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異世界で自由奔放に生きてみました~最強冒険者と呼ばれた男の波乱万丈転生譚~ 作者:西園寺☆桜

第1章 ルロワ村編

22/96

第20節 いってきます!

第1章 ルロワ村編の最終節になります。
別れが上手く書けてるか心配ですが・・・・
今日は、ノップス商会が王都に帰る日だ。
従業員たちが、忙しそうに荷造りを行ったり、馬車に荷の積み込みを行っている。

ノップス夫妻は、村長や村人たちと特産品の話なのか次回の来訪の予定なのか判らないが談笑していた。

黒狼隊のメンバーは、警護のための武器や防具の手入れをしている。

皆出発に向けて着々と準備を進めている。

それを眺めているカムイはと言うと、ここで話はノップス商会が翌日村に到着するとなった日に遡る。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

1日の作業を終え、空いた時間を見計らって村長に皆を集めてもらった。
これからまた、夕飯の支度とか忙しい時間になるため、カムイは単刀直入に話を切り出した。

「明日、ノップス商会が来ることは聞いていると思いますが、商会の帰還に合わせて俺も村を出ようと思います」

そういうと、いつかはそんな時がくるのは判っていたはずであっても『急過ぎないか』『もう少し居てもいいんじゃないか』といった声も聞かれた。
そんな声に対し、村長がカムイの代わって応える。

「特産品の製作についてはほぼ軌道に乗りつつある。最後の詰めは明日息子が来てからになるが、カムイには村としても十分に世話になった。元々冒険者になるつもりだったと言っていたカムイを、そろそろ村に縛っておくのもどうじゃろうか?」

村長の言葉に、村人たちは考えるように場が静まり返る。

「ルークとも相談したんじゃが、ワシとしてはカムイの意を汲んで送り出したいと思っておる」

村を出ることについては、お世話になった村長をはじめルーク一家やゴージュ一家といった主だった人たちには事前に意思を伝えていた。
その際、アイナには『行かないで!』と大泣きされて宥めるのが大変で、『時々は帰ってくるから』と約束することでなんとか泣き止んでもらえたし、ゴージュには『是非イエリの婿にと思っておったのに残念じゃ』と微妙な引き止められ方をされた。

村長の言葉を引き継ぐようにカムイが続ける。

「自分で言うのもなんですが、こんな風貌で怪しげな俺に対し良くして頂いて感謝しています。特にルークさん一家に関しては、小さなお子さんが居たにも関わらず、1つ屋根の下で本当の家族のように接して頂き本当に感謝しています」
「俺たちはライとアイナを助けてもらった恩があるし、ライとアイナが先にカムイに懐いたからな」
「そうね。それに村の子供たちもカムイを怖がったり、敬遠しなかったから村の皆もカムイが悪い人間じゃないと思った様だし。子供はそういうのに敏感だから」

ルークとサリィの言葉に他の村人も頷く。

「カムイを送り出すことに反対はないが、特産品の製作については軌道に乗りつつあるとはいえ、本格的に商売が始まると俺たちだけでやって行けるかはまだ不安はあるな」

特産品が軌道に乗りつつあっても発案者はカムイである。
いざ何かあった時に、カムイがいなくて対処できるのかといった不安は当然付き纏う。

「それに関しては、先ほど村長から話があったノップスさんを交えて話をする必要がありますが、幸い俺が移動系の魔法を使えますので、その辺りはなにかあれば王都と村を行き来しながら対処できると思います」

別に移動系の魔法については、こちらの世界の冒険者でも所有している人はいるとのことなので隠す必要がなかった。
そのあたりの進め方については、ノップスを交えながら相談することになった。
ちなみに、ここのところノップス商会が護衛契約している冒険者パーティにも移動系の魔法を使える冒険者はいるそうだ。

