挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
くま クマ 熊 ベアー 作者:くまなの

クマさん、異世界を楽しむ

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

53/428

49 (フィナ視点 その6)

 買い物から帰ってくるとユナお姉ちゃんはいませんでした。
 帰ったそうです。
 まだ、お礼が言い足りないのですが、
 この買ってきた食べ物もユナお姉ちゃんのお金なのに、それもお礼を言ってません。
 今度会ったときに忘れずに言わないといけません。 
 そして、お母さんとゲンツおじさんの二人を見るとなぜか顔を赤くしてました。
 どうしたのでしょうか。

「えーと、フィナ、シュリ。その……なんだ。新しいお父さんいらないか?」
「お父さん?」

 ゲンツおじさんが変な事を聞いてきます。
 お父さんは死にました。
 新しいお父さんとはどう言う意味なのでしょうか。

「わかりません。わたしお父さんのこと覚えてませんから、お父さんが欲しいかと聞かれても……」
「分からない」

 シュリも首を傾げます。
 ゲンツおじさんが頭を掻いて、わたしたちの方を見ます。

「おまえたちの母さんと俺が結婚することになった。フィナ、シュリ、認めてくれるか?」

 結婚?

「俺がおまえたちの父さんになりたい。おまえたち3人を守って行きたい。クマの嬢ちゃんほど頼りにならないと思うけど、俺にお前たちを守らせてくれないか」
「ゲンツおじさん?」
「フィナ、シュリ、ゲンツがお父さんじゃ駄目かな?」

 お母さんが聞いてきます。
 よくわかりません。
 でも、

「お母さんを幸せにしてくれるなら」

 シュリも頷いてました。

「ああ、幸せにするよ。もちろんお前たちのことも幸せにしてみせる。そのありがとう。フィナ、シュリ」

 ゲンツおじさんが抱きしめてきます。
 お母さんとゲンツおじさんは嬉しそうでした。

 それから大変でした。
 元気になったお母さんがベッドから起きだそうとします。
 だから、起き出そうとするお母さんをベッドに寝かしたり、
 料理を作ろうとするお母さんをベッドに寝かしたり、
 掃除をしようとするお母さんをベッドに寝かしたり、
 出かけようとするお母さんをベッドに寝かせます。
 ユナお姉ちゃんにしばらくは安静にするように言われてます。
 二度とお母さんを苦しませる訳にいきません。
 シュリにお母さんを見張ってもらいます。
 シュリもお母さんと一緒にいて嬉しそうです。

 あと、ゲンツお父さんは4人で一緒に住む家を探しているそうです。
 そのため少しずつ引越しの準備をしなくてはいけません。

 お母さんの病気が治った数日後、新しい家も見つかり、引っ越すことになりました。
 ユナお姉ちゃんにお母さんが動いても良い許可をもらました。
 引っ越し当日、ユナお姉ちゃんも手伝ってくれることになりました。
 本当は引越しはお金と時間がかかるものです。
 荷物を運び、台車、リアカーを借りて、何度も何度も往復をしなくてはいけません。
 でも、ユナお姉ちゃんのアイテム袋は何でも、どんな大きさでも、どんな量でも入ります。
 前にタイガーウルフを討伐に行ったとき、家が出たり、入ったりしたのは驚きました。
 そんなユナお姉ちゃんがどんどん荷物をクマさんの口に入れていきます。
 家の中の荷物は前もって準備もしていたおかげもあって午前中に全て無くなりました。

 次にお父さんの家に行きます。
 凄かったです。
 汚かったです。
 ごちゃごちゃしてました。
 お母さんが凄く怒ってました。
 お母さんはわたしとシュリ、ユナお姉ちゃんに先に新しい家に行って片づけを頼みました。
 わたしたちは新しい家に向かいます。
 家に着き、シュリに掃除をお願いします。
 わたしはユナお姉ちゃんに家具やベッドを出してもらいます。
 本当なら、手でベッドを一階から二階に運ばないといけないのをユナお姉ちゃんがクマさんから出すだけで終わります。
 ユナお姉ちゃんは荷物を出し終わるとお父さんの家に向かいます。
 シュリと二人で片づけを頑張ります。

 日が暮れ始めたとき、お母さんたち3人がやってきました。
 そして、食事の話になりました。
 でも、家の中はまだ、片付いてなく、食事が出来る状態ではありませんでした。
 それでお父さんが食べに行こうと行ったら、お金が勿体無いとお母さんに叱られていました。
 結局、ユナお姉ちゃんの家にお世話になることになりました。
 どうして、ユナお姉ちゃんはこんなにやさしいのでしょうか。


