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  人間村 作者:六角オセロ
無情の悲しみ
ハルは七本のうちの二本の手を使って揉み手をしていた。「いや~~あ、いい天気ですな~、お彼岸日和ですな~。」
警部は憮然と答えた。「それがどうした!?」
「話し合いにまいりました。」「話し合い?」
「ここは大人同士の話し合いということで、どうでしょう?」
「大人同士の話し合い?おまえは大人か?」「はい!」
「何の話し合いだ?」
「この道を通してはいただけませんでしょうか?」
「駄目だね!」
「どうでしょう、一千万円で?」
「一千万円?買収か?」
「じゃあ、二千万円で?」
「駄目駄目、駄目!」
「え~~い、五千万円で!」
「われわれは誇り高き高野山警察だ。一切の買収には乗らない!」
「そこんところを、なんとかおねがいしますよ、お兄さん!」
「お兄さん?おまえ、俺を馬鹿にしてるのか!?」
「とんでもない!」
「とにかく駄目だ!帰れ!」
「首がかかっているんです。なんとかおねがいします!」
「首がかかってる?」
「このまま黙って帰ったら、わたし廃棄処分になるんですよ。おねがいします!」
ハルは、しくしく泣き出した。今度はシンナーの涙ではなく、水の涙だった。
「なんだ、今度は泣き脅しか?」
「お願いします!」
「おまえがどうなろうと、俺には関係ない。さっさと帰れ!」
ハルは、しぶしぶ帰って行った。
「な~~にが、大人の話し合いだ!ふざけた野郎じゃなくって、ロボットだな~。」
「警部、変なロボットですね~。」
「恐れ入りやの鬼子母神きしもじんだね!」
突然、護摩壇山の方から、大きな泣き声が聞こえてきた。それはそれは恐ろしくけたたましい泣き声だった。

 わ~~~~~~~~ん !

「なんだ、なんだなんだ!?」
「ハルの鳴き声です。」
それは、まるで幼児の泣き声だった。
「どこが大人だ。まるで赤ん坊じゃないか。」
護摩壇山に戻った二騎のハルは、抱き合って大声で泣き合っていた。
その泣き声は、山々に轟きこだましていた。カラスたちが驚いて、夕闇の中を飛び去って行った。月夜の下、この高野山に、この地球に、この特殊な任務のハルは二人ぼっちだった。

 二人ぼっちのハル どこへ行く 二人ぼっちのハルには明日はない もう明日はない
 限られた大地に夢を追った日々 限られた大地に希望を求めた日々 もう明日はない

ちっとも負傷してないハルが慰めた。「もう泣くのは止めよう。お月様に恥ずかしいよ。」「うん!」
二騎のハルは泣くのを止めた。ふと見ると、ゴン太が、まだ燃えていた。二騎はゴンに近づいた。負傷しているハルが言った。
「ごめんね、殺すつもりじゃなかったんだよ。」
二騎のハルは、無常の涙を流していた。それは、ロボット同士にしか分からない悲しみだった。
 ドラゴンルーレットをやってみる 

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あんた、頭が硬過ぎるよ!
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作画:11さん(どうもありがとう!)


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