「これだけ用意したんだから、必ず成功させろ」
「そんなの分かってる。しかし何でこんなやつを殺すんだ?はっきり言ってこいつにそんな価値ないぞ?」
「お前ともあろうものがこいつのことを知らんのか?こいつにはある伝説があってな」
「何だ、その伝説って?」
「何でもどんなに凄腕の殺し屋でもこいつだけは殺せないんだ」
「何故?」
「うんなもん知るか。あぁそう、しかもあの超凄腕の殺し屋『バ・ドギューン』出すら殺せなかったやつだからな」
「な・・・あの『バ・ドギューン』ですら殺せなかったのか?『バ・ドギューん』といえば『世界で最も恐れられている殺し屋ランキング3年連続1位』『こいつになら殺されてもいいやつランキング5年連続1位』『こいつに銃を持たせたら止められるやつはいないランキング8年連続1位』『世界で最も銃とアイスクリームが似合うやつランキング2年連続1位』『世界で最もトイレで考え込むのが似合うやつランキング堂々の12年連続1位』で殺し屋になったやつは1度でいいからとっておきたい1番名誉のある『世界で最もクーラーの聞いた部屋が似合わないやつランキング第1位』をもとっている、『アリゾナの非食者』異名を持つ世界一の殺し屋じゃないか?」
「あぁ、そうだ。あいつでも殺せないんだからな。その分成功したらお前が天下を取る時代がやってくるぞ」
「おぉ、必ず成功してやる」
「その分失敗したら全額返してもらうぞ」
「ふん、この俺が失敗すると思うか?『世界でもっとも銃だと思って発砲したら水鉄砲でした、の落ちが似合うやつランキング堂々の13年連続1位』の俺が」
「あぁ、そうだったな。なんにせよミッションの成功を祈る」
スナイパー・ヤラレンは早速標的であるうし田うし男のもとへと向かっていった。
一方その頃うし田うし男はもうすぐ自分が殺されるかもしれないのにのんきに松坂牛のサーロインステーキ400gを食べていた。いっておくがうし田うし男は牛ではない。れっきとした人間である。そこら辺は分かっていて欲しい。
うし田はステーキ屋を出て自宅である倉庫へ向かった。決して外国への輸入のためではない。そこら辺は分かっていて欲しい。
自宅についたうし田は鉄柱に寄りかかるようにして座り込んだ。やはり松坂牛400gは堪えただろう。見た感じ相当きつそうだ。
しかし、天井にはスナイパー・ヤラレンがいた。もう完璧にセティングしていた。
ヤラレンはスコープを覗いた。スコープは心臓を捉えていた。
ヤラレンはそっと引き金に手を置き、引いた。
バーーーーーーーーーーーーン!!!
と、ものすごい銃声があたりに響いた。
「やった!」と思わず笑みをこぼし、ヤラレンはうし田を見に行った。
「何だたいしたことねーじゃん」
こんなことを言いながらうし田を見た。うし田がもたれかかっていた鉄柱には穴が開いていた。
「案外ラクだったな。言われているほどじゃねえ」
というと、なんとうし田が起き上がった。
「まだ死んじゃいねぇぞ。ほらポッケに入っていたこいつが俺を守ってくれた」
といいながら穴の開いたタバコの箱を取り出した。
「え?タバコの箱?普通はライターとかだろ?タバコの箱で命救われたなんて聞いたことねーぞ?」
「だが俺はこうして生きている」
ともう死にそうな声で返した。
「つかタバコがぎっしり詰まってても多分生きちゃいねーぞ。しかもその箱穴開いてるし。だいたいこういうのってライターとかに弾が刺さってだろ?」
「こん中さ」
とお坊さんが読み上げるお経のような声で返した。
ヤラレンはタバコの箱を開けてみた。
中が空だ・・・
「弾入ってねーぞ」
そう言うとうし田が
「誰が弾がそん中に入っているといった?」
「はぁ?さっきお前があたかもこの中に弾が入っているぞ言う口調で言ったじゃねーか?」
「そう言っただけだ」
とかの羽音よりもうざい感じで返した。
「それにしてもオメー、よく生きてられるな?」
「すごいだろ、俺はこんなときにためにタバコの空箱を集めてるのさ。しかもまだ後20個はスペアがある。どうだ驚いただろ」
とうし田が言うのでヤラレンは
「どちらかというと頭悪いだろっ」
と正論を述べた。
「どっちにしてもテメーの失敗だ。とっとと帰りな」
といい胸に隠してあったじゅうで、ヤラレンの心臓をぶち抜いた。
その日もうし田は狙われていた。
今度は『アラスカの小魚』の異名を持つエ・ザコインという凄腕スナイパーだった。
がんばれうし田、負けるなうし田、天国はまだお前を迎える準備が整っていないぞ。
今日も特上のステーキ食べて生き延びろ。 |