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「神眼の勇者 ― Ragnaløg《ラグナログ》 ―」、2014年の「小説家になろう」生活を振り返る 

「神眼の勇者 ― Ragnaløg(ラグナログ) ― 」作者:ファースト(《》の表示がおかしくなるので、タイトル表示を一部、変えています)


不登校かつ引きこもりがちのマコトが異世界に召喚される。

だが、召喚した女神アステナからは、英雄・勇者の素質がないから不要だと判断される。

そして、地球に還してもらうこともできず、どこともしれない草原に転移させられる。

途方に暮れるマコトが街道を歩いていると、目と足の悪い老婆に出会う。

老婆に親切にするマコト。

実はその老婆は、他の女神リアナが人々を試すために変身した姿だった。

女神リアナから、『神眼』の力を授かるマコト。

過去や未来を含めて、様々なモノを ”視る” ことができるようになったマコトは、異世界で冒険者として生きていくことになる。

http://ncode.syosetu.com/n1010ce/(作者退会)



 この作品の冒頭を読み返してたんですが、ちょっと切ないスタートだなと思ったりする。

 とはいえ、文字通り、すぐに捨てる神あれば拾う神的展開になるのですが、なろうの作品ってテンプレを踏襲するとこういう展開になりやすい。


 でも、この展開は読者のある感情を呼び起こすことになる。

 どんな人でも、自分の力不足や何かでこういうつらい目に会って無力感を感じることは良くあるし、それゆえ、主人公についつい感情移入してしまう。


 特になろうの読者のボリュームゾーンである20代に若者は、自分の能力、才能をまだ把握できていないことが多く、逆に自分の才能も何となく見えてくる頃でもある。だから、こういう主人公の境遇には共感したくなる。


 起承転結だと「転」から入っていくという今までの小説作法では考えられないものだけど、実は「いきなり最終回」という漫画企画を考えた編集者の方がいて、人気漫画の最終回を集めた漫画本が出たことがあったのだ。


 僕はこの漫画本に衝撃を受けて、起承転結の「結」から始まって「余」(後日談)に行ってしまうという展開の短編を書いた。この作品には本編が存在しない。作品のラストと後日談だけだったりする。


ヴァ-サス7 ラストメッセージ

http://ncode.syosetu.com/n3969bx/



 話が逸れたので元に戻すと、なろうの作品ってテンプレの冒頭の展開は読者が非常に感情移入しやすくて、作品世界に入りやすいというのは確かです。



 最近、気づいたのですが、実はファーストさんはかつて違うペンネームでなろうで小説を書いていた時代があって(本人も活動報告で書いていますが)、その頃、僕はお気に入り登録していて一、二度ぐらい?コメントを書いたように記憶しています。


 書いてる作品は非常に面白く、なろうでウケそうなタイトルと文章も良かったのですが、評価も高かったと思います。でも、もう一息の所で伸び悩んでた時代で、作品を書いていることに迷いがあった頃だったように見えました。


 でも、今のファーストというペンネームにしてから、「神眼の勇者 ― Ragnaløgラグナログ ― 」「ぼっち転生記」なども書籍化が決まって、いつのまにか人気作家になってたようです。


 いつのまにwという感じなのですが、なろうというのは半年~一年ぐらいやれば適性があるかどうかはすぐに分かるし、一、二年でブックマークが100超えないとか、数千ブクマぐらいまでブレイクしなければ、ラノベ系の出版社からスカウトが来てというデビューはないというのは明らかです。非常に結果が分かりやすいです。



 とはいえ、そんな順調にいく人は一握りで、それでも小説家になりたい、作品を書きたいと思うなら、そのまま続けてもいいと思いますし、新人賞に応募するにしてもなろうにいることにはメリットの方が多いと思います。孤独ではないしね。そもそもアマチュアのための趣味的な小説投稿サイトなんだから、それが本来の姿なんだよね。


 でも、小説家になろうに来る動機は書籍化作家になりたいというものも多いけど、新人賞に応募する合間の息抜きと考えた方がいいように思います。



 実は少数派が徒党を組んでランキング操作をしてしまうのが、今の評価経済社会、ランキング社会の実体でもあって、これは資本主義社会、選挙の投票率問題とも構造は似てたりします。


