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異世界迷宮で奴隷ハーレムを 作者:蘇我捨恥
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色魔


 人間というのは性欲が肥大化する種族であるらしい。
 ロクサーヌが微妙な表情で微笑んでいたのはそのせいか。
 俺が複数の性奴隷を持つのも、性欲が肥大化する人間であればしょうがないということか。

 いや、しょうがない。
 確かにしょうがないな。
 人間だもの。

 しょうがないということを見せつけるため、まずは食後に風呂に入った。

「では全員で風呂に入る。服を脱いだら来い」

 宣言して服を脱ぐ。
 ロクサーヌはともかくセリーに文句を言わせないためには勢いが肝心だ。
 さっさと入ってしまうに限る。

 早々に脱ぎ捨て、一足先に風呂場に入った。
 女性陣の脱衣シーンも見ていたいが、お湯の温度を調節するという役目もある。

「お風呂に入ってもいいのでしょうか。お風呂なんて王侯貴族の人だけが入るものですけど」
「いいんですよ、セリー。一緒に入りましょう」

 ロクサーヌが説得している。
 大丈夫そうだ。
 セリーも一緒に入ってくれるだろう。

 カンテラをセットし、湯船の温度を確かめた。
 ちょっと熱いが、水を足すほどではないだろうか。
 かなりいい具合だ。
 この風呂も何度か入れたので、経験が生きてきた。

 ただし、温度の調整は難しいから、本当は水を少し足して適温になるくらいがベストだろう。
 水がめに予備のお湯はあるが、入れた後に温度を高くするのは大変だ。
 冷やす方が簡単である。
 次はもうちょっと熱めにすべきか。

「ロ、ロクサーヌさん、やっぱり大きいです」
「そんなことはないですよ」
「でも私なんか」

 湯加減を見ていると、二人の声が聞こえる。
 何をやっているのだ、二人して。
 うらやましい。
 二人だけで楽しむのは反則だ。

「ご主人様、失礼します」

 その反則のロクサーヌが風呂場に入ってきた。
 確かにいつ見ても反則だ。
 で、でかい。

「あ、あの。失礼します」

 セリーはうつむき加減で胸を隠しながら入ってくる。
 服は脱いで裸だ。
 役得。いや、所有者特権か。

 ちっちゃくて細いが、セリーのスタイルはいい。
 胸も決してないわけではないだろう。
 それなりにボリュームはありそうだ。
 柔肌がまぶしい。

「で、では洗うか」

 しかしいかに所有者特権とはいえ、いつまでもジロジロと見ているわけにもいかない。
 石鹸を泡立て、ボディーウォッシュに入る。
 早速その身体を。

「はい」

 と思ったら、ロクサーヌが正面に来たわけで。
 動いたので大きなものが目の前で揺れていたりするわけで。
 どうしてもそこに目がいくわけで。

「あぅ。やっぱりです」

 セリーが嘆いているわけで。
 それでもロクサーヌの胸へばかり俺の視線はいってしまうわけで。
 思わず手が伸びてしまうわけで。

 泡立てた石鹸をロクサーヌから塗りたくっていく。
 一番に洗いたいところを、一番に洗った。
 両手で優しく、丹念に洗っていく。
 豊かなふくらみにあわせて、曲線をなぞった。

 やはりロクサーヌの胸はいい。
 この感触、この弾力、この躍動感、この重量感。
 どれを取っても、何を取っても素晴らしい。
 一分の隙もなく最高だ。

「最高だ」
「ありがとうございます」

 頭と背中、尻尾を除いてロクサーヌを泡まみれにした。

「では次はセリーだな」
「は、はい」

 目の前に立たせると、やはりセリーは小さい。
 俺の位置からでは表情すら確認できない。
 細くてちっちゃくて可愛らしい。

 ひざ立ちになって、泡を塗っていく。
 やはり遠慮なく胸からいかせてもらった。
 鎖骨の辺りに泡をつけ、手のひらで伸ばす。

「うむ。すばらしい」

 これはこれでなかなか。
 ロクサーヌの胸が手のひらからこぼれ出る感じだとすれば、セリーの胸は手のひらにすっぽりと収まる感じだろうか。
 ちょうど収まる感じがまたたまらなくいい。

 こぼれ出るのもいいが、すっぽり収まるのもいいものだ。
 小鳥かハムスターを手のひらに包んでいる感じ。

「あ、あの。小さくてごめんなさい」
「そう特別に小さいわけではないだろう」
「村にいるときはそう思っていましたが、商館には胸の大きな人もいて。そして、そういう人から売れていくんです」

 女奴隷を買ってくやつって。
 俺もその一人なので論評はさしひかえたい。

「大丈夫だ。問題ない」
「それにロクサーヌさんが」

 それはもう比較する対象が間違っている。

「こういうのは比率がものをいう。セリーは背も低いし、胸囲も小さいだろうから、ロクサーヌと比べて多少小さいのはしょうがない。むしろ身長の割にはある方だと思うぞ」

 ロクサーヌとは二十センチ以上、下手をすれば三十センチ背の高さが異なるのだから、胸の大きさが違うのも仕方がない。
 セリーの身長でロクサーヌほどの胸があったら奇乳になるだろう。
 小さいというのは絶対的な大きさとして小さいのであって、セリーは身長が低いから、比率プロポーションとしては悪くないのだ。

