ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
Chapter:02 実力
Episode:17
「えぇ〜! よりによって、あいつに知られたわけ?!」
 部屋へ戻ってきたロア先輩に昼間のことを言うと、イマドとほとんど同じリアクションをした。
「やっぱり……まずいですか?」
「多分学院内じゃ、いちばんヤバい相手だね」

 それを聞いて、気が重くなる。もしこれで家になにかあったら、完全にあたしのせいだ。
 ともかくことの次第だけは連絡しようと、端末を立ち上げる。
 その時、ふと思いついた。

「ロア先輩、タシュア先輩のラストネーム、リュウローンですよね?」
「そだけど?」
 ロア先輩、タシュア先輩と同じクラスなだけあって即答する。

 リュウローン。その名にあたし、聞き覚えがあった。たしか、どこかの研究者と同じだ。
 その人はもう亡くなってて、でも子供向けに易しく書いたこの人の本を、読んだことがある。
 あと、研究にまつわるおかしな噂を、ファールゾンから聞いたことがあった。
 それがとても……気になる。

 それも踏まえてざっと経緯を書いたうえで、問い合わせ事項も付け加えて、伝言を魔視鏡から送ろうとした、その瞬間。
「だめっ、ルーフェ! そっち監視されてる!!」
「え……!」

 思わず驚いて、魔視鏡から手を離した。
 ロア先輩が隣の自分の機で、なにやら操作を始める。
「ったく、どこまで根性ひん曲がってんだか……あ、逃げられた!」
 先輩が悪態をつきながら立ちあがったけれど、あたしはもう聞いてなかった。

 身体が冷たくなる。
 怖い。
 まるで心臓を掴まれたみたいだ。

「ルーフェ?」
 あたしの様子に気がついたらしく、先輩が声をかけてくる。
 けど、答えることさえ出来ない。
 訓練のときみたいに、また吐き気がして、あたしは口元を抑えた。

「ちょ、ちょっと大丈夫? 気持ち悪い?!」
 先輩の慌てた声。
「立てる? こっち来て……ほら、いいから吐いちゃって」
 抱えられるように連れて行かれた洗面所で、あたしは吐いて倒れた。



Web拍手 ←Web拍手です

FT小説ランキング  毎日OK:FT小説ランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票
 順位だけ見たい方はこちら

NEVEL Ranking  月に1回:NEWVELランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票


◇イラストいろいろです。随時募集中です♪◇
シエラ学院制服  Blue Ocean  ルーフェイア・シリーズ

自サイト美術室はこちら
掲示板はこちら。お気軽にどうぞ♪


筆者サイト
↑筆者サイトへ
最新話へのリンク、改行なし版等があります


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。