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異世界で自由奔放に生きてみました~最強冒険者と呼ばれた男の波乱万丈転生譚~ 作者:西園寺☆桜

第2章 冒険者 黎明編

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第4節 冒険者登録

とりあえずのカムイの拠点となるヴューベルに到着します。
冒険者登録は無事終るのでしょうか。
また、期待のテンプレは発生するのでしょうか?
翌日、予定通り商隊はヴューベルに向け出発した。
ナタリーも『大丈夫』と言って警護に就こうとしたが、エバンスとノップスに止められ、今日1日は馬車でゆっくりするように言われていた。商隊とパーティのリーダーにそう言われては大人しくするしかなく、馬車の中で子供たちの相手をしているようだ。

他の黒狼隊のメンバーは、あの後交代で仮眠を取って今は商隊の警護に当たっている。
フィリックだけは、寝付けなかったようだが・・・。

カムイが昨日の件について、特に聞いてくるような素振りが無かったようなので、気になったのか
警護の間1度だけエバンスが声を掛けてきた。

「昨日のことは聞かないのか?」
「現場に俺はいませんでしたから。それにこれは黒狼隊の問題でしょうから」

そういって、自分から首を突っ込むつもりは無いと言っておいた。

「そうか。すまんな」

エバンスもそう短く答えただけで、それ以上はこの件に関してはなにも言わなかった。


街が近づくにつれ、冒険者のような格好をした人たちも街道に姿を現すようになっていた。
中には黒狼隊の顔見知もいるようで、エバンスやカップスたちと挨拶を交わす場面も多くなってきた。
カムイはというと、目立ちすぎて最初に会ったフィリックの時のようにイキナリ面倒なことにならないように、ローブを着込み深々とフードを下げている。

(敏感すぎないか?)

カムイ自身、過剰なまでの対応に困惑していた。

「それほどまでに外見が魔族に似過ぎているんだ。身元が証明できる冒険者登録するまでは我慢してくれ」

とエバンスに言われ、カムイとしては渋々指示に従っている。

そのまま暫く歩いていくと、遠目からでも街全体を囲うように造られた石垣の防護壁が見えてきた。
更に近づいて行くと、防護壁は3m程の高さがあり、どうやら対人防御というよりも魔物に対する防御対策といった感じの造りだった。
防御壁の一角には、左右に守衛棟のようなものが設置された門塔が設置されていた。

(スペインにあるアビラ城壁のアルカサル門を一回り小さくした感じの造りの門だな)

それが、門塔を見たカムイの感想だった。

門には行列ができており、不審者やお尋ね者が街に入らないようチェックしていた。

「カムイは、俺の後ろに付いてきてくれ」

エバンスに言われ商隊の最後尾に並んだ。
ノップス商隊の番になり、ノップスがルロワ村出身で定期的に訪れていることもあり、衛兵と顔見知りなのだろう『今回の商売はどうだった?』『今回もいつもの宿で?』とか世間話をしながら書類のチェックを行っている。
商隊の場合は、街に入る人員や品物を記載したリストを提出し間違いや誤りがないかをチェックする。
密輸とかが無いかを確認するため少し時間がかかるようだ。
この当たりは、いくら顔見知りでも手を抜かれることはない。

「問題ないようですね。通っていいですよ」

そう言われて、商隊は門の中に入っていく。
次に黒狼隊の番になったが、冒険者の場合は商隊と違ってチェックは簡単で、衛兵が用意した水晶にギルド発行の個人専用の指輪を翳すだけで身元判断ができるようだ。
この水晶もギルドが提供しており、賞金首等お尋ね者かどうかも指輪を翳すだけで判るようだ。
次にエバンスの番となる。

「やぁ、フーキ、マゴノ、久しぶりだな」
「お久しぶりですエバンスさん」
「また、今回もルロワ村への護衛ですか」
「そんなところだ」

やはり見知った顔らしく、衛兵と一言二言挨拶を交わす。

「ところで、ボルエツさんは控所にいるかい?」
「えぇ、まだこの時間なんで飲んだくれてはないと思いますが」
「マゴノ、テメェ後でシゴイてやるから覚悟しろよ!」

そう言って、2人の衛兵が振り返ると体格のいいいかにも隊長らしき人物が歩み寄ってきていた。

「久しいな、エバンス」
「お変わりなさそうで、ボルエツさんも」

そいうってお互いに握手をする。

「何か俺に用でもあるのか?」

先程のフーキとマゴノとの会話を聞いていたのか、要件を聞いてくる。

「ちょうど良かった。俺の後ろに居る若いのに冒険者登録をさせたいんだが、ちょっと訳ありでね。姿を晒す前にステータスの確認を先にして貰えないかと思ってね」
「訳ありねぇ~。それは構わないが・・・」

