参章 女の初恋は、大抵失恋で終わることが多い!人生って悲惨だ!!!!
高杉・・・・晋助。晋助!!銀・・・ちゃん?ヅラ・・・・坂本ぉ・・・皆・・・どこ?
「・・−い。・・み」
え?誰??
「あや・・・」
誰?
「綾美!」
「あ!」
目が覚めた時、綾美は布団の中にいた。道場で銀時と話していて、キスして、その後に倒れてしまったんだ。
「ん・・・・土方副長」
「おい、大丈夫か?」
「はい。大丈夫です」
「そうか」
沈黙が降り立った。
「あの・・・・副長?」
「なんだ?」
「・・・・・いえ。なんでもありません」
「そか。・・・幾野寺」
「はい?」
「敬語」
「?」
「敬語、やめろ」
「でも・・・・」
「やめろって!」
綾美は土方の怒鳴り声に身を震わせた。土方はハッと我に返り、誤った。
「・・・わりィ」
「いえ。・・・・・何か、気に障ることを・・・・私がしました?」
「・・・・たろ」
「え?」
「キス・・・してたろ?」
「!!!!!?????・・・・・見てたの?」
「あぁ」
綾美は顔を伏せ、指先で唇の輪郭をなぞった。すると、タバコを灰皿に押し付け、土方の手が綾美の髪へと伸びた。ゆっくりと髪ゴムを解いて、その髪に口付けした。
「え・・・?」
「・・・・」
「ひ、土方さん!?」
「・・・・なんだ?」
「何してるんですか?」
「・・・・俺の女だっていう証拠をつけてる」
「!!!!ひ、土方さ・・・!!」
土方の唇は首筋へと移動し、紅い花を無数に咲かせた。ゆっくりと唇を離し、意地悪そうに笑ってみせた。
「これで、万事屋のヤローも近寄ってこねぇだろ?」
「//////いっぺん死ね!!!」
綾美は顔を真っ赤に沸騰させ、枕を土方のほうに投げた。枕は土方の顔面を直撃し、そのまま倒れた。綾美は両手で顔を覆ってその場から逃げた。一人取り残された土方は、寝転がったままで、さっき自分のした事を頭の中で整理した。そして、綾美以上に顔を真っ赤にした。
「何やってんだ?俺」
「ひ〜じ〜か〜た〜。死ね〜」
「ゲッ!てめ・・・総吾!!!」
「死ねぇぇぇ!!!土方ァァ!!!!!」
「ぎゃぁぁぁぁ!!!!!!!」
その後、土方は総吾にずっと追いかけられ、血祭りにされそうになったらしい。それを止めたのが、綾美自身。
「もーっ。いつまでやってるんですか?早くその刀とバズーカをしまってください。沖田さん、十四郎さん」
「「「「「何ィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!!(隊士全員と総吾)」」」」」」
「え?どうしました??」
「い、幾野寺!てめ・・・今・・・」
「はい!私、中途半端なの嫌いなの。恋人成立なら、キッチリと名前で呼ばせてもらいます」
「土方ァァァァ!!!!!!!!!!」
「副長ォォォォ!!!!!!!!!!」
「トシィィィィ!!!!!!!!!!」
その夜、暗殺の恐れがあったため、一睡も出来なかった土方であった。
翌日。恋人宣言をしに土方と綾美は、万事屋銀ちゃんへと足を運んだが・・・・。
「綾美ィィィィ!!!!!!!!!!!!お父さんは許しませェェェん!!!!!!!!!」
「どぁれ(誰)が、お父さんじゃァァァ!!!!!!!!!!!!!」
「・・・・・」
「十四郎さんも言い返してよぉ!!!!」
「「「と、と、十四郎さん!!!!!!!!!!!!!!!???????」」」
その呼び方には、銀時、神楽、新八が同時に驚いた。
「綾美ちゅぁん!!!!!!!!!!!銀さんを見捨てないでェェェ!!!!!!!!!」
「黙れェェェ!!!!!この甘党天然パーマァァァ!!!!!!!!!!!!!!!」
「ぶぎゃっ!!!!」
綾美の鉄拳は見事命中。銀時はその1発で気絶した。その強さに流石の土方も唖然。
その日の夜。攘夷浪士たちの密会を潰しに、真選組が動いた。出遅れた綾美は、裏路地に立ち尽くしていた。そして、後ろの懐かしい気配に身動き1つ取れなかった。
「あ・・・・・、高杉?」
「ククク。久し振りだな、綾美」
「っ・・・・、旧友に刀向けるなんて、随分と最低な男になったわね。高杉」
「『晋助』って呼ばねぇのか?」
「るさい。アタシは真選組の隊士で、土方の恋人の幾野寺綾美よ。もう弱いアタシじゃない。なめないで」
ボタッ
高杉の足元に血液が滴った。綾美は後ろから向けられた刀を素手で握っていた。
「ほぉ・・・威勢の良い女になったじゃねぇか」
「んんっ!!」
顔を無理やり向けられ、深く口付けされた。無理やりこじ開けられた口の中を舌がどんどん犯してゆく。
「んっ・・・やだっ・・・しん・・・す・・け・・!」
「綾美。テメーは俺の女だ。その副長さんにやらねぇよ」
「んっ・・・・んぁ・・・!!」
「綾美!どこだー!!」
その時に響いたのが、土方の声だった。高杉は舌打ちして、そっと逃げていった。綾美は力が抜けて、その場に座り込んでしまった。
「くそっ・・・・!晋助ぇ・・・」
「綾美!・・・・その手・・・どうした?」
「っ・・・・、壊しても・・・・変わらないのに・・・」
「綾美?」
「晋助のバカ」
「は?」
「・・・・トシ、帰ろ」
「お、おい!と、トシって・・・」
その夜。食事も摂らずに、綾美は部屋に戻ってしまった。そして、誰もいない庭の池の前で、綾美は首からぶら下げていた懐中時計を無理やり引きちぎって、池に捨てた。
―――・・・・・。
「やるよ」
「え?・・・・これって、いつも晋助が大切にしてた懐中時計じゃん!ダメだよ!!」
「いいよ。どうせ、もう帰ってこねぇかもしれねぇし」
「・・・・酷い。アタシを一人にする気?」
「・・・・」
「絶対帰って来い」
「・・・・あぁ」
―――・・・・・。
ゆっくりと池に沈んでいく懐中時計を見送り、涙を流しながら笑った。
「バイバイ。アタシの愛した高杉晋助」
そして、戦いは始まった。初恋は、悲惨に幕を閉じた。 |