表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/405

第11話:盗賊狩り①

 もったいないことをしてしまった……頭に血が上っていた為にスキルを奪う前に殺してしまった……やっぱり対象が死んでいるとスキルは奪えないのか……はぁ


 横でニヤニヤしながらニーナが歩いている。俺が二人を殺したことに、なんとも思わないのかと聞いてみると。


「向こうから殺そうとしてきたし、殺されても当然ね!」


 だそうだ。この世界は命の価値が低いみたいだ。


「ニーナ、闘技を教えるよ」


 ニーナと友達になったからには、俺の知っていることをいくつか教えることにした。

 強奪スキルに関しては教えるわけにはいかないが、それ以外は問題ないだろう。


「えっ? やった♪」


「あと俺の能力を教える代わりに、教えて欲しいことがある。まず俺は相手を見ることで相手の能力がわかる」


「ユウって解析のスキル使えるんだ? LVはいくつ?」


「俺の能力は解析スキルじゃない、固有スキルで対象の能力がわかる。そこで俺の見えるステータスと、ギルドカードに表示されるステータスに、違いはないかを知りたい。あとギルドカードについても教えて欲しい」


「いいよ~」


 ニーナが自分のギルドカードを出す。


名前 :ニーナ・レバ

種族 :人間

ジョブ:シーフ

出身地:ビビット村

年齢 :16歳

性別 :女

ランク:F

LV :13

HP :79

MP :23

力  :22

敏捷 :55

体力 :23

知力 :17

魔力 :11

運  :22


パッシブスキル

索敵LV1

罠発見LV1

短剣術LV1

忍び足LV1


アクティブスキル

盗むLV1

潜伏LV1

罠解除LV1

隠密LV1


固有スキル

なし


 俺が見えるステータスと違うのは、『出身地』『年齢』『性別』『ランク』かニーナからの情報を纏めると。

1 ギルドランクにはSSS・SS・S~Gまでの10段階。

2 身分証明書の為に取得する人はほとんどがGランク。

3 ギルドカード作成時に魔法で個人の情報を入れることにより成長した際もギルドカードに反映される。

4 ギルドカードの情報は任意で隠せる。(一部だけ非表示など)


 

「そういえば、さっきの奴らがまごん? がどうこう言ってたけど」


「それ! 私も気になってたんだよね。なんでユウは魔言も唱えずに剣技を発動できるの? 魔法も魔言を唱えてないしまさか『大賢者』の固有スキルが!?」


 魔言? 呪文のことか?『大賢者』? そんなスキルがあるのか……


「確かに俺はその魔言とやらは発してないけど、ちゃんと頭の中でスキルは言ってるし魔力も込めてるぞ」


「へ? 頭の中で唱える!? そ……そんなことができるんだ」


「まぁ其の辺も教えるよ。まずは闘技を覚えて次は短剣技か? 短剣技は短剣術を覚えてれば勝手に覚えるのか?」


「短剣術LV1は覚えてるから、レベルが上がっていけば自然と覚えると思うんだけどね」


「フム、これ見えるか?」


 俺は闘技を発動する。


「う~ん、見えないよ~でもなんとなく感じるかなぁ……」


「んじゃ、まずは魔力を感じてそっから見えるようにするか」


「あとさっきの奴らの装備は売るけど、レッセル村だとバレるとまずいから、ニーナの居たビビット村? で売ってきて」


「え~!? やだなぁ……」


「ジー……」


「わ……わかったわよ」


 槍を真っ二つにしたのは、勿体無かった。


 このあと家に着くまでにホーンラビット(角の生えたウサギだった)を、2匹狩って持って帰った。


「ステラおばあちゃん、ただいま~」


「ユウ、お帰りなさい。まぁニーナちゃんも一緒なのね」


「ステラさん、こんばんは~」


「ふふ、その様子だと友達になれたみたいね」


「は、はい! ステラさんのおかげです!!」



 俺をそっちのけで、なんか二人でキャッキャ言っている。

 今日の晩御飯はステラおばあちゃんの作ったパンとスープに、さっき狩ってきたばかりのホーンラビットの肉だ。

 ステラおばあちゃんは最近元気がないので、もっと栄養のある物を食べてもらわないとな。



「ステラおばあちゃん、ご飯そんだけでいいのか?」


「ふぅ、私はこれでもうお腹一杯だよ」


「モグモグ……」


 ニーナがバカみたいにモリモリ食っている。


「ニーナ、お前は食いすぎだ!」


「だっへおいひいんだもん」


「そういえばユウ、山の方で盗賊を見たって村の人達が言っていたわ。薬草採集で山に入る時は、気を付けなさい。

 それにしても子供や女性を拐って、奴隷として売るだなんてひどいことを……」


「わかった。山に入る時は気を付けるよ」


 盗賊か……宝溜め込んでそうだし探してみるか。


「さぁ、ニーナちゃん。今日は泊まっていきなさい」


 ニーナが、俺の方をチラチラ見てくる。


「ステラおばあちゃんがこう言ってんだ。好きにすればいいよ」


「わ~い!」


「ユウ、女の子にはもっと優しくしなさい」


「くっ……ニーナのせいで怒られた!」


「えぇ!?」







「おい……なんで一緒のベッドに入るんだ?」


「ユウ知らないの? 20歳未満の男女は一緒のベッドで寝ないといけないんだよ」


「!? そうだったのか……ニーナ、俺は其の辺の常識に疎いから今後も教えてくれ。だけどなんで抱きつくんだ?」


「…………これもく……国の法律で決まってるのよ…………ゴニョゴニョ」


 何か呟きつつ、抱きついてクンカクンカと匂いを嗅いでくる。正直、勘弁して欲しい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
i901892
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