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  人間村 作者:六角オセロ
山の守り神
地主から借りている軽トラックには、極限正義党の連中が乗っていた。カムイが運転し、横にはアベが、荷台には六人乗っていた。新赤軍の由井正雪丸が、彼らの帰りを待っていた。
「カムイさん、どうでしたか、ハルのパレードは?」
「いや~~、とっても面白かったです。ハルが涙を流していました。」
「へ~~~え、それは見たことないな~~。」
由井正雪丸は、ハルと何度も対決していた。カムイはテーブルの椅子に座った。
「あれは、まったく別のハルですね。町民にすっかり歓迎されちゃって。」
「そうなんですか、それは見たかったな~。」
「これからは、いつでも見れますよ。大門と中の橋駐車場に配備されるそうですから。」
「大門と中の橋駐車場?あとで教えてください。」「はい。」
空は晴れ渡り、気持ちいい秋の風がそよいでいた。
「やっぱり高野山は、秋が早いですね~~。」
「秋が来ると、冬は早いですよ。」
みんなも、テーブルの席に座った。由井正雪丸は、しみじみと周りの景色を眺めていた。
「ここは素晴らしいな~~。」
近くの山では、ブナの大樹が高く枝を広げて茂ってた。ブナの大樹の無い部分は、明るいところを好む、ミズナラ、リョウブ、ネジキ、アカシデなどが場所を占拠していた。道の両側では、釣り鐘形の美しい小花を数多く垂れるサラサドウダンの花が風にゆらいでいた。近くでは、ヨシノアザミが、ピンク色の美しい花を誇らしく見せていた。
「あの川の近くに、地味な花をつけているのは何ですか?」
「谷蕎麦とい花です。」
「タニソバ…」
「川の近くや、湧き水が染み出るような山の斜面に見られる花です。」
「詳しいんですね。」
「山育ちなもので。」
「ソバなんですか?食べられるんですか?」
「葉の形が、ソバに似ているだけです。」
「それだけで、タニソバ?」「はい。」
「なんだか理不尽な名前の付け方だな~~。あのピンク色のアザミの花は、よく見かけますね~~。」
「ヨシノアザミです。」
「アザミって、どういう意味なんでしょうね?」
「昔はこのトゲのことをアザといって,アザのある実なのでアザミとなったとかいわれています。ヨシノは発見者の名前です。」
「な~~るほど。まるで植物学者みたいだな~~、カムイさんは。」
「大した知識じゃありません。」
「その知識は、どこから。」
「小さいときから、植物図鑑や動物図鑑を見るのが好きだったんです。」
「な~~るほど。」
ネズミみたいな、白がかった褐色の、ふさふさしたしっぽの小動物が走って行った。
「なんですか、あれは!?」
「ヤマネです。山の守り神です。森の妖精とも言われています。ネズミの仲間ですが、なんでも約五十万年前から生きているとかで、日本国の天然記念物になっています。」
「五十万年前から、そりゃあ凄いや!」
アベが、みんなに温かい緑茶を持って来た。「天野の緑茶です。おいしいですよ~~。」
「みなさん、お茶を飲んだら、発掘の仕事を始めましょう!」
山の守り神ヤマネが、岩陰で人間たちを見ていた。


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あんた、頭が硬過ぎるよ!
">
作画:11さん(どうもありがとう!)


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