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強いのは僕ではなく僕の龍たちです 作者:七面鳥の丸焼き
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旅に出ました

次の日は特にやることもなく街中をぶらついた
お昼ご飯は串焼きの屋台とかが出ていたためそれを食べてみたがフォレストウルフの肉ってかたいね
飯処のおばちゃんどうやってあんなにやわらかく作ってるんだろう

『食い応えはあるが微妙だな』
『あの食堂の料理人がいかにすごいかわかるね』

レイたちも同じ感想みたい
これは今日はフォレストウルフのステーキかな?

予想通りフォレストウルフのステーキでした
本当に一食タダにしてもらったけどうちのドラゴンたちがいつもの倍食べてしまって申し訳なかったからお店閉まるまでお手伝いしました
僕は給仕、レイは用心棒、ラグは厨房を担当した
最初はあたふたしたけど最後のほうはスムーズにできたと思う
…レイがお客さんからちょいちょいもらってて意外とマスコットとしても活躍していた
おばちゃん曰くお客がいつもより多かったそうです

そして次の日
ギルドに依頼の報酬と買取のお金を受け取りに向かった

「おはようございます。モク様ですね。担当の者をお呼びしますので少々お待ちください」

例のごとく担当者を呼びに行ってくださいます
お仕事増やしちゃって申し訳ない

「お待たせいたしました。今日は依頼の報酬と買取金の受け取りですね?報酬のほうが金貨15枚、買取金がすべて状態がいいものだったので金貨20枚と銀貨24枚、合わせて金貨35枚と銀貨24枚です。ご確認ください」

ひえ…
報酬よりも買取金のほうが高いだと
いや、それよりもなんだこの額
おかしいだろ
僕まだランクCだぞ!?
他のランクCの依頼って一番高くて銀貨20枚くらいだぞ!?
ランクCの冒険者が1年間生活するために必要なお金は大体金貨3枚程度らしい
約10年間分のお金を今回だけで…
王様からもらったお金って確か白金貨3枚…
金貨300枚…100年間暮らしていけるお金をくれてたのか…

『辰人?大丈夫か?』

考え事をしていたらレイに心配されてしまった

「ごめん。ちょっと考え事してた。…確かにあります。それじゃあ今日までお世話になりました」
「お話によれば別の町に行くとか?お気をつけて。またこの街に来てくださいね」

担当のお姉さんに別れを告げてお城に向かった
門番のおじさんとは仲良しになってほぼ顔パスで通れるけどいいのか?
王様は謁見の間にいるらしい

謁見の間の扉はいつみても大きいな
コンコン

「辰人です」
『入っていいぞ』

王様から許可をもらい謁見の間の扉を開き中に入った
王様の前に立ちお辞儀をする
レイたちはそのままだけど特に気にすることもなく王様は話し始める

「よく来てくれた。前回言っていた通りおぬしに渡しておきたいものがある」

王様が手をパンパンと叩くと扉から布のかかった台車を引いた執事さんが現れた
ずっと待機してたのかな…
執事さんが台車にかかっている布をとるとそこには腕輪が3つ、そしてお金、それと…バッジ?

「一つづつ説明していこう。まずは資金だな。金貨100枚を用意した。そしてこの腕輪は疾風の腕輪と言って着けたものの俊敏を上げる効果がある。そしてこのバッジは我がリヒテンバッグ家の家紋が描かれているものだ。何かあればそれを見せるといい。大抵の面倒事はわしが受け持つ。リヒテンバッグ家が後ろ盾していると示すものだ」
「…ありがとうございます。大事に使わせていただきます」

お金とバッジを収納し腕輪を右腕に嵌めた
嵌める前は少しでかかった腕輪が腕を通すと小さくなりぴったりの大きさになった
自動調整の機能付きか…便利だな

「辰人よ、どこの町に向かうつもりだ?」
「特には。東に向かって進もうかと思ってます」
「ならばグレスタイン帝国を目指すといい。あそこは工業が発展している国だ。目新しいものが多いだろうから気に入るだろう」

