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嘘つきの嘘
作:Ram F



魔人と道徳


私は個室で公務をこなしながら、彼らを待っていた。勿論、議員やらエリート官僚やらの枠組みの奴等のことではない。

 かといって一般的遺伝子をもった大多数の人々という枠組みでもない。

彼らを枠でくくるとするならば
「変異遺伝子」または
「ミュータント」とでも言おうか、そんな名称の彼らを待っていた。

何故私が彼らを待ち望んでいるのかと言えば、簡単なことだ。

 そのすばらしい能力(さいのう)を利用するため…。聞こえは悪いが結果的にはそういうことになる。

 場合によっては個々の能力を開花させる訳だから、喜ばれるかもしれない。
随分楽観的だが、そう思っておこう。

しかし、利用するにも問題がいくつかある。その一つに彼らのほとんどが能力に気付いていないということがあげられる。まあそれは我々(人間)にとって好都合でもあるのだが…、今はその能力が必要な時なのだ。
「しかたない、しかたないのだよ。そうしなければ…終わりだ」

社会的、道徳的な甘ちょっろい綺麗ごとに時間を割いている余裕なぞ欠片もない、いや倫理やら道徳やらが悪いという訳では決してない。

 私が言いたいのは、それらに縛られてしまって、すべきことをし損ねてしまっては本末転倒ではないか。私は国民の為ならば、悪魔とも契約を交わそう…。

 それから数時間経ったのだがなんの連絡もない。必ず連絡するよういったのだが、私の携帯も個室の受話器も音信不通だ。

 暫くは落ち着きながら公務をまっとうしていたのだが、秒針が回るにつれて居た堪らなくなった。

 それでも公務はまっとうすべきものだし、国民の期待を裏切る訳にはいかない、脳内から軽く焦燥を排除して仕事を続けた。

 気付いた頃には室内灯の明かりが既に点灯していた。
「もうそんな時間か」


正直サブタイトルに自身がありません













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