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真・恋姫†無双-白龍翔天-  作者:
第一章
12/20

外伝 ~田豫、一刀と出会う~

 物語を田豫さんの視点から書いたものです。

 こんにちは。田豫と申します。

 ……私は誰に向かって話しかけているのでしょうか。ですがそうしなければならなかった気がします。

 まぁそれは良いとしましょう。

 ところで今日、太守さまが1人の男性を拾っ……お連れになりました。

 白く輝く服。なんでも『ぽりえすてる』という素材で出来てるとかなんとか。

 時たま出てくる未知の言葉。天の国にいらっしゃったころの癖なのでしょうか、無意識に言ってしまうそうです。

 ですがその言葉を訂正し、私たちがわかる言葉に言い換えてくれるので大変助かりますし、勉強になります。

 書き留めて纏め、出版すれば好事家たちには良い値段で売れるのではないでしょうか。紙は高級品ですが、それ以上の値段でも大丈夫そうな気がします。

 幽州は太守さまのおかげで平和ですが、やはり貧しくもあります。

 その収入があれば少しは役に立つでしょうし、ここだけの話私自身も両親や祖父母への仕送りの額が増やせるのではないかと考えています。

 戦や病で近しい人を亡くしたことはありませんが、裏を返せば人数に応じて生活費がかかります。

 最近では太守さまに認められ、昇進・昇給がありました。

 小さいながらも私室を与えられ、これ以上は高望みというものでしょう。

 そう思っていた時期が私にもありました。




 「国譲、一刀……ああ天の御遣いのことな。北郷一刀というらしい。それでなんだが…一刀に政務をしてもらおうと思ってな」




 特別手当ても出すからさ、と言われ、迷うことなく返事をしました。勿論了承の意です。

 特別手当て目当てというよりかは、興味本意といったところでしょうか。

 実際に接してみてどのような人柄なのか、天の知識はどのようなものなのか。

 それに触れてみたかったのです。

 さて、これから御遣いさまのところへ向かいますが……はたしてどのような方なのでしょう。


 「失礼します」

 「あ、初めまして。北郷一刀です。よろしくお願いします」

 「御遣いさまの読み書きに関してお教えさせていただく田国譲と申します。以後お見知りおきを」


 爽やかな好青年、という第一印象。しかし私が名乗った時に僅かながら驚いていらっしゃったのは何故でしょう。


 「あ、ああ……よろしくお願いします、国譲さん。あと、御遣いさまはやめて貰えませんか? そんな大層な人間ではないので」

 「そういうわけにはいきません。それと私には敬語ではなくて構いません」


 天からやってきて、太守さまのみならず、あまつさえ趙雲さまにまで認められた人物が大層な人間でなかったら私たちはどうなるのでしょうか。


 そう私が言うと少し悩んだ末、―――名前だけは『さん』付けのままですが―――敬語ではなく話していただけるようになりました。

 少し慌てた表情をなさったのを可愛らしいと思ったのはここだけの秘密です。

 何はともあれ開始した政務。

 呑み込みが早く、わからないところはすぐに質問してくださるためこちらとしても教えるべき部分が明確になります。

 翌日からも続く政務。やはり凄まじい『すぴーど』でコツを『ますたー』していきます。

 私としても教えがいがあるというものです。

 ふと気付くと御遣いさまがこちらをじっと見つめています。


 「私がどうかしましたか? ま、まさか2人きりだからといってそんな……いやん」


 ああ、私の故郷には愛しき殿方が……




 いませんけど。


 「やるならそれらしく照れてください、お願いします」


 正論ですね。

 ですが上手く頬を染めることが出来ませんから、これは課題です。

 さて、そろそろ終わりそうになってきました。

 御遣いさまは『ふぃにっしゅ』に向けて『ぺーすあっぷ』していきます。

 仕事を早く正確にこなせるようになったのは教えた私としては嬉しいのですが、少し寂しくもあります。


 「……よし、終わったっ!」

 「お疲れ様です」

 「んじゃこれを」

 「はい、確かに」


 書類を集め、次は警邏または視察です。残念ながら私はついていけませんので、こっそり御遣いさまを護衛しているらしい趙雲さまに頼んで様子を聞かせてもらいましょう。




 趙雲さま曰く子持ちの美人な女性に見とれていたそうで。

 なんでしょう、すごくイラッときました。

 それよりも御遣いさまと趙雲さまは黄巾による襲撃を受けている村の救援に向かうとかで、すぐに太守さまのもとへ向かっていってしまいました。

 怪我などをなさらないか心配ですが私に出来ることはありません。

 ただ無事を祈るばかりです……




 結果。無事に帰ってきました。

 その際に新たな武官候補として3名の女性が御遣い直属の部隊に編入されたそうです。


 ……


 実直、真面目、堅物。しかし御遣いさまの前では従順な子犬のようにパタパタとしっぽを振っている……そんな印象の楽進さん。

 技術面において繊細さと大胆さを兼ね備え、私からみても―――少しだけ私も自信があったりします―――羨ましいほど豊かさを誇る李典さん。どこかとはあえて言いません。

 おしゃれに気を配りながらも戦いをこなせる服装を選ぶ『せんす』のある于禁さん。

 そこに趙雲さまと太守さまが加わるため……選り取りみどりでいいですね、と御遣いさまに言いましょう。決めました。

 まだまだ伝えたいことが……いえ、誰に? とは聞かないでください。伝えたいことがあるのですが。


 今回はこのへんで失礼しようかと思います。


 では、また。

たまには日常パートでも。

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