「ところで、村を離れてからどうする予定なんだ?」
「今のところ、一番近い冒険者ギルドのあるヴューベルで暫くは腕を磨こうかと思ってます」

とりあえずは、ヴューベルを拠点としてこちらの世界の情報収集をやりながら冒険者としての腕を磨くつもりだ。

カムイは佇まいを改め、村人に向いて改めて口を開く。

「実際の故郷ニホンに戻れるかどうか判りませんが、それでもこの世界での故郷はこのルロワ村だと思っています。まだ、冒険者になれた訳ではありませんが必ず成功して帰ってきます。その時こそ本当の恩返しができると思っています。暫し村を離れますが、今までありがとうございました」

そういって深々と頭を下げた。
すると、誰かがパチパチと拍手すると、段々と拍手する人数が増えていき最終的には大拍手となった。
その間には、すすり泣く声や『いつでも戻って来い』とか『イエリはいつでも()るからな』とか一部不穏ながらも暖かい声が掛けられる。

(最初に訪れた村が、この村で本当に良かった)

そう思わずにはいられないカムイだった。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

ノップス商会が商いにきて、夜特産品の話をした後で『ヴューベルまで一緒に同行させて欲しい』旨をノップスに伝える。
冒険者になる夢や、移動系の魔法が使えるため村との連絡役になれる等を説明する。
同行することは問題ないが、冒険者でもないし一応村の恩人だから(少なくともノップスはそう思っているらしい)と客人扱いで連れていって貰えることになった。
その際、『せっかくなら王都まで一緒にこないか』と誘われた。

「冒険者として慣れるまではヴューベルで腕を磨くつもりです」

いくらなんでも、この世界の右も左も判らない者がいきなり王都デビューはハードルが高いし、絶対なにかのトラブルに見舞われる予感があったのでやんわり断った。


黒狼隊のメンバーには、リエーリアにキツーイ一発を貰ったその日に話をした。
案の定というか『黒狼隊に入らないか?』と誘いを受けたが、色々秘密がバレそうな気もしたし暫くは一人で活動したかったので『いずれ機会があれば』と濁すような形でこっちも断った。

ただ、リターンの登録先に王都セリュルブは登録しておきたかったので、ヴューベルに着いたらトンボ帰りになるがリターンで王都まで一度連れて行って欲しいとお願いした。
リターンで登録できる場所は、一度は訪れた場所でないと登録できないからだ。
黒狼隊でリターンを所持していたのは、ナタリーだったが快く引き受けてくれた。

移動に関しての問題はなんとか目処が立ち安堵する。

 △▼△▼△▼△▼△▼△

どうやら、商隊のほうも出発の準備が整ったようだ。
最後に皆思い思いの挨拶を交わしていく。

カムイも、特にお世話になった村長、ルーク一家に挨拶をする。
アイナだけは、寂しいのかサリィの陰に隠れている。まだ泣いているのだろうか。

「村長、ルークさん、サリィさん、お世話になりました」
「村のほうこそ、色々助けてもらったし気にするな」
「なに、こっちも子供が1人増えたようで楽しかったよ」
「冒険者になる人にこんなこと言うのは変かもしれないけど、身体には十分気をつけるんだよ」

村長、ルーク、サリィの順で握手を交わす。

「今度戻ってきたら、冒険の話聞かせてくれよ」
「あぁ」

ライの頭をクシャクシャと撫でてやる。

最後に身体を屈めて目線を低くしアイナを呼ぶ。

「アイナおいで」

サリィの後ろでモジモジしていたアイナだったが、サリィに背中を軽く押されると我慢しきれなくなったのか勢い良くカムイに抱きついてきた。
カムイもアイナを抱き止めてやる。ついでにライも引き寄せ抱きしめる。

「ずっと一人っ子だったので、本当に弟と妹ができたようで楽しかったよ。最初に会ったのがライとアイナで良かった」

そう言って抱きしめた腕に力を込める。

「楽しかった。ありがとうな二人とも」

そういって二人を解放しようとした。

すると、アイナが不意にカムイの頬に『チュッ!』とキスをしてきた。

「アイナも楽しかった。そのお礼」

そう言って顔を真っ赤にしながら、小走りでサリィの陰に隠れてしまいった。
その様子を見ていたサリィは、『あらあら』と言って笑っていただが、ルークの顔はどことなく引き攣っていた。
いくら小さな子供とはいえ、こういうのに免疫が少ないカムイはどうすればいいのか戸惑っていた。
そんなカムイの肩をライがトントンと叩く。

