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ジジイの部屋
 次に向かうところは、ジジイの部屋だ。老死していろと期待するけど、まずはありえないだろうな。神様には寿命がないのだから。

 無駄にゴージャスな部屋の扉をノックする。反応なし。死んでいるのか、眠っているのか。はたまた出かけているのか。多分、最後が正解だ。ゆっくりと扉を開ける。

 中には可愛い女の子の姿をした等身大フィギュアがズラリと列を組んでいる。オタクですら恐怖心を抱きそうな光景だ。またこのフィギュアが恐ろしい程にリアルで驚く。
 触ってみると温かみがあり、心臓の音まで聞こえてくる。ここまで来ると、もはや芸術作品と言えるだろう。

 神様の長が全力を尽くして作ったフィギュアだ。これらが動き出したなら、あのジジイは喜びのあまり天に召されるかもしれない。ライさんが僕に向く。

「あの人はおられませんな。どうされますか? ご主人?」
「とりあえず、机の上を調べてみましょう。たまに手紙が置いてありますし……」

 僕が言った直後、シナがテケテケと奥の机に駆けていく。僕達も机に向かう中、シナが机の上から紙切れを持ってきた。僕に手渡し、口を開く。

「これが置いてあったぞ。後はゴミばかりじゃった」

 シナの言うゴミとは、女の子の写真やらエロ本やら、そういった類の物だ。というか、あのジジイは何を考えているのか? こんなに女の子が集結している建物の中で、エロ本をダイレクトに放置しているなんて……。羞恥心を知らないのだろうか?

 ため息をつきながら、シナから貰った紙に目を向ける。僕宛てに、封筒だ。端を破いて、中身を出す。開いてみる。そしたら、こんな言葉が……。

『ハルちゃんへ 今日のお仕事は重要じゃぞ。失敗は許されん。というのも、ハーレム王国に住む女の子達のスリーサイズを調べて……』

 ビリビリと紙を破く。最後まで読んでいないけれど問題ない。これはただのゴミだ。ジジイの机の前に行き、机の上に破いた紙を置いておく。今日は自由だ。のんびりしよう。

 そうだ、せっかくだから掃除でもするか。ジジイの机の上を見まわし、必要な物がないことを悟ると。机の上に手をかざす。数秒も経たぬうちに、消失するジジイの雑品。

 どうして消えたのか。詳しく説明するとややこしい話になるから、手短に説明する。世界の狭間……何て言うのかな。普通では行けない空間、隙間に飛ばしたんだ。まぁ、世界の外側と言えば分りやすいだろう。これが僕の能力の一つ。

 狭間は広いから、ジジイの雑品なんてすぐに掻き消えるだろう。よっぽど特殊な物でない限り、あの空間では耐えられない。この調子で、フィギュアの山も飛ばしてやりたいけれど、これを捨てるとジジイが引きこもりになりそうだし。流石にそれは止めておいてやるか。

 さて、これからどうしよう? 僕が腕を組んで考えていると、シナが口を開いた。

「遊びに行くのじゃ! ゲームセンターがいい!」

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