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コナン対組織
作:菜花



第二十二話〜敵と味方〜


扉の向こうに怪盗キッドが立っていた。
「こんにちは。お取り込み中失礼しますよ?」
軽やかな言葉でキッドが話しかけてきて二人は驚いた。
「怪盗キッド!?」
コナンの声は倉庫中に響いた。
キッドはニヤっと笑い静かに告げた。
「助けにきたっと言いたいところですけど、まだ取り込み中なのでアジトに行って、あるデータを回収して来ます。今、行かないと危ないですので。では…」
「待て、キッド!」
コナンの声が届いていたか分からぬほど、ただ其だけ言って怪盗キッドは立ち去った。
静まりかえった倉庫で二人は同じ事を思っていた。
あるデータそれはアポトキシン4869だと。
その後、コナンは意味深き笑いを見せた。


〜四日目・朝〜
灰原が時計を見ると、朝の六時を指していた。
(やっぱり眠れ無かったみたいね)
灰原は苦笑しながらもパソコンに集中した。数分たった頃、ドアからノック音が聞こえ後ろを振り向くと博士がコーヒーを持って立っていた。
「すまん哀君。息抜きにコーヒーを持ってきたんじゃが?」
「ありがとう博士。」灰原は嬉しかった。博士だって参っているのに私の事まで気にかけてくれている事がとても嬉しく元気が出た。
もうあの日から四日も経つのにアジトがわかっただけ。作戦の情報が入って来ないから不安になる。早く終わってほしくてたまらない思いだった。灰原はパソコンを切ってコーヒーに手を伸ばしそのままカップを口元へと運んだ。
「美味しい」
灰原が呟いたと思うと博士が元気よく無邪気に教えた。
「此れ、新発売のコーヒーなんじゃよ!甘さ控えめ大人味と書いてあったんじゃよ!」
「そう。工藤君にも飲ませてあげたいわ。彼、コーヒー好きだしね」
灰原はフフっと笑いコーヒーに目をやった。
「そうじゃな!次は三人で飲もう!コーヒーは哀君がつくるんじゃぞ!新一君、君が作ったコーヒーは文句一つ言わずに飲むんじゃから」
「分かってるわ」
灰原は微笑みながらコーヒーを全て飲んだ。空になったカップをみて、少し哀しげな顔になった。
「ホレ、哀君地下ばかり居ないで今日は少し散歩してくるといい!」
「ええ、そうするわ」
博士の気遣いを無駄にしたくない為、今日は少し体を動かしてみることにした。朝ご飯を片付け支度をして外に出た。今日は少し雲行きが怪しかった。
「今日は晴れって天気予報は言ってたのに。」
少し歩くと後ろから声がした。
「あら?哀ちゃん散歩?」
「え? ええ…」
灰原は驚いて振り向いた。まさかこんな所で蘭に会うとは想像もして無かったからだ。心臓がバクバク動いた。今一番会いたくない人に会ってしまい然り気無く後退りをした。
「コナン君一緒じゃないの?」
ハッとして少し考え少々怒られるかもしれない理由を蘭に返した。
「彼朝っぱらから事件に首突っ込んで今は博士の家にいないのよ」
無心な顔をしながらでも目は確り蘭に向いていた。嘘だけど本当に近い理由を伝えた。
「そう。またあの子危ない事に首っ込んでいるのね!」
蘭の頭から湯気が立ち込めた。
後で叱っておかなきゃね!っと付け加えバイバイっと立ち去ろうとしたとき灰原に呼び止められた。
「待って!おねぇちゃん…江戸川君を叱らないでお願い!私が悪いの全て私が…だから叱らないで!」
灰原は蘭に深々とお辞儀をした。蘭は何がなんだかわからない状態で返事を返した。
「あ、哀ちゃん?分かったわ。頭上げて。ね?」
優しい言葉に灰原は思わず涙が出そうになったのを堪え顔をあげた。そして
「ありがとう」
っと呟いた。
二人は別れ家に帰ろうとしたときジョデイ先生に止められた。
「哀ちゃん!今から私の車に乗って!?」
「え!?」
「いいから!」
引きずり込む形で車に乗せられた。どうしてこんなに急いでいるのか、コナンに何か合ったのかと心配になって聞いてみた。
「先生?江戸川君に何かあったの?」
「何もないわ。ただ、手、腕、足に怪我をしてるくらいよ」
不適な笑みをみせながら話した。灰原は驚きの余り言葉を失った。そしてこの人はジョデイ先生ではなくベルモットだと確信した。
確信して震え上がる体を一生懸命に押さえた。
「大丈夫よ。貴方を殺さないわ。約束したもの」
その言葉に疑問を感じたが震えは止まっていた。
「ね、ねぇ本当にその情報正しいの?江戸川君が怪我してるって」
「フフフ。それは行って自分の目で確かめて来なさい」
と、ジョデイ先生の顔からベルモットに戻して、また不適な笑みを見せた。車はどんどん、鳥矢町方面へと進んで行った。そして灰原の覚えがある倉庫前に止まった。
(ここって、前に写真をみつけた倉庫)
灰原は少し戸惑った。本当にこのまま従っていいのかっと、しかしここまで来て引き返す分けにも行かず其のまま車からおりた。
「ホラ入るわよ?」
「…」
目の前にある倉庫まで来て、本当に帰りたいと思った。しかし扉は開いてしまった。

