bio hazard 〜place of promise〜(4/12)縦書き表示RDF


「生存者は?」
静かで小さい声だが部屋中によく響く声だった。
「今は七人ですね…」
小柄の男が答えた。此所は何処かの研究所のようだ。コンピューターから分かるが、日本製のばかりである。とすると此所は日本のどこかとも考えられる。
辺りは電気などもなく、あるのはコンピューターの画面の微かな明かりだけだった。
「七人もいるのか…
あの学校から脱出したか。」
「アンブレラから渡されたのは同じくT-ウィルスですが、極めて効果が弱いようです。また突然変異もあまり少ないと考えられます。」
T-ウィルスとは元々は戦争で不死身の戦士を作るために開発されたのだが、不死身にはなったもののその人間は理性を失い「生ける屍」つまりゾンビとなってしまう失敗作。
「では我々でもう少し研究を続けよう。カインズ社の名に恥じないくらいな。」
『了解。』
研究者達はまたパソコンの画面に向き合った。
「アンブレラからの命令で実験だからな。失敗は許されない。此所にはアメリカの様に強い軍隊はない。あるのは平和ボケしたカスどもだ。」
また彼ら達は闇に消えた。
bio hazard 〜place of promise〜
作:あくぁ



FILE 3


何時もと変わらない夜の市街地の風景。ただ変わっているのは悠介達の心情と夜の不気味さ。悠介達は市街地まで歩いていた。
「なんでこんなになっちまったんだ……」
悠介は呟くように言った。官次郎はそれを聞き逃さずに答えた。
「これは何かの自然現象か?台風とか……
あぁ、あれだ!今流行りのタミフ…」
「カンちゃん!」
悠介は冗談を言う官次郎にきつい口調でいった。
「う、わりぃ…」
「強く言いすぎた。俺の方こそごめん…」
悠介と官次郎の空気が控え目になったとき、理名が口を開いた。
「……っか。」
「どうした水島?」
「新田君が言ったことは間違いじゃないと思う。タミフルとかそんなんじゃくて、何かに触れたり含んだりすると発症する何かのウィルスだと思うの。だから下手に何かに触れたりしないほうがいいと思う………の。」
流石は頭脳明晰と言わんばかり頭だなあと感じた二人だった。
「なるほど、じゃあゾンビが人間を喰うと喰われた方の人間もゾンビになるってわけだな…」
その言葉に悠介と理名は驚いた。
「カンちゃん、なにそれ?」
「ぁ、言わなかったか。俺がゾンビと会ったのは丁度部室の中だったんだ。一匹のゾンビを金属バットで倒した後に一息つこうと思ったら、喰われて死んでいたはずのゾンビが生き返ったんだ。」
理名が言ったことは間違いじゃなかった。例えば、ゾンビが身体中にウィルスがあるとするとする。理名は何かに触れたりするとと言った。ゾンビは人間を捕まえて肉を喰らおうとする。その時に、ゾンビの唾液が人間に触れて体内に侵入。新田が言った通りだと、ゾンビとして発症するのは時間がかかるらしい。生き人であろうが死人であろうが……。
「じゃあ理名が言った通りにもなるな…」
悠介たちは更なる不安に襲われた。
「とにかくだ、市街地を目指そう。デパートにいけば人がいるかもしれない。」
悠介の言葉に誰もが頷いた。
「うわあぁぁ…」
叫び声が聞こえた。またゾンビがいるのかもしれない、三人は直感した。しかし、何故か生存者がいるかもしれないという前向きな考え方があるのだろう。悠介達は走り出した。


着いた時はもう近くの交番が炎上していた。原因は交番に乗用車が突っ込んで炎上したようだ。勿論、周りにはゾンビが数匹たかっていた。何も持っていない悠介達にとっては何も出来ない状況だった。ただ見ているだけしかなかった。
「ううぅぅ……」
すると、ゾンビではない呻き声ではない声が聞こえた。辺りを見回すと、炎上している交番の前に人が倒れていた。
「水島とカンちゃんはここで待ってろ。俺が行く。」
悠介はそう言うと倒れている男の場所に向かっていった。近くには五匹のゾンビが溜まっていた。
「歩けるか!?」
悠介はまず状態を確認した。男は静かに頷いた。
「よし、じゃあ彼処に立っている男女二人の所に向かってくれ。」
男はその場で立ち、二人の場所目掛けて走り出した。ゾンビの動きが遅いのは不幸中の幸いであり、いとも簡単に抜けられた。
「悠介!」
悠介は交番の中を急いで物色していた。
「あった…!」
見つけたのは護身用の拳銃と弾が十発だった。
「今行く!」
悠介はゾンビの間をすり抜け官次郎達の元に向かった。
「何してたんだ?」
官次郎は疑問に思いゾンビを気にしながら悠介に聞いた。
「後で、今は逃げよう。
走れるか?」
男はまた静かに頷いた。そして悠介達は走り出した。
かなりの距離を走っただろう。水島の息が上がってきたようだ。官次郎はその場で止まり、
「もう大丈夫じゃないか?」
と、悠介を止めた。
「そうだな。もうゾンビはこないだろ。まだ住民すべてがゾンビになっていないようだからな…」
悠介は安堵の声をだした。
官次郎は思い出したかのように尋ねた。
「あんた、名前は?」
男は静かに口を開いた。
「…真田幸治だ。職業はカメラマンだ。市街地で何が起こっているのかを調べるためにインスタントカメラを片手にやってきた。」
「わざわざ此方にこられたんですか?ここがこんなになっているのをご存知で?」
「そうだ。」
幸治はあっさりきっぱり答えた。
「理由はなんだ?」
悠介が追い討ちをかけた。
「この災厄を世界中に伝えたい、それだけだ。」
誰もが呆れた。ただそれだけの為に此所にやって来たのだから。
「とにかくデパートを目指しましょう。待ってていても意味がないですから。」
理名が声をかけた。三人は分かったと合図をした。
「まってくれ、悠介。お前彼処で何をしてたんだ?」
すると悠介はポケットから拳銃を取り出した。
「これ。おれ拳銃実際に使ったことあるから。」
「そういえばお前、ハワイで開かれた射撃コンテストで一位だったよな?」
官次郎はいらない経験も此所で役に立つ事を実感した。
四人は歩きだしてデパートへと向かい始めた。


