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お家の国のアリス
作:小枝 莉乃



1日目 嵐の前の嵐



日曜日の昼下がり
庭の大きな木の影で
姉が本を読んでいる…

(座って読めばいいのにな…
あんなに動いて暑くないのかな…)

そう、今は夏の真っ直中。部屋の中で冷房ガンガン効かせて涼しむのが普通ですよねー


…しかし

我が家の冷房は壊れてる…

理由はそう…

この炎天下の中、わざわざ木陰から抜け出し、小芝居しながら童話【不思議の国のアリス】を私に読み聞かせてる姉のせい…


事の発端はそう…
姉のこの発言…
「今は地球温暖化!!冷房は28℃設定よ!!だから今日から我が家はそう設定するのよ!!決まりね!!」

いつ我が家は姉の持ち物になったんだろう
食事中にも関わらずいきなり閃いたように席を立ちそう叫んだ

もちろん手は握り拳。
あーあ、正直スープ零れて勿体ないと思いましたよ…


これだけじゃもちろん冷房は壊れませんよ?
この後会話が問題…

父「えー暑いからヤダ」
膨れ顔でぷんっ…て50代の父親がやるもんじゃないですよね…正直気持ち悪い…

姉「そんな!!暑いからって我儘言わないでお父様!!今全国民の方々はそうしているのよ!!やってないのは我が家くらいなものよ!!」

母「どこもやってるとこなんてないわよ」

…うわっ冷たいっ…母!!スープ冷めちゃったじゃんっ

姉「そ!!…そんなこと…ないはずよ…」
いつ見ても姉は母に頭が上がらない
そして自信も無くなったらしい


そして…

父「まぁお母さんもこう言ってる事だし(ニコッ)家の冷房全部破壊しないかぎり28℃設定にはしません(ニコニコッ)」

待て父…そんなことしたら28℃設定どころか家は蒸し風呂になるよ?!
SI・KA・MO!!!

父!!アンタは18年間も姉と暮らして来たにも関わらず!!
姉の行動力を忘れているのかこの50代が!!!!!!

姉「わかったわ…」


…きたっ…


姉「壊せばいいんでしょぉ!!やってやるわよっ!!」


―…こうして姉の破壊活動は始まり、見事1、2、3…わかんないや
まぁ数えきれない数ほどある冷房が見事すべて役目を強制的終了…
哀れ冷房…

そんでまぁ姉の破壊活動中に帰って来た兄も被害をくらい(あばら)5本、右腕、左足を複雑骨折まぁ、入院。まぁ兄は…うん、なんとかなるって信じてる

まぁ、その惨状を見た父は真っ青。母は海外行のチケットを手配してたなー…たぶん懇願してすがる父と非難するんだろう…ヤダモンネ蒸し風呂
私もいれてクダサイ
あ、無理ですかソウデスカ…

目で睨まれたんだぜ…
私無関係なのに…


そして今、満足そうな顔をして小芝居してる姉と蒸し風呂で二人きり…庭にいるのは蒸し風呂が我慢出来ないから…


はぁ…どっから見ても豪邸なのに…姉め…


と、いきなりケータイの着信音…なんで世にも奇妙な物語なの…

「もしもーし」
『あ、姉?今日からさーアメリカに行くんだー♪よかったら一緒にいかないかなーって電話したんだけどどう?』

陽気だ…陽気な声が聞こえる…声でかいなおい姉友Aめっ!!

「えっ!!まじで!!行きたーい!!」
『じゃあ行こうよ!!』
「あ…でも…」
姉がこっちをチラ見する…
んな何回も見なくていいし…;
「…行って来ていいですよ?」
これ以上姉と一緒にいたら面倒な事になる…
長年の…てか、16年の私の経験が物語っている…

「え?ほんとに?!やったー!!姉友A!!行くわ!!」
『よっしゃっ!!そうと決まったら夜迎えに行くから待っ…てな!!☆』
タメなげぇよ…
てか、イキナリ…

「おっけ!!待っ…てるぅ☆」
なんでしょうかこのハイテンション…ついていけない…

じゃっ!!と言って電話が切れた

「アリス!!てなわけで夜露死苦〜☆」
古い…古いよ姉…

「はいはい、気をつけてねお姉さん」

「うん!!」
と言葉を置いて猛ダッシュで蒸し風呂の中へ走っていきました…


まぁ、冷房は明後日には直るんだけどね。金持ちってやっぱいいな。庶民な暮らしは私にはきっと出来ないな
いや、家事全般は一応出来ますよ?勘違いしないでくださいね?


まぁ、夜になって姉は旅立ちました

「一年位は帰らないから〜!!一人で頑張ってねぇ〜♪」
…ちょ待て、親もそのくらい帰ってこないぞ!?だって使用人が一年の有休とらされてるから…

ほんと一人だ…まぁいいか楽だし

そして蒸し風呂に一人になった…
あ、兄…お見舞いには…行かなくていっか











家が騒がしくなったのは新しく冷房が取り付けられ、ひとり優雅に姉が落して行った本【不思議の国のアリス】を読んでいる最中だった…―


なかなか長くて申し訳ないです
次からは読みやすいように頑張ります!!











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