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友達

本日2回目の更新です。


ビルド君をどうにかしなければ………

「ラブラさん!」

「あ、薔薇姫様。」


私はラブラさんを抱き締めた。


「へ?」

「心のオアシス!」

「え?………どうしたんですか?私に何か出来ますか?」

「ああ、ラブラさんは天使様でしょうか?」

「違いますよ‼欲深い人間です‼」

「私には天使様にしか、見えません‼荒んだ心が洗われる様です‼」


私はひとしきりギューギューと抱きつく。


「見つけた‼カーディナル様!」


私は思わずラブラちゃんの後ろに隠れた。

ラブラちゃんは私をかばうように前に出てくれた‼

女神様だ!


「ビルド様!薔薇姫様が怯えています‼薔薇姫様にお話でしたら私が先に聞いて薔薇姫様に伝えます‼」


神だ‼


「ラブラさん大好きです!なんて素敵な人なんでしょう‼私、貴女を崇拝しても良いですか?」

「薔薇姫様、駄目ですよ~帰ってきてくださ~い!」


ラブラさんがヒロインだったら私はサポートキャラに無理矢理にでもなるのに!

まあ、アホ王子や目の前にいるビルド君は何だかお勧め出来ないからお兄様が良いと思う。

腹黒だけど………


「カーディナル様に俺の師匠になって欲しいと考えています‼お願いします!」


その瞬間、ラブラちゃんの目の前に黒ずくめの男が立ちはだかった。


「姫を師匠にと望むのであれば、まず自分を倒してから言え。」


彼は私が今抱えている諜報部員のテントウだった。


「姫様、自分が離れる間は別の者がつきますのでご安心を。」

「あ、えっと、手加減してね。殺しちゃ駄目よ!」

「善処します。」


こうしてテントウはビルド君の首根っこを掴むと姿を消した。

あの子出来る子だ!


「あ、あの、薔薇姫様………」

「ラブラさん!私は貴女の事を尊敬しました‼何か困ったことや、私に出来る事なら何でもします!」

「な、何でもですか?………王子様を紹介して欲しいとかでも?」

「あんなのに恋心を?………いやいや、政治的観点から行けば扱いやすくて無駄に権力を持っているアホはあれぐらい………勿論ですわ!恋愛感情ならお兄様がお勧めですの?」

「え?いやいや、王子様は薔薇姫様の婚約者でお兄様は誰にも渡したくない特別な人なんじゃ?」


私はニッコリ笑顔で言った。


「王子との婚約なんて逃げ切ってやりますわ!お兄様は特別な人ですが、可愛い上に勇敢なラブラさんにだったら任せても大丈夫です‼お兄様とラブラさんがラブラブになればラブラさんは私のお姉様ですわね‼すごく良い!」

「薔薇姫様帰ってきて~‼私は庶民ですよ~‼」


私はクスクス笑うと言った。


「私がどうにでもして差し上げますわ‼勿論、ラブラさんに好きな人がいるなら別です!本当に愛しい人と一緒になるのが女の幸せですもの‼」


私がそこまで言うとラブラちゃんは目に涙をためて言った。


「ここは私が思ってた世界と全然違う。私は貴族に苛められるんだって思ってたの!」

「そんなこと誰にもさせませんわ‼」

「カーディナル ブラウローズって人は意地悪なんだって思ってたの!」

「フルネームとはいえ、ラブラさんから名前を呼んでもらえるなんて泣いちゃいそうですわ‼」

「真面目に聞いて!」

「はい、ごめんなさい。」


ラブラちゃんに怒られました。

ショボーンです。


「もう!何でそんなに可愛いの?勝てるわけないじゃん!私だって友達になりたくなっちゃうよ‼守ってあげたくなるくせに強いんでしょ?私は弱いよ‼もう!私は何すればいいの?」


私はキョトンとしてから、満面の笑みを浮かべた。

ラブラちゃんの瞳からは涙がボロボロ流れ落ちます。


「お友達になってください‼」

「良いよ!なってあげる!生半可な男にカーディナルをくれてなんてやらないんだから‼友情エンド狙ってやる!」


ラブラちゃんが私の名前を呼び捨てに‼

女の子から呼び捨てにされるのは初体験です!

………あれ?今、重要な事をラブラちゃんが言った気がします………

………なんだっけ?

………まあ、良いか!

忘れるってことは必要ないって事だよ!

今、重要なのはラブラちゃんが私の友達ってこと!


「一生幸せにします!」

「プロポーズか!カーディナル帰ってきて~‼」


こうして、私には何者にも代えがたい友達が出来たのだった‼


カーディナルちゃん!気が付いて~‼


友情エンドってフレーズ聞いたことない?

ライトノベルじゃ解らないか~‼

ヒロインだって、また気が付いてもらえなかったね………ラブラちゃんドンマイ‼

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