工業が発展しているグレスタイン帝国か
いいね。目的地に決めた

「グレスタイン帝国を目指すことにします」
「うむ。何か用事があれば呼ぶことがある。その時はすまないが戻ってきてくれるとありがたい」

めんどくさいな…
ま、お世話になったししょうがないか
正直嫌な予感しかしないけど

「わかりました。それでは失礼します」
「うむ。健闘を祈る」

王様との話も終わり僕たちは城を出た
宿でチェックアウトを済ませて街の入口に向かった

「2日ぶりの外だね。…さて、グレスタイン帝国目指して東に向かいますか」
『そうだな。東はあっちだ。吾輩の背に乗れ。すぐに着く』

レイも新しい場所に行くのが楽しみで仕方ないらしい
でもそれじゃ旅の醍醐味がないよ

「最初なんだし飛ばないで歩いて行こう?あっという間についても面白くないでしょ?」
『むぅ…それもそうだな。わかった』

物わかりのいい子で助かります
後で撫でてあげるね!

『ご飯は任せてね!おばちゃんからいろいろと教えてもらったから期待しててね!』

あのおいしさを教わってきたのか!
ラグ優秀!ご飯は心配しなくても大丈夫だね!
ラグも後で撫でてあげないと!
わくわくしている心につられて少し早足でグレスタイン帝国に向けて歩き出した


どういうことだ?

「モンスターが一匹も出てこない」
『いいことではないか』

いいことなのはわかってるけどさ
やっぱり異世界で旅をしているとモンスターに襲われるっていうお約束があってですね?
全然刺激がなくて楽しさが半減しているっていうね
しかもモンスターだけじゃなくて普通の動物すら全然見かけない
鳥一匹いないとか不自然すぎるでしょ
もしかして…

「レイ、威圧使ってるでしょ?」
『ギクッ』

この子口で言ったよ
てかやっぱりか

「僕はレイたちに守られているから大丈夫だよ。折角楽しく旅をしてるんだから威圧とか使わず行こうよ?」
『辰人…分かった』

レイが威圧を解くと空気が変わった
いったいいつから使ってたんだろう?
なぜかレイたちの威圧が効かないからわからないんだよね…

それから進んでいると森が見えてきた

「この森を超えないとだめみたいだね」
『そのようだな。ここで細々としたのと戦うのは少し辛いな。威圧を少し使ってもいいか?』
「いいよ。レイたちが傷ついても嫌だしね」

レベル差でダメージ入らないだろうけど見るのは嫌だからね
レイが威圧を発動したのか鳥のさえずりが消えた

『よし、進もう』

森に入ると道が細くなっていった
レイたちが飛びづらそうだったのでレイを腕に抱き、ラグを肩車して進んだ
2人の体温が伝わってくる
後頭部とお腹がポッカポカです

『重くないか?』
「ぜんぜん。2人ともすっごく軽くてびっくり」

多少は重いが苦に感じないほどだ
あれだけ食べているのになぜだ?

『重くなったら降りるから言ってね?』
「うん。ちゃんと言うから」

このぬくもりを逃してなるものか!
それに腕に抱いているレイが足をだらんとしている姿がかわいいから絶対にやめたくない
もっと見たい

『何か変なことを考えていないか?』
「そそそそんなことなななないよおおお!?」

すっげぇどもっちゃった
レイもはぁ…とため息をついて頭を振っている
その仕草もかわいいです!

そんなことをしているとラグが頭を軽くたたいてきた
これは何かが近づいてきているという合図
ラグの空間魔法の一つに≪索敵≫というのと≪空間把握≫というものがある。読んで字のごとく索敵する魔法と指定した空間を把握できるというもの。ラグはこれを組み合わせて広域に索敵してくれていた。その索敵に何かが引っ掛かったようだ
レイの威圧を受けてなおこっちに来るってことは相当強いかただの鈍感か

『辰人、離してくれ。ラグ、辰人を頼むぞ』
『合点!』

こういう時はかっこいいから困るよね
って僕も集中しないと…
茂みの奥からがさがさと音が聞こえる
ものすごいスピードでこっちに向かってきているのが音でわかる

「10秒後にエンカウント!…3,2,1!」

目の前の茂みが一層大きく揺れて目の前に一匹の大きな虎が現れた
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