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「彼はわたしが作成したオリジナルの不死族でねえ」
レイロックは、目を細めて不吉な笑みを浮かべる。
「巨人族をゾンビにしちゃったってわけ?」
メイシンの質問に、レイロックがひきつった笑みを浮かべる。
「それはなかなか面白い発想だ。だが、巨人をただゾンビにしたところで肉体が腐ってしまうのだから、戦いの役にはたたんよ。まあ、竜族のように全身が鱗に覆われていれば、まだ多少はもつのだが」
竜族というのは、どうやら先日のワイバーンゾンビをさしているようだ。
「彼…まあ、わたしはジェノホリックと名付けたのだが、彼は実はね…」
そういうとレイロックは、ひそひそ話をするかのように手を口元にあてた。
「人間で出来ているんだよ」
レイロックの言葉に一同が驚きの表情を見せる。
「に、人間!?」
ブランは思わずレイロックに聞き返してしまった。彼の語り口には、人の恐怖心と同時に妙に好奇心をかき立てるものがあった。
「そう、人間だ」
彼は満足そうにうなづいた。
「まず、中心となるべき部分には、戦いへの執念を燃やしたまま力尽きた、優秀な戦士の遺体を使う。その遺体のまわりに、九十九人の戦士の屍肉をペースト状にしたものを、九十九日かけて、毎日塗り重ねていくのだよ」
それを聞き、気の弱いハートストンは吐き気をもよおしたようで、いつもは汗拭きに使うハンカチを口にあてている。
ブランは、彼の冒涜的な行為そのものはもちろんだが、そのような負のルーチンワークを執念深く毎日毎日繰り返すことのできる、彼の心の歪み方に戦慄を覚えていた。
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