワー:0
======================================
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