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私の尊敬する彼

作者: コマダ

『200コン』二度目の投稿です。

よろしくお願いします。


 私は彼を尊敬する。

 人の残飯を喜んで受け入れ、人の嫌がる物を吐き出すことなく腹に収める。

 どんな不当な扱いをされても、声一つ上げることはない。文句一つ、愚痴の一つもこぼさない。

 私は尋ねる。

「どうしてそんなにも優しいのでしょうか」

 しかし、彼はなにも答えない。

 口があるのに、私と喋ろうとする素振りすら見せないでいる。

 私の問いに答えるより、人の役に立つことを選ぶらしい。


 今日もそのゴミ箱は大きな口を開けている。



読んでいただき、ありがとうございました。


他の投稿作品も目を通していただけたら嬉しいです。

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