4日目 片付けとそして
「あ…あの?」
「…………え?」
白うさぎと名乗った少年が顔を覗きこむ
そうだ…フリーズしてる場合じゃない…
周りを見渡す…家具が勝手に片付いてくれるわけじゃないから未だ散らかり放題だ。
「大丈夫ですか…?」
「まぁ…なんとか…」
とりあえず片付けなきゃな…
「よしっ!!」
気合いを入れて、白うさぎくんを横目で見ながら
「君も手伝ってね?」
「は…はい!!」ちょっと混乱が交ざった顔だったが私が片付け始めたせいか彼も同じように作業を始めた。
――…45分後
「ふぅ…」
やっと終わりの兆しが見えて来た。あとはひとりじゃ運べないテーブルとかを元に戻して終わり。
「次はなにをすればいいですか?」
「じゃあ、このテーブルの反対側持って貰える?」
よいしょと二人で運ぶ…が…彼は力があまり無いらしく、こんな重い物は持てないらしい…
「う…うわぁ??!!!!」
ドスンっ
潰れた。
「だっ大丈夫ですか?!」
「う…うん…」
聞きたいのはこっちだよ…なんでそうなに力がないんだ…?
このテーブルだって流石にひとりじゃ運べないけど、女二人ならなんとか運べるのに…
「これじゃ運べないな…」
ふたりで困った顔をする。と、いきなり
「あ!!」
っと彼がひらめいたように声をあげる
「ん?なに?」不思議に思って彼を見ると、
「テーブルはこの位置でいいんですか?」
とイスの間を指差して尋ねてきた。
「う…うん」
「わかりました。じゃあ離れててくださいね!!」
耳がぴょこぴょこ動いてる…なんか可愛いなぁ…無類の動物好きとしてはめっちゃヒットなんだけどなぁ…
私が離れた事を横目で確認した彼の耳がピンと立ったまま静かになった。彼が集中しているのが空気でわかるくらい…
なにが起こるのかと不安になったが、その瞬間…
テーブルが浮いた…
「…は?」
浮いたテーブルはさっき彼が示したところに動いていき、そのまま静かに床につき動きを止めた…。
「ふぅっ」
終わったのだろう彼が唖然としている私を振り返った。
「?どうかしたんですか?」
「へ?あっ…いや…」
質問するかどうか迷ったがする事にした
「今の…なに?」すると、キョトンとして
「え?魔法ですよ?」
まぁ超能力だとか魔法だとか大体予想はしていたがやっぱり驚きは隠せない
「へ〜初めて見た!!」
と彼は最初
「え?」って呟いたけれど、納得したようだ
「あ、こっちの世界にはいないんでしたっけ」
軽めに笑って言った。
「ん…待てよ?」
「はい?」
「最初っからそれ使ってたらこんな苦労はしなかったんじゃ…」
そう、埃まみれになりながら…重いものを持ったり大変だっのだ。特に半壊したテレビ…これは粗大ゴミに出して新しいのを買いに行かねばならない
「あ…」
どよ〜んとした空気がその場に流れた。
まぁ、過ぎてしまった事は仕方がない。食後の運動とでもしておけば気にすることもないし+に思えるしね。
と…そこで今まで気付かないようにしていた疑問が明確に浮かんだ…
「あ…不思議の国ってところから来たって言ってたよね…」
時計から出てきたことも国も怪しいが…とりあえず信じてみる事にした。魔法なんて物見せられちゃったら…ねぇ?
「はい!!」
「何処か行くところあるの…?」
彼が今更気が付いたとでも言うような顔をして…
沈黙…
沈黙…
「な…」
彼が私を上目づかいで見つめて…
「ないです…」
「…やっぱ?」
耳が垂れてる…可愛いなぁ…おい…
「どうするつもり?」
「どうしましょう…?」
ふたりして苦笑い…
まぁ、追い出す事もできるんだけど…不安だ…一回関わっちゃったし、そんな事したら後味悪いしね。生憎うちは、部屋も余ってる…家族も1年くらいは帰ってこない…
「じゃあ…」
「大丈夫です!!」
「え?」
「自分でなんとかしますから!!」
彼は笑って私をみた。今にも泣きそうだ…
そして、ドアを通って出て行こうとした。
「えっちょっと待って!!」
まぁ…それなら別に引き止める必要もないんだけど…でもなぁ…警察とかに捕まったらなんか…研究所とか連行されて解剖とかされちゃいそうだよなぁ…
とか思ってたら
「うわぁぁぁあぁぁ!!」
「…は?!」
見たら彼が転んでいる。しかも…ものの見事に顔面クリーンヒット…床に。
「大丈夫…?」
転びっぱなしもなんなのでとりあえず座らせる。
「すみません…」
痛いのだろう鼻を押さえている。
「あのさ…」
私は覚悟を決めた。
どうなるかはこれから決まる事だよね。それに…生うさ耳…は!!違ーう!!!!!こんなドジっぽい人野放しにしたら大変な事になるし、掴まったら…
「…行くとこないならうちにいたら?」
「え?」
「どうせ…うちんち誰も帰って来ないし…それに…」
…生うさ耳…
「いいんですか?!」
彼が顔を輝かせた
「うん」
つられて私も笑う
――…っとその時だった…
なんか空間が揺れてその後に大きな音が響いたのは…
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