「カムイ兄ちゃん、俺のも欲しいか?」
「いるか!」

そんな和やかな雰囲気をぶち壊すライの一言で、大爆笑が起こるのだった。


「出発!」

ノップスの声に商隊が王都にむけ歩みだす。

最後にカムイは、村人に向け大きな声で挨拶をする。

「皆さん、いってきます!」
最後、しんみりと別れをするのもアレだと思い、笑いに変えたのですが如何でしたでしょうか。
これで、第1章ルロワ村編は完結になります。

次の更新から第2章に突入します。
ようやく冒険者らしい話になって行きます。
序盤に第1章でやり残した清算をすこし書く予定ではありあますが、これからもお付き合い頂ければ幸いです。

お読み頂きありがとう御座います。
誤字脱字等ご指摘があればよろしくお願いします。

第1章 終了時ステータス情報
ステータス情報
======================================
 名前:カムイ(男)
 年齢:15歳
 種族:人族
 クラス:ファイター
 職業:鑑定士
 状態:健康

 Lv:15

 体力:800 魔力:805
 筋力:28 持久力:32 器用:43 俊敏:47 知力:35 運:54

 ボーナスポイント:0

【武具属性】
 [短剣 Lv5] [片手剣 Lv1] [弓 Lv1]
 [軽装備 Lv5]

【戦闘スキル】
 [弓]
 [パワーショット Lv1] [ロングショット Lv1]

【戦闘補助】
 [攻撃速度向上 MAX] [探索 MAX] [隠形 MAX]

【攻撃魔法】
 [フレイム MAX] [コールド Lv10] [ウインド Lv10]
 [サンダー Lv10] [サンドショット Lv10] [ホーリーアロー Lv10]
 [ダークアロー Lv10]
 [ボルケーノ Lv10] [コールドゲイル Lv10] [トルネイド Lv10]
 [プラズマ Lv10] [サンドストーム Lv10] [ホーリークロス Lv10]
 [ダークミスト Lv10]

【防御魔法】
 [レジストファイア Lv10] [レジストコールド Lv10] [レジストウインド Lv10]
 [レジストサンダー Lv10] [レジストロック Lv10] [レジストホーリー Lv10]
 [レジストダーク Lv10]
 [ファイアウォール MAX]

【回復魔法】
 [ヒール Lv5] [キュアポイズン Lv5] [リジェネ Lv5]
 [リザレクション Lv1]

【状態異常魔法】
 [異常状態抵抗 MAX]

【移動魔法】
 [ファストウォーク MAX] [リターン Lv1] [エスケイプ MAX]

【生産】
 [鍛冶 Lv5] [木工 Lv5] [板金 Lv5] [彫金 Lv5]
 [革細工 Lv5] [錬金術 MAX] [採掘 MAX] [園芸 MAX]
 [鑑定 MAX]
======================================

======================================
 攻撃力:178(30) 防御力:109(3) 魔法力:175(0)
 命中率:356(0) 回避率:321(0) クリティカル率:343(0)
 攻撃速度:407(0) 詠唱速度:269(0) 魔法抵抗力:169(0)

 主武器:ソードブレイカー(N) 攻撃力:27 + 3
 副武器:未装備

 頭:未装備
 胴:初心者用シャツ(N) 防御力:2
 脚:初心者用ズボン(N) 防御力:1
 手:未装備
 足:未装備

 首:未装備
 耳:未装備
 指:未装備
======================================

注)ルロワ神殿で見つけたウッド系防具はまだ常備装備にしてません
  ので、初心者用のままにしてあります。
+注意+
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特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
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