デパートの前は何時もと変わらなかった。
「変わらないデパートなのにこういう状況だと不気味な感じがするな…」
官次郎は呟いた。
「カンちゃん、変なこと言わないでくれよ…。」
「わりぃわりぃ。」
「速く入るぞ。」
幸治はキッパリ言ってデパートの中へ入っていった。
「ちっ、いくぞ!」
悠介達は急いで幸治の後についていった。
デパートのなかは明かりはチカチカ点滅するくらいしかなかった。
「これじゃあ全然分からないな……」
「電力を回復させた方がいいんじゃないか?」
「じゃあ探さなければな…」
「きゃ…!」
理名の少しの叫び声に悠介は反応した。
「なっ!」
理名の首に何かが巻き付いており、そのまま理名の体は宙に浮いていた。
「水島!!」
悠介はとっさに拳銃を取り出した。中にはさっき入れておいた弾丸六発がはいっている。
「んっ…ああぁぁ…!」
顔の表情からうかがえるが、段々と首の締め付けが強くなっているようだ。
「素晴らしい…!
こんな生物がいるなんて!」
幸治は理名のことさえ気にせずおくにいる謎の生物にシャッターをおろしている。
その生物はゾンビとは違い、脳ミソの形がくっきりと現れている頭と目がないのが特徴である。身体は二本足ではなく四肢が特徴。なんといっても長い舌が見るものを威風させる。舌は三メートルゆっくりある。
「おい、お前なにしてんだ!?」
官次郎は幸治を止めようとするが聞かない。時間がたつにつれ理名の表情がけわしくなってくる。
「悠介!こいつがい…」
「静かにしろ。」
悠介は天井に張り付いている生物の頭に標準を合わせた。
「食らえ…!」
次の瞬間、大きな発砲音と共に生物の頭に命中した。
「ピギャァァァァ!」
生物は大きな叫び声をあげて理名を離した。理名はその場に落下したが、官次郎がなんとかキャッチした。
「大丈夫か!?」
「ありがとう……」
悠介はまた生物の頭に標準を合わせてこういい放った。
「死ね。」
言い終わりと共に生物の頭に着弾し頭は吹っ飛び天井から落ちてきた。そこで絶命した。
「ふぅ……」
悠介が一息ついた時だった。
「お前なにしてんだ!?」
官次郎は怒りの声をあげた。
「何って、シャッターをおろしただけだが?」
「てめえ…!」
官次郎は拳を上に上げたとき理名が入ってきた。
「大丈夫だから…ねっ。
結局私助かったんだから大丈夫!ほら、元気だし!」
「コイツがやったことが許せねえんだよ俺は!」
官次郎は幸治の胸ぐらわつかんだ。その時、悠介が
「カンちゃん、今は殴っても仕方がない。水島が無事だって言ってるなら其処までだ。」
官次郎は少し躊躇しているときに幸治は口を開いた。
「だ、そうだ。」
官次郎は幸治から手を離した。官次郎は何か言いたそうだったが必死で堪えていた。
「真田さん、俺たち集団と行動している以上助け合いは不可欠です。だから、もしあなたが勝手なことをした場合、何を言っても俺があなたを殺します。」
「……ふん。」
悠介のことばに辺りは凍りついた。悠介からあんな言葉が出るなんて誰もが思わなかっただろう。
「以後気を付けるよ、天宮くん。」
「よろしくお願いします。」
一通り話が着いたところで理名が声をかけた。
「奥に進みましょう。ここで立ち止まっていては危険です。」
理名の言葉の通り、四人は入り口に鍵をかけて2Fへと向かった。


やっと三話目です^^;
長いようで短いようですが。字間違いはこれから気を付けます(゜ω゜
じゃあキャラ紹介♪




真田幸治 26歳

カメラマン。どんな事件もその場所に向かいシャッターをおろし続ける冷酷な人間。
性格は先程申した通り、冷酷でかつ無愛想。見た目からではあいて心がわからない。
髪型は七三分け。顔は眼鏡をかけているマニアックそうな顔。
実はなにかの為にシャッターをおろし続けている。



以上♪では…











ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP


小説家になろう