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くま クマ 熊 ベアー 作者:くまなの

クマさん、異世界に来る

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7 クマさん、武器屋に行く

 フィナに案内をしてもらう前にステータスの確認をする。
 先ほどの冒険者との戦いでレベルが上がった気がするんだよね。
 クマパンチの威力が上がっていたし。

 名前:ユナ
 年齢:15歳
 レベル:8
 スキル:異世界言語 異世界文字 クマの異次元ボックス クマの観察眼  

 装備
 黒クマの手(譲渡不可)
 白クマの手(譲渡不可)
 黒クマの足(譲渡不可)
 白クマの足(譲渡不可)
 クマの服(譲渡不可)
 クマの下着(譲渡不可)


 やっぱり、レベルが上がっている。
 あと、変なスキルが増えている。

 クマの観察眼
 フードのクマの目は道具や武器の効果を見ることが出来る。
 フードを被らないと効果は発動しない。

 とーーーーっても役に立つスキルだけど。
 なんで、わたしがレベル上がっているのに、クマにスキルが付くのよ!
 もう、この世界で生きていくならクマの格好を一生着ないといけないかもしれない。

「ユナお姉ちゃん?」
「ああ、ごめん。なんでもないよ。それじゃ行こうか」

 フィナの案内で武器屋に向かう。

「ユナお姉ちゃんはどんな武器を買うの?」
「うーん、まだ決まってないけど、とりあえず剣とナイフは欲しいわね」
「そう言えば、ユナお姉ちゃん武器持ってないの?」
「あるよ。(ひのきの棒が)」
「そうだよね。武器も持たずに森の中を歩くわけないよね。なら、どうして、武器屋行くの?」
「そ、それは、掘り出し物があるかもしれないでしょう。あとは自分に合った武器があるかもしれないし。それで、これから行く武器屋ってどんなところなの?」

 秘技! 困ったら話を逸らす! 

「ゴルドさんがやっている武器屋さんだよ」
「ゴルドさん?」
「ギルドに保管をしてある武器を管理している人なの。わたしが持っているナイフもゴルドさんにもらったんだよ」
「くれたの?優しい人だね」
「『これは捨てる奴だ。貴様にやる』って言って渡してくれたの」

 ツンデレ?

「それにギルドに保管してある武器を見に行ったときに、わたしのナイフも『ついでだ』って言って研いでくれるんです」

 ツンデレ確定。

「ここだよ」

 フィナは一軒の建物の前に立つ。
 剣の絵が描いてある看板がある。
 防具は売って無いのかな?
 店の近くに来ると中からカンカンカンと音が聞こえてくる。
 武器を作っているのかな。
 フィナを先頭に店の中に入る。
 中に入ると背の低い女の子が迎えてくれた。
 武器屋って言えばドワーフだけど、ドワーフかな?普通の子供かな?
 判断に悩むところだ。

「あら、フィナちゃんいらっしゃい。ナイフでも研ぎに来たの?」
「いえ、今日はユナお姉ちゃんの案内です。武器が欲しいそうなので、ゴルドさんを紹介しにきました」
「あら、お客様を案内してくれたのね。ありがとうね」
「ユナお姉ちゃん。ゴルドさんの奥さんのネルトさんです」

 はい、ドワーフで決定!
 もしくは、ロリコンの犯罪者です。 

「あんた、わたしのこと変な目で見なかったかい」
「いえ、もしかして、ドワーフなのかなと思って」
「そうだよ。ドワーフだよ。もしかして、ドワーフを見たことないのかい」
「はい、初めてです」

 合法です。
 ロリコン歓喜です。
 わたし、女だから関係ないけど。
 もし、わたしじゃなく、ロリコンがこの世界に来たらドワーフ危なかったな。

「それじゃ、仕方ないね。珍しい格好をしたお嬢さん」
「ユナです。よろしくお願いします」
「それで、どんな武器が欲しいんだい?」
「まだ決まっていないので武器を見させてもらってもいいですか?」
「初心者かい。もちろん、いいわよ。旦那は今、手が離せないから会うことはできないけど、ゆっくり見ていって構わないよ」