 食事を食べて、ユナお姉ちゃんの家に泊まることになりました。
 泊まることになったわたしたちは、引越しで汚れたわたしたちをお風呂に入れさせてくれました。
 ユナお姉ちゃんの家のお風呂は大きくて、4人で入っても大丈夫です。
 あと、クマさんの口からお湯が出ます。
 お父さんを除いた女4人一緒にお風呂に入ります。
 ユナお姉ちゃんの体はすらっとして細く、綺麗です。
 腰以上に伸びる黒髪が特に綺麗です。
 わたしも伸ばせば綺麗になるかな。
 お風呂に入ると、お胸の話になりました。
 ユナお姉ちゃんはボン、キュッ、ボンになるとか言ってました。
 ボン、キュッ、ボンってどんな意味なんでしょうか。
 わたしはユナお姉ちゃんぐらいの胸の大きさでいいと思います。
 よく、大人の大きな胸を見ますが邪魔ではないのでしょうか。
 わたしは自分の胸を見ながらお母さんに聞きました。

「わたし、大きくなりますか?」

 なぜか、ユナお姉ちゃんがお母さんの胸とわたしの胸を見ます。

「夢を持つのは自由よ」

 そんなことを言いました。

「なんか、酷いことを言われた気がするわ」

 そんなユナお姉ちゃんの言葉にお母さんが少し怒っています。
 そして、お母さんはわたしの方を見ます。

「心配しなくても大丈夫よ。フィナの胸は大きくなるわよ」
「わたし、ユナお姉ちゃんぐらいがいいです」

 そう言った瞬間、ユナお姉ちゃんに抱きしめられました。
 なぜか、感激してます。
 よくわかりません。

 風呂から上がると、次にお父さんがお風呂に入ります。
 その間に髪の毛を乾かします。
 ユナお姉ちゃんの髪は長くて乾かすのが大変そうです。
 わたしが髪の毛をタオルで拭いていると、ユナお姉ちゃんが筒状の変な形の道具を持ってきました。
 ユナお姉ちゃんが後ろを向くように言うので素直に従います。
 すると、後ろから温かい風が吹きました。
 わたしは驚いて変な声を上げてしまいました。
 ユナお姉ちゃんが言うには温かい風を出して、髪の毛を乾かす道具だそうです。
 その風は温かくてとても気持ち良く、あっという間に髪の毛が乾きました。
 次に妹のシュリ、お母さんの順番に乾かし、最後にユナお姉ちゃんの髪を乾かします。
 こんな便利な道具を持っているユナお姉ちゃんは凄いです。

 みんなの髪の毛が乾いたころ、お父さんもお風呂から出て来ましたので、引越しの疲れもあり寝ることになりました

 お父さんは一人、わたしと妹、お母さんは一緒に寝ます。
 そのときにユナお姉ちゃんが分からないことを言ってました。
 お母さんとお父さんが一緒に寝ると布団が汚れるから、一緒に寝ちゃ駄目とか言ってました。別々なら汚れないのでしょうか。
 今度、お母さんに聞いてみることにします。

 翌日、一人ベッドから起きだします。
 お母さんとシュリは寝ています。
 二人を起こさないように部屋から出て1階に降ります。
 朝食を作っているとお父さんが1階に降りてきました。
 お父さんは朝食を一人で先に食べると、仕事に行きました。
 ギルドの仕事は早いです。
 お父さんが仕事のため家を出ると、それと入れ違いにユナお姉ちゃんが降りてきます。
 朝食の準備も出来ているので寝ている二人を起こしに行きます。
 4人で朝食を食べていると、ユナお姉ちゃんが変なことを聞いてきました。

「卵ってどこに売っているの?」

 卵って鳥さんの卵のことでしょうか。
 そんな高級品、普通の店では売ってません。
 そのことを教えてあげると残念そうな顔をしてました。
 そんなに卵が食べたかったのでしょうか。 
 朝食を食べ終わると、引越しの片づけをするために新しい家に帰ります。


 新しい家に戻り、3人で手分けをして片づけをします。
 シュリは小さいもの片付けと掃除。
 わたしとお母さんで大きめな物を片付けます。
 お父さんは仕事なので仕方ありません。
 わたしたちの家から持ってきた物はすぐに片付いたのですが、お父さんの家から持ってきた荷物が適当に箱に入れられているため、片づけが大変でした。
 でも、家族で協力し合って引越しが終わりました。
 これも、全てユナお姉ちゃんのおかげです。
 ユナお姉ちゃんに出会って全てが変わりました。
 おいしいご飯が食べられ。
 元気なお母さん。
 新しいお父さん。
 全部、ユナお姉ちゃんのおかげです。

+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