〜一方同時刻阿笠邸〜
「え? 哀ちゃんいないの?」
ジョデイ先生が訪ねた。アジトに乗り込む作成が出来たから伝えようと阿笠邸に来ていたのだ。
「そうなんじゃ。八時に家を出たっきりもう四時間。どこ行ってしまったんじゃろぅ。わしがいけなかったんじゃ。お願いじゃ二人を助けてくれ!!」
心配になり、もうジッとしておけない博士はジョデイ先生に助けを求めた。
「分かったわ。我々がアジトに直ぐ行って二人を取り返すわ。多分哀ちゃんも捕まったと見て間違いないようだしね」
博士は目に涙を浮かべお願いしますとお礼をした。
〜一方倉庫の前〜

ガラガラガラ…
扉を開け二人の前に二人の影が飛び込んだ。
「え!?」
二人の影の声は見事に揃った。二回目の訪問で二人は唖然とした。ベルモットを省いた三人が目を丸くして驚いた顔をした。
「ベ、ベルモット!?」
宮野博士が顔を歪めて叫び気味の声を出した。
その後ろでコナンも目を丸くして声を出した。
「は、灰原? なんでお前がここに?」
「私が連れてきたのよ」
ベルモットがコナンの疑問に答えた。四人の周りに嫌な空気が漂った。外では小雨の雨が降り始めた。
「ベルモット!どうしてお前がここに、いるんだ?」
宮野博士が我にかえり質問をした。
「あら、ボスがボウヤを奪ったってジンから報告あってね。」
「殺すつもりか?」
コナンが話しの途中を割って入ってきた。
「いえ、ジンからは殺せと命じられたけど殺しはしないわ」
三人の話しに入れず立ち尽くして居た灰原がやっと会話に入った。ただ目はずっとコナンの方に向き哀しげに見つめていた。
「どうして、私達を助けるの?」
「敵でもあり味方でもある。私はただ誰かからの命令に背きたかっただけ。だからジンの命令を無視しただけ」
皆が唖然となるなか一人ベルモットが笑っていた。
「それで、貴方達は何してたのかしら?」
ベルモットは薄笑いをしながら問いかけた。その答えをコナンが答えようとした時、宮野博士が先に答えた。
「何も、ただ向こうから逃げてきただけだよ。閉じ込めて縛るほうが尋問しやすいからね」
「何言ってるんですか? 閉じ込めて縛る?違うじゃねぇか!逃げれるくらいの緩さで扉も鍵閉めてねぇじゃねぇか!何…嘘ついてるんですか…素直になって下さい。目の前に居るのは娘なんですよ?」
コナンが怒鳴った。悪人ぶってる宮野博士に絶えきれず。その後、咳き込み灰原は張り上げた声を出しコナンのところまで走った。その顔は今にも張り裂けそうな顔をしていた。突拍子に告げられた聞き間違えでもない、さっき彼は『娘』と呼んだ。その時この人が誰なのか確信した。
「お父さん?」
「ああ、そうだよ…」
「来れて良かったでしょう? 父親に合わせてあげたのだから。」
ベルモットがコナンを抱き上げ告げた。
「彼を何処に連れて行くの?また…」
