相俟い
優しさって何て曖昧なんだろう
悪意なんかよりもずっと扱いにくい
優しさ故に残酷なそれは
傷ついた人に反論の余地さえ与えない
曖昧なことが許せなくて
なのにその心地よさも知っているから
自分の言動が相手にとってどう作用するのかも
自分に相手の優しさを否定する権利があるのかも
わからなくなる
大嫌いなのに突き放せない
大好きなのに解らない
同じ時代の同じ星、同じ国の同じ土地に生まれた僕ら
こんなに共通点があるのに
違うことを探す方が難しいのに
そこにいるのは“僕じゃない誰か”で
“僕自身”ではない
その“誰か”にはそれぞれ名前があって
皆みんな、どこかは似ていてどこかは違う
人が人として機能するために必要な肉体
同じものが集まって動いているのに
どうして個性が存在する?
血だって内臓だって代わりがきく
なのにどうして僕は僕だと言える?
曖昧な存在の曖昧な言動が一体どれだけの
相互作用を引き起こしてきたんだろう
もしも
その一つに優しさがあるならば
曖昧でも思いやることが出来たならば
誰に対してでも関係ない
それは
奇跡と言ってもいいと僕は思う
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。