そういって、フーキとマゴノにも確認するように目で合図する。

======================================
 名前:カムイ(男)
 年齢:15歳
 種族:人族
 クラス:ファイター
 職業:鑑定士
 状態:健康

 Lv:17

 体力:850 魔力:874
 筋力:31 持久力:34 器用:46 俊敏:51 知力:38 運:64
======================================

「確認したぞ。カムイ15歳、Lv17。その歳で鑑定士ってのは珍しいが特に問題は見当たらないな」

そういって、フーキとマゴノにも一応確認する。2人も特に問題ないと頷く。

「判りました。カムイ、フード取ってもいいぞ」

エバンスに促されて、カムイは深々と被っていたフードを取る。
そこに現れたのは、真っ赤な長髪に金銀の双眼の少年だった。
ボルエツたちはその容姿に驚いた。

「カムイです。暫くここヴューベルで冒険者として活動する予定ですので、よろしくお願いします」

と頭を下げる。

「先にステータスを確認しろと言ったのは、そうことか」
「そういうことです。ウチの弟がステータスも確認せずにいきなり切り掛かった前例があったもので」

ボルエツは、なぜエバンスが先にステータスを確認しろと言ったことに合点がいった。
容姿があまりにも魔族に似すぎていた。
先にステータスを確認してなければ、魔族と勘違いしてフィリックと同様の対応を取ったかもしれなかった。
ボルエツは、エバンスの対応を感謝しつつ『なるべく早く冒険者登録して貰えると助かる』と言うと、カムイに再度フードを被るよう促しながら『そのつもりです』と答え街中に入ろうとする。

エバンスに付いて街中に入ろうとするカムイに対し、『あぁ、そうだ』と言ってボルエツが呼びとめる。
何事かと思って振り向いたカムイに、

「ようこそ、ヴューベルへ!」

と言って礼を取るのだった。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

「とりあえず、カムイの登録と懸賞金の受取に行って来るので、あとはいつものように頼む」

残りのメンバーに宿の手配や荷物の積み込みを依頼したあと、カムイを連れ立って冒険者ギルドに向かうエバンス。
さすがロトクルイド男爵領の中心地である。ルロワ村とは比べ物にならないくらいの街の規模と人口に圧倒される。
街頭には露店があふれ、各商店では呼び込みの声が響く。

「どうだ、さすがに活気があるだろう?」

エバンス曰く、統治しているロトクルイド男爵の市政がいいらしく、他の街に比べても比較的税も安く、治安維持にも力を入れているそうだ。
確かに、ルロワ村、ベトンも決して裕福とは言えなかったが、生活に貧困している様子は見られなかった。

(これなら、暫くここを拠点に活動しても問題ないだろう)

街の様子を見ながらそう思っているうちに、冒険者ギルドに着いたようだ。

特に看板のようなものは出ていないが、いかにも無骨な造りで頑丈そうな印象だ。
やはり荒れくれ者が多いからだろうかと思いつつ、エバンスについて中に入っていく。
中には幾つかの受付と、酒場ともレストランとも思える場所が併設されていた。
既に一仕事終えたのだろうか、何人かのグループが酒盛りを行っていた。

(お、テンプレ期待大!)