「そうですよ、セリー」
「そうでしょうか」
「そうだ」
「あ、ありがとうございます」

 セリーをなだめたところで、全身に泡を塗っていく。
 胸の方は、また後からでも、いつでも楽しめるだろう。

「それでは、セリー。ご主人様を洗っていきます」
「はい。あの、どうやって」
「こうするのです」

 ロクサーヌが左から抱きついてきた。
 左腕が胸の合間にはさまって、えらいことになっている。
 見事にできあがった鋭角の三角形の谷間にすっぽりとはまり込んでいた。
 腕の左右から柔らかな肉の壁が圧迫する。

 そして右からはセリーが。
 こっちは迫力こそないが、可愛らしい。

 こ、これはたまらん。
 二人にたっぷりじっくりと洗ってもらった。
 前後ではなく左右から洗ってもらうというのもまた素晴らしい。

「俺とロクサーヌは昨日頭を洗ったから、今日はセリーの頭を洗う。セリーはちょっと前に来てくれ。ロクサーヌは背中を頼む」

 セリーが俺の正面に来た。
 小さいので、頭を洗うには最適の位置関係だ。
 目の下、腕を伸ばした辺りに頭がくる。

 石鹸を泡立て、髪の毛に垂らした。
 これだけ髪にボリュームがあると、泡も大量に必要だろう。

 ロクサーヌは俺の背中に回る。
 いや、セリーの背中を頼むということだったのだが。
 図らずも前後から洗ってもらう形になった。

 背中に風船のような豊かなふくらみが。
 背中なので何をしているのかはっきりしないのがもどかしい。
 もどかしいのがたまらない。

 しょうがないので、正面のセリーを抱きかかえるようにたぐり寄せた。
 もどかしさを紛らわすかのようにわしゃわしゃと髪をもみゆがく。

 セリーの髪は繊毛のように細い。
 指ですいても抵抗がほとんどない。
 見た目とは異なり、綿のように軽かった。

「これはいい。柔らかくてすごくいい髪質だな」
「あ、ありがとうございます」
「髪の毛じゃないみたいだ」

 ドワーフだから人間とは異なるのだろう。
 細くて軽い髪が俺を楽しませる。
 泡が少なくなったので、石鹸を追加して洗髪した。

 たっぷり洗ってから、三人の石鹸を流し落とす。
 セリーの濡れた黒髪が平べったくなって肌に張りついた。
 こうして見ると、何かの人形のようだ。
 可愛らしい。

 湯船に入る。
 しかしあえて言おう。
 水の中で最強はロクサーヌの尻尾であると。

 ロクサーヌを抱き寄せ、尻尾をなでた。
 なめらかなこの感触がたまらない。
 ロクサーヌを抱きかかえたまま、風呂桶に寝転がる。

「セリーもこっちへ」
「は、はい」

 セリーがおずおずとやってきた。
 ちょっと恥ずかしそうに身を隠しながら、ゆっくりと寝転がる。
 そんなしおらしさをものともせず、俺はがばと抱き寄せた。
 右にロクサーヌ、左にセリー。

 これだ。
 この贅沢。この栄華。この酒池肉林。

 左右に美女が二人。
 裸なので直接肌に触れ放題。
 右にはロクサーヌの大きな胸が。
 左にはセリーの華奢で可愛らしい体躯が。

 まさに男の夢を体現したといっていいだろう。
 秀吉ならば黄金の茶室、ナポレオンならば戴冠式、といったところだ。
 ヒトラーならば結婚式だろうか。
 自殺の直前じゃねえか。

 風呂から上がった後、二人に体を拭いてもらい、寝室に入る。
 正直、明かりがある風呂場で二人を相手に襲いかかるのはためらわれた。
 寝室には明かりをつけないでおく。
 明かりの下で女性陣を見られないのはちょっと残念だが、やむをえないだろう。

「では二人ともこっちへ」
「はい、ご主人様」
「は、はい。あの、こんなにいいものを着せてもらっていいのでしょうか」

 セリーのか細い声が響いた。
 ロクサーヌから白いキャミソールをネグリジェとして借りたようだ。
 ロクサーヌは薄紅色のキャミソールを着ている。
 明かりがないのでよく見えないが。