 どういうことかというと、自民党は有権者の30%の組織票を持ってると言われてますが、投票率が50%ぐらいだと安定して勝てる訳です。30/50の票はあるから絶対的に勝てます。負けようがない。


 で、投票率が60%になると、30/60で野党に候補者が乱立しなくて取りこぼしがなければいい勝負になりますが、実際は公明党に一枚噛んでもらうだけで票が割れてほとんど勝ててしまいます。

 では、投票率が70%ぐらいだと、30/70でこれぐらいになれば、野党が勝てる目がやっと出て来る訳です。状況にもよりますけどね。


 芸能界でAKBのランキングの強さはオタクを握手券などで釣ってCDを複数枚買わせる商法だというのはご存知の方も多いと思いますが、これは明らかに組織票で選挙と同じことがここでも起こってます。


 世界的陰謀論の世界では、300人委員会とか、ビルダーバーグ会議、OPECとか、G8とか、要するに同じことは起こっています。単なる実話ですね。韓国なども10大財閥が牛耳ってるし、サムスンなどの2強の財閥だけでほとんどの経済が決まってしまうという話もあります。


ビルダーバーグ会議

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B0%E4%BC%9A%E8%AD%B0



 それで「小説家になろう」でも、同じことが起こってる、もしくはそういうことを考える人が出て来ることはあり得ます。このエッセイでも、以前、自己啓発本、ビジネス書の世界でそういう話をしてしまったことがあって、ちょっと、最近、後悔しています。ミスリードだったなと。


 2ちゃんねるの掲示板とか、盗作スレなどで指摘がありますが、自作自演ポイント問題とは別に相互評価、レビュー問題が取り沙汰されていて、そういう悪用という意味ではなかったのですが、そういうことを奨励してしまうことも書いてしまったと思います。


 なろうで一年以内に書籍化作家になれる人はほんの一握りで、それ以外の人は少ない可能性を求めて書き続けるしかないし、そういう閉塞状況は精神的にきついので励まし合って書き続けていきましょうという趣旨だったのです。


 

『更新停止された作者の方へ』作者:エルフの伝道師@今更だけどSAOマジ面白い

http://ncode.syosetu.com/n6322ca/(作者退会)



 こういうエッセイもあるし、やっぱり、自分のお気に入り作家さんが「なろう」を辞めていくのは切ないよねと思ったりするのです。


 だから、このエッセイではテンプレ的小説も評価しつつ、どちらかというと、僕自身もそうですが、そういう小説を書けない人が「勘違いして辞めてしまわないように」という願いを込めて書いているつもりです。


 なろう的な作家スタイルが、従来の小説家のスタイルではないし、もっと多様性があってもいいと思うし、でも、結局は面白い小説を書ける人だけが小説家になった方が読者も作者も幸せだと思う。



 そのあたり難しいのだけど、結論ははっきりしてるようにも思えるし、でも、書きたいのであれば自己満足であろうがなかろうが書き続ければいいと思います。

 

 ただ、なるべく、エッセイでも詩でもいいし、作品で語る、内容で勝負した方がいいかなと反省しきりに2014年の年末ですね。


「この「小説家になろう」がアツイ!」を読んでいますが、結構、面白いなあと思ったりしています。

http://www.kadokawa.co.jp/product/321407000100/


 ほんと、年末にかけて色々と考えさせられる一年でしたね。




グランギニョール ~少女人形絢爛演武~ 雪丸仟

https://www.magnet-novels.com/novels/52490


小説家になろう版

https://ncode.syosetu.com/n0480ev/


グランギニョール公式サイトにてイラスト公開中

http://grandguignol.net


20年間何も続けたことない人が続けたい日記 久方

https://www.magnet-novels.com/novels/51866



 マグネットの「グランギニョール ~少女人形絢爛演武~」という作品が面白いというか。

 最初に読んだ作品なんですが、まだ2万字ぐらいなので更新期待しています。


 エッセイも面白いものがあって、賞の方は一次選考で20位以内に入らないといけないのでかなり厳しいですが、まあ、連続更新で早めに10万字目指します。


 朝はエッセイ、夜は小説転載という書いてるつもりで実は続き書けてないので、上のエッセイ読みながら頑張ります。


2018/6/20 7:05

https://www.alphapolis.co.jp/novel/771049446/375169170/episode/1115283

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