と内心ほくそ笑みつつ、エバンスの後についていく。
エバンスは、何人かの知り合いと言葉を交わしつつある受付に向かった。
その受付には、年のころは十代後半といった女性が2人並んでいた。

「あら、エバンスさん、こちらに来るなんて珍しいですね」

黒髪をショートカットにし、メイド服のような制服に身を包んだ美人が、エバンスに声を掛ける。普段は王都で活動しているからだろう、あまりこっちのギルドは顔を出していないようだ。

「ほら、この時期はノップスさんところの護衛じゃない?」

もう一人の受付の女性が自分の予想を口にする。こちらはセミロングの髪をポニーテール風に纏めており、美人というよりは可愛いといった感じだ。
ただ、言えることは受付嬢にしては2人とも相当レベルが高い。

「どちらか手が空いているなら、彼の冒険者登録をやって欲しいんだが」

そう言って、後ろに控えていたカムイを前に押し出す。

「いいですよ。任せてください」
「カムイ、俺はあっちの受付で懸賞金の受け取りの手続きをしてくるから、判らないことは2人に聞いてくれ」

カムイが無言で頷くと、エバンスは獣人のいる受付のほうに向かって行った。
その間に受付嬢が申請用紙を用意し、名前、年齢、職業を記入するように言って来た。

「あ、紹介が遅れたわね。私はカレリーナ。こっちにいるのがシータよ。よろしくね」
「こっちはひどいわね。まぁいいわ、シータよ、よろしくね」
「カムイです。よろしくお願いします」

申請用紙に記入しながら自己紹介を済ませる。
記入した申請用紙を提出すると『こっちにきて』とある装置の前に呼ばれた。

「これは、ギルドリング生成装置と言われるものよ。原理は機密なので詳しいことは私たちも知らないの。そこに手の形の窪みがあるでしょ?そこにどちらの手でもいいので置いてもらって、さっき書いてもらった申請書を入力すると、カムイ君の魔力を自動測定しカムイ君専用のギルドリングが出来上がる仕組みになっているわ。ギルドリングは1度手に装着すると自力では取り外すことはできないし、他人のリングを装着することもできないわ。ここまではいい?」

カムイは無言で頷く。

「じゃ続けるわね。ギルドリングは、冒険者ランクにより色が変わるようになっているの。ただし、ランクを上げるには今回のように本当に資格があるかチェックを行い、問題がなければ新しい色のリングを発行することになるわ」
「戦闘や事故でリングを紛失した場合はどうなります?」
「その場合はギルドで再発行が可能よ。ただし有料だけどね」

ギルドリングの作成に関しては、一通り説明は終わりのようだ。

「質問がなければ、実施に作成しましょう。そうそう、リングは人によって紋様が異なるのよ。どういう仕組みかは判らないけど、大体は牛、兎、蛇、馬、羊、犬になるようね。珍しいものとしては、虎、竜、狼、妖精といった変わった紋様が出る場合もあるようだから、そうなるといいわね」
「たしか、エバンスさんが、狼だったんじゃなかったかしら」

そう、いいながらカムイの申請書の情報を入力していく。

「準備できたわ。じゃ、カムイ君そこの窪みに手を置いてくれる」

カムイは言われるがまま、窪みに手を置く。

「少し、魔力に干渉するような感覚があるかもしれないけど、すぐ終わるから心配しないでね。じゃ始めるわね」

そう言ってスイッチを入れる。

ブーーーーーーーン!

といった機械が動作するような音がし始めたと思ったら、言われたとおり魔力に干渉するような感覚がカムイに伝わる。魔力に干渉している間リング生成装置は七色に光るそうだが、いつもはすぐ終わるはずなのに2分、3分と経っても七色に光続け干渉されている感覚が続く。

「こんなこと初めて・・・」

受付の2人も少し不安そうだ。

(いやいや、そんな顔されるとこっちも不安なんだけど・・・)

そう思いつつ、暫くそのまま待っていると5分程経ったあたりでようやくリング生成装置の点滅が停止し、その後も待つこと5分ようやくカムイ用のギルドリングが装置から出てきた。

「なにこの紋様・・・・」

受付の2人は始めてみる紋様に驚いている。
気になったカムイも『見せてもらっていいですか』そういってリングを受け取る。
カムイには、その紋様がなぜか直ぐに判った。日本人には馴染みの深い日本神話に登場する伝説の生物だったからだ。

「どうやら八岐大蛇(ヤマタノオロチ)のようですね」

受付の2人はそう言われてもピンと来るはずもない。

「ヤマタノオロチ?なにそれ?」
「そんな動物や魔物なんて聞いたこともないんだけど」

などと不思議がっている。
逆にカムイは、日本神話に登場する伝説の生物ということで感慨深くリングを見つめていた。

「カムイ君は知ってるようだけど、なんなのその生物」
「説明は難しいですが、俺の国に伝わる伝説の八つの頭を持つ龍の生物(いきもの)です」

そうとだけ言ってそれ以上は何を聞かれても『判らないです』『知りません』で押し通した。

(記憶の中の一部がランダムに紋様に具現化するのかもな)