 店の奥でカンカンと音が聞こえる。
 仕事をしているのだろう。
 まあ、剣を買うだけなので会う必要はない。
 フィナは残念そうな顔をしている。
 会いたかったのだろう。
 わたしは許可をもらったので店の中にある武器を見ていく。
 近くにある剣を取ってみる。
 重く・・・・ない?
 クマのおかげ?
 試しにクマのてぶくろを外して持ってみる。
 はい! 持てませんでした!
 持ち上がりますが、持ち上がるだけです。振り回すことなんてできません。
 改めてクマのてぶくろを付けて剣を持つ。
 軽い・・・・・・
 もう、クマ無しでは生きていけません。
 ついでに、クマの観察眼を使ってみる。

 鉄の剣、スキル:なし

 他の剣も同じように確認していく。

 銅の剣、スキル:なし

 鉄の剣、スキル:なし

 鉄の剣がメインの武器屋かな。
 悪い物は売っていないし、掘り出し物も見つからない。
 ゲームや小説なら、伝説の錆びた剣とかあるんだけど。
 とりあえず、片手で持ちやすそうな剣を選ぶ。

 鉄の剣、スキル:なし

 どれが良いのか分からないので、この剣に決める。

「あと、ナイフも見たいんだけど」
「剥ぎ取り用かい?」
「それもあるけど、投げナイフかな」

 石の代わりに投げたい。 
 ネルトさんは小さなナイフを見せてくれる。

「百本ありますか?」
「そんなにかい?」
「無かったら、ある分だけでいいけど」
「あるけど、ちょっと待っておくれ。奥にあるから持ってくるよ。でも、百本も使うのかい」
「魔物を倒すのに便利っぽい?」
「いくら投げナイフが安いからって買いすぎじゃないかい」
「安いの?」
「投げナイフは、基本使い捨ての場合が多いからね。鉄くずで作るんだよ。想像してごらん、森の中でも魔物と動きながら戦い。投げナイフを使って、終わった後にどこにナイフが落ちているかわからないだろう。突き刺さっているならともかく、弾かれたり、外れたり、刺さったあと落ちるかもしれない。だから、基本、投げナイフは使い捨てなのさ。だから、剥ぎ取り用なのかいと聞いたんだよ。もちろん、戦闘用のナイフもあるよ」

 わたしが初心者の冒険者だと知ってか、こと細かく教えてくれる。
 とってもありがたい。

「それじゃ、一応、剥ぎ取り用のナイフもください」

 使うかは未定だけど。

「あいよ」

 投げナイフよりも切れ味も丈夫そうなナイフが出てくる。
 必要ないかも知れないけど、あって困るものではないので購入しておく。

「えーと、全部で・・・・・・」

 指定された金額をクマのアイテムボックスから取り出す。
 クマが財布と思っているのか何も言ってこない。
 お金を受け取るとネルトさんは奥の部屋から数回に分けてナイフを持ってくる。

「それで、いつ取りに来る?」
「今、持って帰りますよ」

 クマの口の中に百本のナイフをしまっていく。
 最後に剣と剥ぎ取り用のナイフをしまう。

「そのクマの人形、アイテム袋なのかい?」

 驚いたようすでクマを見てくる。

「アイテム袋?」

 聞きなれない言葉で首を傾げる。
 ゲームの世界では数量制限は合っても重量は関係なく持ち運べた。

「アイテム袋はアイテム袋さ。袋によって制限があるが物を入れて運べる便利な袋さ。商人やわたしたち鍛冶屋のような重い荷物を扱う人間にとっては便利な袋さ」
「アイテム袋は珍しいですか?」
「そんなことも知らないのかい」
「これは知り合い(運営)からの貰い物なんです。だから、ちょっと知らなくて」
「気前がいい人もいたんだね。珍しいかいと聞かれればとくに珍しい物じゃない。アイテム袋の価値は入る量によるからね。ピンからキリだけど物が入る量が多いほど価値は高くなっていくよ。ただ、嬢ちゃんみたいな、クマのアイテム袋を見たのは初めてだったから、驚いただけさ」

 このクマ、アイテム制限あるのかな?
 まあ、入らなくなったら別にアイテム袋でも買えばいいだけだ。

「でも、ユナお姉ちゃん、そんな便利な物があったなら、ウルフを運ぶとき、使えばよかったじゃない?」

 ウルフの素材を時間かけて運んできたことを思い出したのだろう。

「あのときは、迷子になっていて混乱して忘れていたのよ」

 上手い言葉が思い浮かばず、その場を誤魔化す。
 実際に異世界に来たばかりで混乱をしていたのは事実だ。

 剣と投げナイフ、剥ぎ取り用のナイフを購入したので武器屋を出る。
 次は洋服(下着)を買いに行こう。

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