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Chapter:02 実力
Episode:09 実力
◇Rufeir
 例の事件から数日過ぎて、野外訓練が始まった。春も過ぎて暖かくなると、この訓練が本格化する。
 内容は、学年によって違うらしい。あたしのところだと、今年でやっと偵察を教わるくらいだ。
 ただ今日は人数が足りないとかで、急遽上の学年の訓練に編入されたから、わりと本格的だ。
 もっとも実戦って、訓練とは桁違いだけど……。

「えっと、今日って、インドア?」
「らしいな。昨日先輩に聞いたら、そう言ってたぜ」
 ようするに屋内ってことなんだろうけど、じつはあたし、インドアはあんまり経験がない。
「イマドはやったこと……あるの?」
「二回だけ、まねごとならな。人数足りねぇって、去年の夏前に放り込まれてさ」
 なんかしょっちゅう、こういう人数調整はあるみたいだ。

「何、したの?」
「あんときゃただの、見張りだったからなぁ。つか下の学年が行ったって、そーゆー場所っきゃ回さねぇよ」
「そうなんだ」
 その辺は学院側も、ちゃんと考えてるらしい。

 イマドがわりと簡単に、いっしょに参加する話になったのも、これで分かった。経験があるなら話は別だ。
 ほんとうのことを言うと、最初はあたしは断った。けど教官が何度も頼んできて、最後に「イマドもいっしょに参加させる」と言ってきたから、OKしたのだ。

「学院って、野外は少ないの?」
「先輩の話じゃ、半々って感じだなー。まぁうちの先輩たち、けっこう警護とかの依頼、来るしな」
 たしかにシエラからの傭兵は、警備みたいなことまでこなすので有名だ。だからこの手の訓練も、よそと比べたらずっと多いんだろう。

 しかも今回は、ちゃんと上級生と組んでやることになっている。
 つまりただ単に突入するだけじゃなくて、上級生にとっては「どれだけ部下を上手く使えるか」、あたしたち下級生にとっては「上官の命令をどれだけ的確にこなせるか」まで、見られるってことだ。

「どの先輩と当たっかな」
「あたしに、聞かれても……」
 でも誰と組むかは、あたしもけっこう心配だった。世の中意外だけど、相性で物事が左右されることは、思ってるより多い。

 そうこうしているうちに、班分けの発表が始まった。
 次々と名前が呼ばれていく。
「俺ら最後だろな」
「そう、思う」
 そんな話をしてたら、ロア先輩を見つけた。向こうもあたしが分かったらしくて、手を振ってくれる。



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