そんなことを考えながら左手の人差し指にそっと装着するとピッタリとはまり、それ以降抜けることはなかった。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

「リングが無事装着できると冒険者情報が見れるはずよ」

======================================

 冒険者ランク:Fランク

 クエスト達成数:0

 魔物討伐総数:0

 討伐レイド:0

 踏破ダンジョン:0

 踏破モニュメント:0

 踏破ラビリンス:0

 踏破タワー:0
======================================

確かに冒険者情報が見れるようになっていた。
冒険者登録前の情報はどうやら引き継がれていないようだ。

「じゃ、これから冒険者ギルドについて説明するね」
「お願いします。」

要約すると以下の通りだ。

・冒険者ギルドに登録した冒険者はランク制となっており、そのランクはF~Sとなっている。
カムイは登録したばかりなのでFランクとなっており、F~Eは新米ということから総称でN(Novice(ノービス))ランクと呼ばれることもある。ちなみに、Sランクは登録数の約0.1%にも満たない人数しかいないそうだ。
・依頼は、ギルド入り口脇の依頼ボードに貼られている依頼用紙を受付に持って行けば依頼の受領が完了となる。
・依頼を達成した場合依頼用紙に書かれている金額が報酬となる。ただし、依頼(クエスト)を達成出来ない場合、報酬の5割を違約金として支払わなければいけない。
・依頼については自分のランク以上の依頼は受けることができない。
・複数人で依頼を受ける場合、パーティ申請を行い登録する必要がある。その際、メンバーの平均ランクがパーティランクとなり、その旨がギルドリングに明記される。ただし、パーティを組んでいる場合に限り、パーティランクより1段階上のランクの依頼を受けることが可能になる。
・基本的には規定回数依頼を成功すればランクアップが可能である。ただし、C以上(C→B、B→A、A→S)に上がる時はギルドの出すランクアップ試験を受ける必要がある。
・受けた依頼主を裏切ったり、内容を第三者に勝手に漏らしたりした場合は、ギルドランクの降格や場合によっては資格剥奪もありえる。
・犯罪行為は、主犯、共犯に関わらず、資格剥奪の上指名手配を受け賞金首の対象となる。
・冒険者としての登録は無料だが、ギルドリングを紛失した場合は再発行手数料に金貨5枚必要。
・モンスターからの素材は冒険者が独自のルートで得意先等に販売しても構わないが、その際に何らかのトラブルがあっても冒険者ギルドは関知しない。尚、冒険者ギルドでもそれ等の素材の買い取りは行っているが、基本的には街にある他店よりも値段より2割程安い買い取り金額となる。ただし、査定はその場で行い、買い取り査定額も一定といった利点もあり、利用する冒険者は多いようだ。
・冒険者ギルドは、どの国家からも中立の立場を取っており、違う国、違う支部の冒険者ギルドでもギルドリングとランクは適用される。ただし、個人的な理由により特定国家に敵対した場合は、ギルドは一切関知しない。
・依頼やその他の関係で冒険者同士が何らかの揉め事を起こしたとしても冒険者ギルドは関知しない。


「だいたいこんなところだけど、質問とかある?」

ギルドの基本的なことは判ったが、ダンジョンに関することは説明がなかった。

「ダンジョンについて教えてください」
「そうね、肝心なことを説明してなかったわね」

ダンジョンに関しての要約は以下の通りだ。

ダンジョン(地下洞窟):マップは固定。地下5~10階が定番で、中には30階層、50階層といったものまである。最下層にボス級魔物がおり、ダンジョンによっては途中階層に中級ボスがいることもある。
モニュメント(遺跡・館):マップは固定。地上だったり、地下だったり、場合によっては地上地下の複合だったりする。どこかにボス級魔物が存在しており倒すとそれ以降魔物は出現しなくなる。
ラビリンス(迷宮):マップは毎回ランダムで1度として同じマップには遭遇しない。地下10~30階が定番。最下層にボス級魔物がいる。
タワー():文献等で世界のどこかに存在していると言われているが、現時点では発見されていない。
・基本的に、依頼以外での探索については制限はしない。ただし、その場合のトラブルについては冒険者ギルドは関知しない。

