第三十三話〜許可〜
米花病院にきてから、十日が経った。
「あら、見ないうちにミイラから解放されてるのね」
今はお腹と首、足に包帯が巻かれていた。
「お陰さまで。んで、おまえ最近来てなかったけど順調なのか?」
「ええ、まだまだ時間かかるかもしれないけど」
「自分のペースでやればいいよ。それより、蘭呼んでもいいか?」
「そんなに会いたいのねあの人に…」
「え? あぁ…」
灰原の言葉で、一気にコナンの顔は赤くなった。
「貴方って分かりやすい人ね」
今も尚赤くなってるコナンに灰原はクスクス笑った。
「まぁ、良いんじゃない。外見から見ると足と首だけだし…」
「サンキュー灰原!」
にこにこするコナンに灰原はふわっと笑った。
「じゃぁ、わしが早速蘭君に知らせて来るよ」
博士は笑顔で病院を出ていった。
「で、蘭に何て話すんだ?」
「あ、その話ね。彼女もう知ってるわ。貴方が誘拐された事」
「え…どうしてだよ?」
驚くコナンに満更でもない顔で灰原はコナンを見た。
「私が言ったのよ。偶然あってね。『私のせいで誘拐された』って伝えたの。ごめんなさいね」
「謝んなって。そっか、あいつ知ってるのか。でも『私のせい』ってまたおまえーー」
「大丈夫よ。自分を責めたりしてないから」
コナンの言葉がわかったようにコナンより先に気持ちを伝えた。
「おまえ、変わったな。前向きになったよ」
コナンは真面目な顔で言いきった。その言葉に灰原の顔は真っ赤になって下を向いた。
「お、お世辞は結構よ」
「お世辞じゃねぇよ。」
コナンはムスッとした顔で言い返した。
「そう言う事は彼女にいいなさい」
灰原はそう言いながら病室を早歩きで出ていった。
「あいつ、前向きになったけど、素直じゃねぇな」
呟きながら、ベッドに潜った。 |