「フフ。違うわよ病院よ!貴方たちも早く車に乗りなさい。」
「待てよ」
とても低い声の主が現れた。周りには五、六人の部下が居た。
「お前まで裏切るとわな。ベルモット!」
ベルモットに銃をむけ薄気味悪い笑いで睨んだ。ベルモットはコナンを下ろし少し離れた所に置いた。その横に灰原もいた。
「フン。ガキを護るとはな。この組織も温くなったもんだ」
語尾を言い終わった瞬間ベルモットに向かって銃を撃った。
それを軽く避けジンに向かってベルモットが撃った。二人が苦戦する中、部下の一人がコナンに向かって銃を放った。それに気付いた灰原がコナンを庇い腕に当たった。
「灰原?大丈夫か?」
「何、人の心配してるのよ。自分の心配してなさい」
右腕を抑えコナンを睨んだ。コナンは反抗出来ず不機嫌な顔をした。
「ちょっと腕貸してごらん?」
突然声が聴こえ振り返ったら宮野博士がいた。灰原は正直戸惑っていた。
「灰原? 大丈夫だよ。」
コナンの言葉を聞き信じて腕を出した。
「大丈夫だ。かすり傷」
と、言いながらハンカチを腕に巻いた。
先ほど撃ってきた人は宮野博士に両足を撃たれ立てないようにしていた。
「フッ雑魚どもが!」
ジンが一瞬目を放した瞬間足に激痛が走りバランスを崩した。
「此処までかしら? ジン…」
額に向かって銃がジンを捕らえた。
ジンに気をとられていた。その時コナンの叫びが聞こえた。
「伏せろーーー!!」
その合図でベルモットは伏せた。しかし弾はベルモットの肩をかすった。
「チィ!ウオッカ?それにキャンティ、コルン!」
ベルモットの先には三人が立っていた。
「兄貴!大丈夫ですかい?」
「何でもない!下がってろ」
「あのガキ!!」
キャンティはコナンに向かって銃を撃とうとした瞬間灰原がコナンを突飛ばした。しかし弾はコナンの肩に命中した。
「ウッ」
肩の血がドクドクと地面に流れた。灰原は絶句した。もし突飛ばしさえしなければっと思った。
「は、灰原。大丈夫だから…自分を、攻めんなよ。予測出来なかったのは俺なんだからな。」
今にも泣きそうな灰原にコナンは必死で語りかけた。
「キャハハハ。護るつもりで逆にボウヤが撃たれてる。どう?私上手いでしょ?キャハッハッハッ」
大笑いするキャンティを灰原は睨み付けた。何も出来ない自分に腹立たしい気持ちになった。
キャンティは未だ笑っていた。しかしキャンティの肩に弾が、かすった。


遅れてすみません。
読んで下さってありがとうございます。考えて迷った結果こんな風になりました( ̄∀ ̄)
アポトキシンをどうやって手に入れるか迷ったのですがキッドなら取りに行けそうだったので登場しました。少し無理矢理でしたでしょうか…もし無理矢理だったら謝ります。ごめんなさい。











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