とりあえず現時点で聞きたいことは聞いたので、説明は終了してもらった。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

一通り説明は終わったが、まだエバンスは戻ってくる気配がない。
カムイは当然知り合いがいる訳でもないので、自然と受付の2人と話をすることになる。
2人とも美人だし、可愛いので、周りからの視線が痛い。

「ところで、カムイ君さっきからフード被りっぱなしだけど、顔見せてくんないかな」
「そうそう、私も気になってたのよね。いつもフード被っている訳じゃないだろうし、顔が判んないとカムイ君だと判断できわよ」

そう言われてしまうと、このままと言う訳にはいかなくなってくる。

「ねぇねぇ、早く早く」

2人とも期待感たっぷりの目で見てくる。
まぁ、既に冒険者登録も無事済んだことだし、確かにいつまでも隠しても仕方がないと諦めた。

「フード取りますけど、驚かないで下さいよ」

そう前置きして、深々と被っていたフードを取る。
フードの下から出てきた顔は、真っ赤な長髪をポニーテール上に結んだ端整な少年だった。
ただ、異様なのは、それぞれの瞳が金色と銀色に輝いていた。

2人の受付嬢は、その風貌に暫し呆然とする。
ひょっとすると、冒険者登録で人族と判ってなかったら『魔族』と叫んでいたかもしれない。
しかし、普段から冒険者相手にしていることもあり、慌てたり騒いだりすることはなかった。

「すいません。へんな誤解がないようエバンスさんとボルエツさんから冒険者登録が済むまでフード取らないようにといわれてたので」

と一応説明をしておく。
すると『ボルエツさんも知ってるなら大丈夫か』と安心したようだったが、今度は酒場に居る一部冒険者たちが騒ぎ出した。
冷静にステータスを見れば、カムイが人族であることは一目瞭然なのだが、すでに酒は入って出来上がっている冒険者はそんな冷静さは持ち合わせていなかった。
一人の冒険者がカムイの背後までやってきて大声で捲くし立てる。

「おい、この魔族野郎!何しにきやがった!」

一応、聞こえているがシカトを決め込む。ただ内心では、

(デンプレきたよ!うひょ~~~~~!)

とか言って喜んでいた。

「この野郎シカトするんじゃねーよ!」

そう言って男がカムイの肩に手を伸ばそうとしたその時、

「おい。カムイなにやってんだ?」

(え?)

という声に、肩を掴もうとした男の手が止まる。
そこにはエバンスが立っており、こちらをというかカムイの後に立っている男を睨んでいる。

「バフロ、俺の連れに何か用か」

相手は、Bランクのエバンスである。どうやら、バフロと呼ばれた男はエバンスの顔見知りのようだ。
しかも、Cランクの冒険者が敵う訳もなく、その一言にバフロと呼ばれた男は急にしどろもどろになる。

(え?え?ちょっと?)

「いえ、ちょっと飲みすぎたようで、何でもありません。ハイ・・・・」
「ホドホドにしとけよ」

そう言われた、バフロは元の席に戻っていった。

(えええぇぇぇ~~~~~~!)

「登録はもう終わったんだろ?懸賞金の支払いにハフリーとガットの首とリングが必要なんだ。来てくれ」

(そ、そんな~~~~~。俺のテンプレはドコ?)

そんなカムイの心の叫びを知って知らずか、懸賞金の受け取り窓口に連れて行かれるカムイだった。
冒険者登録は無事に終りました。
ただ、ギルドの解説等で説明が長くなったことは、必要経費と思ってご容赦下さい。

で、期待していたテンプレですが、なんとエバンスが邪魔をして不完全燃焼に終るという結末でした^^

お読み頂きありがとう御座います。
誤字脱字等ご指摘があればよろしくお願いします。

ギルドリング
======================================

 冒険者ランク:Fランク

 クエスト達成数:0

 魔物討伐総数:0

 討伐レイド:0

 踏破ダンジョン:0

 踏破モニュメント:0

 踏破ラビリンス:0

 踏破タワー:0
======================================
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