「大丈夫だ」
「ありがとうございます」
「ロクサーヌも悪いな」
「いえ。一番ですから」

 ロクサーヌがセリーのことを邪険にしないでくれてよかった。

「では、えっと。セリー、寝る前と起きた後は俺にキスをして挨拶すること」

 ロクサーヌにもさせている我が家のルールを説明する。
 セリーを抱き寄せた。
 小柄で折れそうなくらい細い。

 これはもうたまらん。
 我慢も限界だ。

 ではいただきます、と。

「あッ」

 セリーに口づけすると、ロクサーヌが小さく声を漏らした。
 聞こえないくらいのほんの小さな声。
 小さく、低い声だ。
 しかしどこまでも悲しみをたたえている。

 悲鳴だ。
 悲鳴に違いない。
 暗いので表情は見えないが、声だけで俺はすべてを理解した。

 ロクサーヌは「順番が」とか呻いている。
 そういうことなんだろう。

 ご主人様が先とか、俺と二人のときにもやたらとこだわっていた。
 セリーが来てからは、何でもロクサーヌが先だ。
 食事の配膳も、風呂場で身体を洗うのも。

 もちろん、おやすみのキスも、ということになる。
 セリーの前に、ロクサーヌに口づけしなければならなかったのだ。

 やばい。
 地雷踏んだ。
 俺はロクサーヌの矜恃を踏みにじった。

 まずい。
 非常にまずい。
 どう考えてもまずい。
 無闇矢鱈にまずい。

 セリーとキスしていても、感覚なんか分からない。
 味も分からない。柔らかさも分からない。
 最初だから舌まで入れるつもりはなかったのが、せめてもの救いである。

 どうする?
 どうするのよ、これ。

 考えろ。
 何か考えるんだ。
 感じるんじゃない。考えるんだ。

「こ、これは寝る前の挨拶だから、一番のロクサーヌは一番最後にな」

 これだ。これしかない。
 言い訳をひねり出す。
 なんとか無理やり理屈をつけた。
 なんとかと膏薬はどこにでもつくというやつだ。

「はい、ご主人様」

 一転して、ロクサーヌの明るい声がした。
 セーフ。
 セーフです。
 死刑判決は免れました。

 ベッドの上で大の字になる。
 俺の頭の中で無罪の紙を持った記者が走り回った。
 ありがとうございます。
 冤罪が晴れました。

 横にやってきたロクサーヌを抱きかかえる。
 驚かせやがって。
 震撼させられた分、執拗にロクサーヌの唇に吸いついた。

 仕返ししてやる。
 復讐の炎は地獄のように我が心に燃え。
 順番にしたがって、このままロクサーヌからいただきますか。


 復讐を果たし、精力を使い果たしてベッドに転がった。
 心地よくも気だるい疲労感に包まれる。
 今は何もする気が起きない。

 おなかを使って大きく息をした。
 息を整えながら、ジョブを見る。


色魔 Lv1
効果 精神中上昇 知力小上昇 MP小上昇
スキル 精力増強 禁欲攻撃


 これか。
 やはりあった。
 新しいジョブを獲得している。

 何かそんな予感があった。
 さすがにあれだけすれば。

 ジョブの取得条件はなんだろう。
 一晩で複数の異性を愛することだろうか。
 同時に複数の異性を愛することだろうか。
 あるいは……。

 先ほどの激しい行為を反芻しながら考える。
 まあ条件のことはいい。

 ちょっとハッスルしすぎただろうか。
 いつも以上に興奮してしまった。
 しつこく執拗に、そして激しく厳しく徹底的に、思うがままに責め立てた。

 こっちは俺一人でも相手は二人だから、大丈夫だろう。
 初めてで背も小さいセリーには負担をかけていない。
 ロクサーヌには少し大変だったかもしれない。

 ともかくも、俺は間違いなく人間族だったようだ。
 種族の固有ジョブが色魔か。
 人間とは恐ろしい。

 中上昇一つに小上昇二つはロクサーヌの獣戦士と同じである。
 種族固有ジョブの特徴なのだろう。

 色魔は、精神、知力、MPと上がるので、魔法使いの補助職として有用だ。
 単独では微妙かもしれないが、俺にはかなり使えるジョブだろう。

「ご主人様、おやすみになられたようですね」

 静かにいろいろ考えていると、ロクサーヌの声がした。
 寝てはいないのだが。
 汗でまとわりついた俺の髪の毛をロクサーヌが整えてくれる。

「そうみたいです」
「激しかったですからね」

 考え込んでいたので、反応できなかった。
 セリーがロクサーヌと話すために身を寄せてくる。
 小柄なのでまったく重くない。

「いつも、あんなに凄いんですか」
「そうですね。今日はセリーがいるのでちょっと張り切ったみたいです。どんなことになるかと思いましたが、あれだけ可愛がってくれるのなら、セリーが来てくれたことは私にとってもよかったですね」

 ロクサーヌも多少は不安だったようだ。
 心の中でロクサーヌに感謝する。
 そしてロクサーヌを可愛がるのはロクサーヌにとっても嬉しいと。

「私、大丈夫でしょうか」
「大丈夫ですよ。さっきだって、ご主人様はセリーには無理をさせていないでしょう。優しいご主人様ですから」

 色魔のスキル、精力増強を試してみたいと思ったが、今はそのときではないようだ。

「これからよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いしますね」

 二人の会話を子守唄代わりに、俺は意識を手放した。
+注意+
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