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本屋
 本屋に入る。ライさんは漫画コーナーだろう。せっかくだから、僕も何か買おうかな。シナに目を向け、質問する。

「僕はオカルト……というか、魔術書のコーナーを見てきますが。シナはどうしますか?」
「わらわは読みやすい本がよい。難しい物は嫌いじゃ」
「では、児童書のコーナーに行ってみてはどうでしょうか? 子ども用という割には、大人でも面白く読める本はたくさんありますから。中身も難しくありませんし、読みやすいと思いますよ」
「そうか。では、行ってくるぞ」
「はい。本が決まったら、僕の所に来てください」
「おぉ、わかったぞ」

 シナが楽しげに駆けていく。それを見送って、僕も目ぼしい本を探し始める。魔術書のコーナー前に移動だ。神様用の本屋であるためか、こういったオカルト類の本はたくさん置いてある。魔術書や神術書、魔神力を使用した戦闘書、神類書など、色々だ。

 僕は神様ではないので、神力は使えないけれど。魔力に関しては、神様以上だ。人間の時もオカルトは好きだったので、ある程度の知識はあると思う。本棚を眺めていたら、面白そうな本を発見。手を伸ばす。直後、誰かに話しかけられる。

「それは僕が買おうと思っていた本ダゾ。お前は別の本を選べヨ」

 この声は……顔を見ずともわかるけど。声の方に向く。頭にネコ耳の女の子。そのネコ耳は神経が通っているのですか? いつかは聞いてみたい質問だ。

 この人はエアさん。知恵の神様で、将来を期待されている学者だ。神力学会でも有望で、色々な人から羨まれているらしい。まぁ、秀才と言ったところだろう。天才レベルであるのかどうかはわからない。何せ僕の周りには神外が多すぎる。比べる対象によれば、この人でさも一般人のレベルに過ぎない。

 エアさんが僕を押しのけ、本を手に取る。そのまま何も言わずに去っていく。……まぁ、いいか。他の本を選ぼう。他にも面白そうな本は色々ある。

 本を選びながら考える。そういえば、ここには点字の本とか置いてないのかな? 右目が見えなくなった時にすることがなくなるから、今のうちに点字の練習をしておきたいし……。

 魔術書を選んでから、点字の本を探してみる。人間の本屋とかなら、なさそうだけど……。ここは神様の本屋だし、何でもありそうなイメージだ。フラフラと歩いていたら、発見した。結構な数に驚きだ。

 一つ手に取ってみる。開くと真っ白。小さな点が羅列しているけど、黒い文字は見当たらない。目を瞑って、手で触ってみる。全然わからない。そりゃそうか……。とりあえず、基本から学ばないと、いきなり難しい物なんて読めやしない。

 基礎の本を探して、一つの本に辿り着く。点字と黒文字が混じった本だ。でも、これって、普段は片目が見える僕だからいいものの。盲目の人が練習するのって大変だろうな。誰かに援助してもらわないと、絶対にわからないだろうし。

 とりあえず、これにしよう。え~っと、値段は……うわぁ、高い。え~、これって障害者割引はないのかな? そう思うけれど、店員には話しかけない。ここではあまり目立ちたくない。何か起きればすぐにとやかく言われるから。なるべく、小さく生活する。

 シナを見つけて、ライさんと出会い。皆の本を一緒に買う。買い物を済ませると、ライさんに昼食を買ってきてもらう。本当は喫茶店とかに入りたいのだけれど。ラレスさんと提携を組んで、僕達を追い返すから、行っても意味ない。

 その辺りのベンチでお昼を食べた後、時計に目を向ける。一時過ぎ。部屋に戻って、読書でもしようかな。僕達が自分達の部屋に向かって歩いていると、後ろからマティーの声が……。もちろん、ダッシュで逃げ切る。

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