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刺客、御庭番
作:麗蘭



九、刺客は白柳なり


数日後、多くの同志達に見送られ、彼は兄と同じ世界へと旅立った。

最初、全てを聞かされた同志達は酷く動揺し、驚愕したが、今はどうにか落ち着いている。

それから葬式も終わり、幾日かが過ぎた。

「頭。こんな所に居たんですか」

城の屋根上に寝転んでいた陽水は、探しに来た部下を横目に流し見た。

「…おう。佐藤か」

「副頭、探してましたよ」

自称佐藤こと碧眼の青年、佐藤晋十郎は、ゆっくりと陽水の横に腰を下ろす。

ちなみにこの男、右目を刀で斬られ失明し、眼帯の碧眼者となった。

しかし、齢・ニ十七にして三番隊の長を務めているほどの力主だ。

「……なんでこんなことになっちまったんだろうな……」

陽水は、目を細くして呟いた。

「永久も死んで、永雅も死んだ……。本当、惜しいやつらを亡くしたわ」

考えると、目頭に熱いものが込み上げてきた。

「……御頭。貴方は永雅を怨んではおりますか」

「なに……?」

聞き返す陽水に、晋十郎は薄く微笑んだ。

「貴方は彼が亡くなった事に対して嘆かれている。それは彼が敵の間者であったからか。彼の人生に哀れんでおられるか」

「…………」

晋十郎は立ち上がり、陽水に背を向けた。

「……彼は、悲苦して亡くなられたのだろうか。ならば、貴方は今、誰とたいじればよかろうか」

そう言って、彼はそっと瓦を蹴り、飛び降りていった。

残された陽水は、数ヶ月前亡くなった、永久の顔を、思い浮かべていた。























“貴方は今、誰とたいじればよかろうか”


陽水は燃える夕陽を背に、長髪を靡かせ勢いよく城を飛び降りた。

そして、地に着地してにやりと口角を持ち上げる。

「……ふん…。そんなもの決まっている」

刺客は、白柳なり――…


文数が少なくて申し訳ありません。
次回からも何卒宜しくお願い致します。
m(_ _)m

※最近、作者の他作に、中傷的言葉の評価が複数されておりましたた。
また、作者多忙の事もあって、少しの間更新を停止致します。所謂、スランプというやつです。申し訳ありません。

声援を下さった方には申し訳ないと思っていますが、九月にはまた執筆を再開致します。

そろそろ部活も始まります故、それに伴って頑張っていきます。

申し訳ありません。では九月に!!






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