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命燃え尽きて
作:朝霧弥生



二ノ舞 「東 結城」



俺は県立高校へ通う、高校生だった。
友達も普通にいて、成績も並。
俺は元々体が悪くて、よく学校を休んで出席日数が足りるかどうか微妙なところだったが、まあまあ普通に生活していた。

家族はいない。
別に一人暮らしというわけではない。
俺は俗にいう捨て子だった。

生まれた時にすでに親はなく、物心ついた時は児童養護施設にいた。
施設長の話では、俺は公園のベンチの下で捨てられていたのを地元の人が見つけて近くの病院へ搬送した。
その時、11月の寒い日で俺は生まれて24時間も経っていない赤子だったそうだ。
俺の両親は、まったく痕跡を残さなかったそうで誰が生みの親なのかはわからない。
 
つまり――完全な「孤児」なわけだ。

それから、乳児園へ預けられそのまま誰に預けられることもなく児童養護施設へ行った。
そこで13歳まで、俺は虐待を受け続けた。

施設職員から殴られたり、蹴られたり、上級生からも同じような暴力を振るわれ続けた。
飯を一週間近く、ろくに与えられなかったこともあるし性的な嫌がらせも受けた。

理由はわからない。
ただ、理不尽な暴力を振るわれていたのだ。


その虐待が3歳から13歳まで……つまり10年間も続いた。
なぜここまで続いたのかというと、児童相談所の保護司が年に数回しかこなかったことと、俺が誰にも知らせなかったことだった。

何故知らせなかっのかというと、慣れてしまったのだ。


小さい時は状況をうまく掴めなかったし、数年間もあれだけの暴力を振るわれていたのだ。
あれが当然のことなんだな、と思っていたのだ。

俺の保護司が変わった時、その新しい保護司が痣の後を見つけたのだ。
その保護司は、とても人情に溢れた人で人一倍に正義感が強い人だった。

仕事の合間を見つけて、俺のところへ足を運んでくれて虐待を見つけたときは自分のことのように激怒した。

すぐにその施設から離されて、その保護司の父母の家に養子として預けられた。
元々、その保護司も養子だそうで二人はプロ中のプロの里親だった。

俺はとても可愛がれた。
二人は俺にすべての権利を与えてくれたし、俺の心の傷を優しくとってくれた。
二人はわが子のように俺を育ててくれて、俺は初めて優しさというものを知った。

今は二人からは離れて高校へ通っているが、その保護司のアパートでお世話になっている。



東 結城ひがし ゆうき……、東という名は二人の名字で結城という名は俺の元々の名。
これが俺だった。












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